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カデギ 物流倉庫でミックスコーヒーをがぶ飲みしながら働いた話

¥2,750 税込

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韓国で「いまの私たちの漫画賞」を受賞した異色のグラフィックノベルを完訳!

漫画家を目指すパダは、物流倉庫でのバイトで生計を立てている。トラックで運ばれてくる積み荷をおろす作業を業界では「カデギ」と呼び、「地獄のバイト」として知られる。ケミカルな甘さが特徴のミックスコーヒーはそんな過酷労働に必須のポーション(霊薬)だ。6年間の「底辺労働」から見えてきた社会を「壁にあたる」「壁をくずす」のふたつの章で描きだす。
『大邱の夜、ソウルの夜』に続くKGBシリーズの第二冊!


目次

第1部 壁にあたる

カデギ?
一日一日
こわれもの注意
赤いジャンパー
一週間
先輩の畑
ぬれないように
見慣れた光景
名前は聞かない
労働者ではない労働者
かぼそい絆
”トンジム”

第2部 壁をくずす

恐竜とハエ
マッコリの力
時給制
それぞれの事情
お盆パニック
ホコリのにおい
かけ持ち
寒さに耐える方法
ミックスコーヒー
ふんばる
カデギ!


作者あとがき
みんな心も身体も”こわれもの注意”です


訳者あとがき
「世界」を見るための高解像度レンズ


解説(首藤若菜)
「便利で豊かな暮らし」の裏にある労働


著者プロフィール

イ・ジョンチョル (イ ジョンチョル) (作)
韓国・浦項生まれ。漫画家。韓国最大の鉄鋼メーカーPOSCOの労働者団地で食堂を経営する両親のもとに育つ。美術大学で西洋画を専攻。卒業後、漫画家を目指しソウルへ上京。生計を立てるために6年間、複数の宅配便会社で「カデギ」のアルバイトを続けた。その体験を描いた『カデギ』は2019年「いまの私たちの漫画賞」を受賞。ほかに少年時代を描いた『제철동 사람들(製鉄村の人たち)』などがある。

印 イェニ (イン イェニ) (翻訳)
韓国で生まれ、人生の半分を日本で過ごした中間者。字幕屋。翻訳とは原文を解体して、違う材料で同じ構造物をつくる作業だと信じている。

首藤 若菜 (シュトウ ワカナ) (解説)
立教大学経済学部教授。専門は労使関係論、女性労働論。おも著書に『物流危機は終わらない』(岩波新書)などがある。

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