は、books.lighthouse@gmail.comまたはお問い合わせにて承りますのでお気軽にどうぞ。
(支払い方法:クレジット/銀行振込)
売上冊数1点につき10円を子どもが本を買うために自由に使える「ちょきん」に充てています。
詳細はABOUTページにて。
紙の本が読みにくい状況にある場合などにご利用ください(現時点ではKindleのみですが)
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THE PINK CLOUD パンフレット本
¥1,200
映画『ピンク・クラウド』1月27日(金)の公開にあわせて、劇場パンフレットが発売となります。作品情報のほか、総勢12名による評論、小説、エッセイ、短歌、詩、ブックガイド、そして対談を収録。 世界的なパンデミックとの偶然の重なりによって自らの体験と切り離しては語れない本作ですが、「あなたにとってのピンクの雲が何かを考えてほしい」というイウリ・ジェルバーゼ監督のメッセージにあるとおり、それぞれの執筆者が思い描いた映画『ピンク・クラウド』を味わうことができる豪華パンフレットになっています。虚実のあわいを漂い、映画世界の広がりを感じてください。 ================ 映画『ピンク・クラウド』劇場用パンフレット B6|フルカラー|P84|税込1,200円 ■目次 イントロダクション ストーリー キャラクター キャスト&監督プロフィール 監督コメント/Q&A 受賞歴 <寄稿> 小説|ラヴィアンローズ 円城塔 評論|分断とディスコミュニケーションの寓話 稲垣貴俊 エッセイ|外に出たすべての女たちへ ひらりさ 小説|桜雪 仲西森奈 詩|みんな家にいる 文月悠光 短歌|泡のなかへ 平岡直子 小説|あかるい終末 オルタナ旧市街 エッセイ|ピンクの雲のせいにする 三好愛 エッセイ|はじまりの色 小沼理 【ブックガイド】岸本佐知子 <出口なし>の世界を味わうための読書案内 【対談】星野概念×雪下まゆ 無人島ではない現実で、ピンクの雲と生きていく ■公式サイト https://senlisfilms.jp/pinkcloud/ ■Twitter https://twitter.com/thepinkcloud_jp ■Instagram https://www.instagram.com/senlisfilms/ ■Facebook https://www.facebook.com/senlisfilms
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書きたい生活
¥1,540
予約商品
*現時点での注文分はサイン本となります 言わなかったことや言えなかったことが、 なかったことにならないでほしい。 そう思い続けて、そう思うから、 そう思っていることを、 わたしはずっと書いてきたのかもしれない。 ――本文より 【本書の内容】 2021年9月、『常識のない喫茶店』で鮮烈なデビューを果たした僕のマリ。 一度の滞在でクリームソーダを三杯続けて飲む猛者、 お気に入りの店員にスケスケのタイツをプレゼントする中年、 来るたびに小さな灰皿を盗む男とゆで卵用の塩入れを盗む連れの女、 あるいは…… 他の客に席を譲らない老人と喧嘩する(これまた老人の)マスター、 暴言を吐く半グレ風男性客を店の外まで追いかける同僚のしーちゃん、 ゴミを持ち込んだ客に「うちもいらないです」と突き返すわたし。 そんな刺激的すぎる毎日をストレートに綴ったエッセイは、 「仕事だから我慢しろ」「店員なら耐えろ」といった声が一部ありながらも、 「救われた」「勇気をもらった」という大きな共感とともに受け入れられた。 理不尽なクレームと闘い、自らが信じる正しさを貫く著者の物語は、 過去に負った傷を癒やす「再生の物語」そのものだった。 本の刊行後、その翌月には喫茶店を卒業し、長く住んだ街を引っ越した。 パートナーと暮らしながら、週に何回かバイトしつつ、やはり文章を書いている。 今回の本には、卒業までの日々と、卒業後の生活が瑞々しく描かれている。 ちっぽけであたたかな日常ほど忘れたくない。 書き留めておくことで、きっとまた前に進める。 そんな静かな決意とともに放つ、作家としての新たな一歩。 『常識のない喫茶店』の正統な続編にして完結編、ついに刊行! 目次 はじめに 1 常識のない喫茶店 初めての商業出版 その後の喫茶店 日記 二〇二一年八月-十月 卒業 2 新しい生活 日記 二〇二一年十一月-十二月 長いお休み 引っ越し 二人暮らし 文筆業とアルバイト 3 また本を書いている (体力のない私の)仕事論 日記は筋トレ 日記 二〇二二年八月-十月 書きたい生活 喫茶再訪 本とともにある人生 原稿が書けないときの話 おわりに――なかったことにならないでほしいこと 著者プロフィール 僕のマリ (ボクノマリ) (著/文) 〈ぼくのまり〉1992年福岡県生まれ。2018年活動開始。同年、短編集『いかれた慕情』を発表。同人誌即売会で作品を発表する傍ら、商業誌への寄稿も行う。2021年9月に出版した『常識のない喫茶店』(柏書房)は「キノベス!2022」6位にランクイン。その他の著書に『まばゆい』(本屋lighthouse)がある。
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常識のない喫茶店
¥1,540
潜入したい。変なあだ名を付けられたい。 顔色を窺って生きてきた彼女が出禁のカードを振りかざす。 その瞬間を目撃したい。 こんな働き方、誰も教えてくれなかった。 ――こだまさんも夢中! ■内容 「働いている人が嫌な気持ちになる人はお客様ではない」 ――そんな理念が、この店を、わたしを守ってくれた。 失礼な客は容赦なく「出禁」。 女性店員になめた態度をとる客には「塩対応」。 セクハラ、モラハラ、もちろん許しません。 ただ働いているだけなのに、 なぜこんな目にあわなければならないのか。 治外法権、世間のルールなど通用しない 異色の喫茶で繰り広げられる闘いの数々! 狂っているのは店か? 客か? あらゆるサービス業従事者にこの本を捧げます。 喫茶×フェミニズム―― 店員たちの小さな抵抗の日々を描く、 溜飲下がりまくりのお仕事エッセイ! ■メニュー(目次) Ⅰ 魅惑の喫茶 プロローグ 妖怪在庫荒らし 出禁です 同僚観察記 やさしい人 いかれたマスター お仕置きです 推しの客 緊急事態喫茶 SNS警察 ガチ恋の翁 グレーゾーン村の人々 不惑の喫茶 Ⅱ おかわり ここだけの話 喫茶店員あるある わたしの喫茶紀行 特別なお客さん 厨房は戦場 卒業 人生の分かれ道 ■著者プロフィール 僕のマリ 〈ぼくのまり〉1992年福岡県生まれ。2018年活動開始。同年、短編集『いかれた慕情』を発表。同人誌即売会で作品を発表する傍ら、商業誌への寄稿も行う。 Twitter: @bokunotenshi_ Kindle→https://amzn.to/3ImiVC7
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まばゆい
¥1,650
僕のマリ、待望のエッセイ集。 「苦しくて甘いよろこび 色あせることのない思い出たち」 〈植本一子さん帯文〉 書くことは自分を救うことーーそう言い切る彼女に賛同する。 私たちは似ているところがある。書かずにはいられないのだ。良いことも悪いことも、たとえ大事な人を傷つけても。 自分のために、誰かのために、きっと今日も書いている。 『常識のない喫茶店』(柏書房)にて商業デビュー、発売すぐに重版もかかるなどその実力を見せつけている僕のマリのエッセイ集。『喫茶店』に至るまでの彼女の人生を振り返る1冊でもあり、彼女の「書くこと」に関する〈核〉のようなものも見えてくる内容となりました。読後にはタイトルの『まばゆい』に込められた想いが、自ずと沁み入ってくると思います。『常識のない喫茶店』とあわせて読んでもらえるとうれしいです。 〈目次〉 まえがき 生活 注意力散漫 愛を飼う きょうだい 緘黙のファンファーレ 青さと音楽 野崎さんのこと ほろ酔い 終わりのない友情 いままでのこと、これからのこと お母さんへ あとがき 奥付・著者プロフィール 写真(カラー) 〈仕様〉 B6変形 仮フランス装 表紙用紙 クラシックリネン129kg (雪) 見返し タント100kg グレー(B-5) 帯 クロマティコトレーシング(白) 本文用紙 b7バルキー73.0kg 128p(巻末16pはカラー写真) 〈著者プロフィール〉 僕のマリ 1992年福岡県生まれ。2018年活動開始。同年、短編集『いかれた慕情』を発表。2021年には柏書房より『常識のない喫茶店』を刊行。犬が好き。 Twitter:@bokunotenshi_ 品子(写真) 1992年生まれのいて座。2016年に写真集「街の灯」を制作。現在、喫茶店で働きながら気ままに写真を撮っています。
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ナンセンスな問い 友田とんエッセイ・小説集Ⅰ
¥2,200
予約商品
本屋には行く。なぜなら、体にいいからだ。 「ナンセンスな問いに私は駆り立てられる。そこには意味など何もないし、問うたところで社会が変わるというようなものでもない。しかし、しばしば当然と思っているところに風穴を空けてくれることがある。問わなければ気づきもしなかったことが、初めて目に留まる。いつもの日常がちょっと違って見えてくる。世界が可笑しさに満ちてくる。満ちてきたらどうなのだと言われると、困ってしまうが、困ったなあと言いながら、私は今日もナンセンスな問いを発している。」(本文より) 『『百年の孤独』を代わりに読む』『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』の著者による、待望の作品集。 連作エッセイ「本屋に行く」、小説「私の応援狂時代」ほか、各媒体に掲載された作品に書き下ろしを加えて単行本化。 著者 友田とん(ともだ・とん) 作家、編集者。京都府生まれ。可笑しさで世界をすこしだけ拡げるひとり出版レーベル「代わりに読む人」代表。博士(理学)。 大学では経済学、大学院では数学(位相幾何学)を研究し二〇〇七年に博士(理学)を取得。企業でコンピュータサイエンスの研究者・技術者として勤務する傍ら、『『百年の孤独』を代わりに読む』を文学フリマ東京で発表。同書を書店に置いてもらうため営業(行商)しながら全国を巡る。その後、「代わりに読む人」を立ち上げ、独立。自著のほか『うろん紀行』(わかしょ文庫)、『アドルムコ会全史』(佐川恭一)、文芸雑誌『代わりに読む人』を刊行している。 著書に『『百年の孤独』を代わりに読む』、『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』シリーズ(代わりに読む人)。共著に『ふたりのアフタースクール ZINEを作って届けて、楽しく巻き込む』(双子のライオン堂出版部)。ほか、寄稿多数。
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わたしは思い出す
¥3,500
大地震後の11年を生きた、 ひとりの女性の育児日記。 その再読から始まる 30万字超の追憶の記録。 〈震災〉ではなく〈わたし〉を主語にする、 想起と忘却の生活史。 – 仙台市の沿岸部に暮らすかおりさん(仮名)は、2010年6月11日に第一子を出産しました。彼女はその日から育児日記をつけ始めます。そんな矢先、あの大地震が。 彼女はその後も手書きの日記を綴り続けました。1日の終わりに、ひとりだけのダイニングで。言葉を発した日。ぐずって泣き止まない日。留守番を任せた日。 地震から10年後。彼女は日記を再読し、語り始めます。 ––––––––––––––––– 『わたしは思い出す』特設サイトにて試し読み公開中 https://aha.ne.jp/iremember/ ––––––––––––––––– 人は、経験していないことを、 どのように経験できるのか──。 私(わたくし)の記録と記憶のアーカイブ・プロジェクト「AHA!」による、記録集『はな子のいる風景』(2017)に続くあたらしい編書。2023年1月11日発売。 *AHA!による出版レーベルの試みのひとつとして、書籍刊行後に本書のすべてのページはウェブサイト上にて公開する予定です(写真やテキストの一部は、書籍のみに掲載される場合があります)。 – 書誌情報 『わたしは思い出す I remember ─ 11年間の育児日記を再読して』 発行|2023年1月11日 仕様|W110×H160 / 並製 / 832頁 企画|AHA![Archive for Human Activities /人類の営みのためのアーカイブ] 取材・編集・執筆・構成|松本篤(AHA!) デザイン|尾中俊介(Calamari Inc.) 編集|阿部恭子、奈良歩、水野雄太(AHA!) 撮影|水野雄太、松本篤 協力|仙台市、せんだい3.11メモリアル交流館(公益財団法人仙台市市民文化事業団)、デザイン・クリエイティブセンター神戸[KIITO] 発行元|remo[NPO法人記録と表現とメディアのための組織] 価格|3,500円(税込) ISBN978-4-9910760-1-5 – ◯『わたしは思い出す』発売開始に寄せて https://note.com/aha_2005/n/nc223749b0948 ◯『わたしは思い出す』の6つのアプローチ https://note.com/aha_2005/n/nf3dc8099e7b3 ◯あなたの《わたしは思い出す》 https://note.com/aha_2005/n/nbcde1f961ee6 – >> 本書の最新情報をnoteで随時更新しています https://note.com/aha_2005/m/m62982cace01f – *本書は、せんだい3.11メモリアル交流館、および、デザイン・クリエイティブセンター神戸にて開催された展覧会『わたしは思い出す』の内容に、新たな要素を加えて再構成したものです。
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布団の中から蜂起せよ アナーカ・フェミニズムのための断章
¥2,200
高島鈴×北村紗衣トークイベント「布団の中から批評せよ」アーカイブ視聴可能です→https://twitcasting.tv/book_lighthouse/shopcart/196938 内容説明 今、この人の話していること、聞かないとだめじゃないかな。 耳を傾けるだけじゃなくて。体ごと傾けて。 ――斎藤真理子(翻訳家)推薦 - - - - - - - - - - あなたに死なないでほしい。 家父長制、資本主義、天皇制に抗して、あらゆる生存のためになにができるのか、なにが言えるのか。金子文子やデヴィッド・グレーバーを参照軸に、アナーカ・フェミニストの立場からこのくにの歪みを抉り出す、ライター高島鈴の初エッセイ集。脈打つ言葉は、きっと誰かの心臓と共鳴する。 「どうせ生まれてしまったんだから、他人のために、少しでもこの世をマシな方向に動かそう。自分のために殺意を使うな。首にかかった手を外して、ゆっくりと社会に向かって拳を握り直そうではないか。いろいろなものに追い詰められて、布団の上に横たわったまま動けずにいる身体は、あなたの意志ひとつで蜂起に参画できる。私はあなたと、そういう戦いをしたいのである」(本文より) 目次 序章 第1章 アナーカ・フェミニズムの革命 第2章 蜂起せよ、〈姉妹たち〉 第3章 ルッキズムを否定する 第4章 布団の中から蜂起せよ――新自由主義と通俗道徳 第5章 動けない夜のために――メンタルヘルスと優生学 第6章 秩序を穿つ――ナショナリズム/天皇制に抗する 第7章 儀礼から遠く離れて 第8章 死者たちについて 終わりに 初出一覧 高島 鈴(たかしま・りん) 1995年、東京都生まれ。ライター、アナーカ・フェミニスト。 ele-kingにてエッセイ「There are many many alternatives. 道なら腐るほどある」、『シモーヌ』(現代書館)にてエッセイ「シスター、狂っているのか?」を連載中。ほか、『文藝』(河出書房新社)、『ユリイカ』(青土社)、『週刊文春』(文藝春秋)、山下壮起・二木信編著『ヒップホップ・アナムネーシス』(新教出版社)に寄稿。CINRA、WEZZYなどウェブマガジンにも寄稿。 Kindle→https://amzn.to/3GbiSGx
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臆病な詩人、街へ出る。
¥737
SOLD OUT
*サイン本は終了しました 「詩の芥川賞」こと中原中也賞を最年少18歳で受賞。〈JK詩人〉〈学生詩人〉ともてはやされるも、大学を卒業した今、ただの世間知らずで夢見がちな女に……。そんな自分と向き合うため、未知の現実へ踏み出そう。キックボクシング、八百屋、テレビ出演、そして、恋愛。臆病な冒険の先に広がる景色は――。誰の内にもある繊細さと密やかに響き合うエッセイ集。巻末に谷川俊太郎氏との対談を収録。
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[再入荷待ち]透明人間さよなら
¥600
SOLD OUT
ゲイとして生きる店主がこれまで感じてきた違和感や無意識にとってきた言動について顧みながら、なぜ本屋を開業することに至ったのかについて書いた本屋メガホンオリジナルZINEです。 「小さな声を大きく届ける」第一歩としてまずは透明人間として生きてきた自分について書くことで、本屋としてのコンセプトを読んで理解できるものになればと思っています。 □仕様□ 138mm×128mm/全24ページ/目玉クリップ綴じ 表紙:塩ビ板 0.5mm/本文:トレーシングペーパー 本屋メガホン 2023年岐阜市にてオープン予定の本屋メガホンです。 社会的マイノリティについて書かれた本をメインに取り扱い、本屋がメガホンとなって、いないことにされてきた彼らの「小さな声を大きく届ける」ことを目指します。 Twitter→https://twitter.com/books_megafon?s=20&t=_hcqV0jOYqYnDAlYXamGFA Instagram→https://www.instagram.com/books_magafon/ ホームページ→https://lit.link/booksmegafon
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おぺん選書便(3冊/5500円くらいのやつ)
¥5,500
本3冊+lighthouseロゴトートバッグ1つのセットです。 本3冊でだいたい5500円(税込)くらいになるように選書します。 設定金額に届かない分をトートバッグで吸収するスタイルです(トートバッグ単体は1000円+税で販売中)。 備考欄に ・トートバッグの色(ナチュラル/ネイビー) ・読みたいジャンルやテーマ(3つまで) ・くわえてNGのジャンルやテーマ、作家などがあれば(これは読みたくない!というものを知れたほうがありがいもので……) ・そのほか細かい希望があれば遠慮なくどうぞ あたりをご記入ください。 この本は入れてくれ、という「注文」もなんなりと。 そのほか質問などあればお問い合わせくださいませ。 *1万円選書のサービス「ブックカルテ」にも参加していますので、そちらのご利用も大歓迎です https://bookkarte.com
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デッサ・ローズ
¥2,970
人間が高められている、ひたすら人間的――トニ・モリスン 妊娠中の身を賭して、奴隷隊の反乱に加わった黒人の少女デッサ。 逃亡奴隷たちをかくまい、彼らとともに旅に出る白人女性ルース。 19世紀アメリカの奴隷制度を描く黒人文学の重要作、本邦初訳! 巻末附録:「霊的啓示 トニ・モリスンとの会話」 なんと深く、豊かで、力強い作品なのでしょう……わたしは、言語にも思慮にも、祖先との明白な共働作業(コラボレーション)にも、そして作品のページをめくるたびに出会う愛にも驚嘆し、感動し、大きな喜びに満たされました。――アリス・ウォーカー もっと多くの新しい読者のために、この宝物のような作品が再版を続けることは必要不可欠であるばかりか、至上命令なのです。――トニ・モリスン 目次 緒言 プロローグ 黒んぼ(ダーキイ)第一章/第二章 娘(ウェンチ)第三章/第四章 黒人女性(ネグレス)第五章/第六章 エピローグ 「歴史瞑想」序文 霊的啓示――トニ・モリスンとの会話 訳者解説 著者プロフィール シャーリー・アン・ウィリアムズ (シャーリーアンウィリアムズ) (著/文) (Sherley Anne Williams)1944-99。大学教授、文学批評家、詩人、小説家、児童文学作家。カリフォルニア州ベイカーズフィールド生まれ、州立大学フレズノ校で歴史学専攻。ハワード大学大学院に進学。さらにブラウン大学大学院に移籍し、1972年、英文学修士号を取得。在学中、最初の著書『明るい輝きを生み出せ──新黒人文学論』(1972)を出版。最初の詩集、『孔雀詩集』(1975)は、全米図書賞にノミネートされる。また、最初の児童文学書『綿を摘む』(1992)は、1993年コールデコット栄誉賞(アメリカ児童図書館協会)を受賞。長年、カリフォルニア大学サンディエゴ校教授として文学を教えた。小説『デッサ・ローズ』は、2005年、ミュージカルとして上演された。 藤平育子 (フジヒライクコ) (翻訳) (ふじひら・いくこ)東京都立大学大学院修士課程修了(人文科学研究科、英文学専攻)。中央大学文学部元教授。著書に、『フォークナーのアメリカ幻想――『アブサロム、アブサロム!』の真実』(研究社、2008)、『カーニヴァル色のパッチワーク・キルト――トニ・モリスンの文学』(學藝書林、1996)など、訳書に、フォークナー『アブサロム、アブサロム!』(全2巻、岩波文庫、2011-12)などがある。
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もうすぐ二〇歳
¥2,970
舞台は1970年代終わり頃のコンゴの大都市ポワント=ノワ ール。主人公はアルチュール・ ランボーの『地獄の季節』を愛読し、ブラッサンスを愛聴する少年ミシェル、12歳。ガールフレンドは愛くるしい同級生のカロリヌ。父親はフランス人所有のホテルで働き、白人客が残した本を家に持ち帰ってくる。母親はもう一人子供をほしがっていて、「お腹を開く鍵」はミシェルがもっていると呪術師が告げる。飛行機が頭上を横切り、ミシェルと年上の友人ルネスは着陸する国を夢見ている。自国はマルクス• レーニン主義一党独裁体制。ラジオからはテヘランアメリカ大使館人質事件、イラン皇帝シャーの死などのニュースが流れる。少年ミシェルの周りにおこる数々の波瀾、ユーモラスな出来事、不思議な経験を作家アラン・ マバンクは淡々と暖かい眼差しで描いていく。幼年・青春の思い出を下敷きにした感動の自伝小説。 著者プロフィール アラン・マバンク (アランマバンク) (著/文) 1966年、コンゴ共和国ポワント=ノワール生まれの小説家、詩人、評論家、大学教授。首都ブラザヴィルの大学で法律を学び、22歳のとき奨学金を得てフランス留学。ナント大学、パリ第七大学(総合)、パリ・ドーフィン大学(経済・経営)で学ぶ。最初の小説 Bleu-Blanc-Rouge(1998年)でブラック・アフリカ文学大賞を受賞し一躍注目を集めた。小説Verre cassé(2005年)でフランコフォニー五大陸賞、Mémoires de porc-épic(2006年)でルノド賞受賞。2015年マン・ブッカー国際賞ファイナリスト。フランスでは「アフリカのサミュエル・ベケット」として知られる。2002年から米ミシガン大学で、2006年からカリフォルニア大学ロサンゼルス校で正教授としてフランス語圏文学を教える。最もクールな教授とみなされ「マバンクール」というニックネームがある。作品は20の言語に翻訳。 藤沢満子 (フジサワミチコ) (翻訳) 1972年、獨協大学フランス語学科卒業。フランスの文化、伝統を学び、とくにフランス女性の自己を主張する生き方が日本女性と異なることに新鮮な驚きを感じ、シドニー=ガブリエル・コレット(1873-1954)を卒論のテーマとする。2008年以降、経済産業省およびUNIDO(国際連合工業開発機関)のアジア支援事業の一環で、繊維製品の商品開発の専門家としてラオスに長期滞在をする。現在、カンボジアのプノンペン在住。 石上健二 (イシガミケンジ) (翻訳) 1949年、東京生まれ。1969年よりパリ大学のフランス言語文明講座受講後、パリ美術大学、同中退。絵描きとして1978年までパリに住む。その後30余年、コートジボワール共和国、セネガル、ギニア、マリ、モーリタニア、コンゴ民主共和国など、フランス語圏に滞在。訳書に、チエルノ・モネネムボの二作品、『カヘルの王』(2008年ルノド賞受賞、現代企画室2013年)、『プル族』(現代企画室2014年)、藤沢満子氏との共訳にナタシャ・アパナー『最後の兄弟』(河出書房新社2019年)がある。 Kindle→https://amzn.to/3Hued2Y
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フェイク・スペクトラム 文学における〈嘘〉の諸相
¥3,520
嘘、偽り、騙し、騙り… 否定的な響きをもつこれらの言葉・現象を、私たちは真摯に考えてきたことがあっただろうか? 「嘘も方便」という表現からも捉えられるように、社会におけるこれらの行為は多義的な面を持ち合わせている。 そして、言葉のいとなみが広がる文学の世界には、「フェイクする存在」としての人間が活写されている。 中世から現代にいたる、洋の東西を越えた11の事例を考察することにより、「フェイク」という問題の多面性と本質を浮かび上がらせる画期的な書! 目次 はじめに 納富信留 序章 「フェイク」とは何か、「フェイク」をどう論じるか? 納富信留 第1部 現代とは異なるフェイク 第1章 信憑性の戦略─『ジョン・マンデヴィルの書』をめぐって 松田隆美 第2章 書簡は語/騙る―初期近代イギリスのジャーナリズムとフィクションの誕生 井出新 第3章 近代的作者の誕生―セルバンテスと『贋作ドン・キホーテ』 瀧本佳容子 第4章 公私のせめぎ合いと隠された主題―ダニエル・デフォー『ペスト』をめぐって 高畑悠介 第2部 編集にまつわるフェイク 第5章 正典・外典・偽典─『聖書』をめぐって 伊藤博明 第6章 虚像としての編集─「大島本源氏物語」をめぐって 佐々木孝浩 第7章 「体系哲学者」という虚像のあとで─ヘーゲル講義録をめぐって 下田和宣 第8章 フェイクの悲劇的な帰結─フリードリヒ・ニーチェの『権力への意志』をめぐって トーマス・ペーカー 第3部 現代に生きるフェイク 第9章 フェイクな恋のフェイクな手紙―フランツ・カフカの『判決』と『変身』をめぐって 明星聖子 第10章 共有される疑似現実を生きるということ─トマス・ピンチョン『競売ナンバー49の叫び』をめぐって 中谷崇 第11章 捏造されたホロコースト回想録─ビンヤミン・ヴィルコミルスキーの『断片』をめぐって 北島玲子 あとがき 明星聖子 執筆者紹介 著者プロフィール 納富信留 (ノウトミノブル) (編集) 納富信留(のうとみ・のぶる) 東京大学教授。東京大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。91-96年、ケンブリッジ大学大学院古典学部に留学(Ph.D.を取得) 2007-10年まで国際プラトン学会会長を務める。 主な著書に、『ソフィストとは誰か?』(2007年度サントリー学芸賞受賞、ちくま学芸文庫)、『哲学の誕生』(ちくま学芸文庫)、『ソフィストと哲学者の間』(名古屋大学出版会)、『プラトン理想国の現在』(慶應義塾大学出版会)、『プラトンとの哲学』(岩波新書)、『プラトン哲学への旅』(NHK出版新書)など。編書に『世界哲学史』(ちくま新書、2020年)、訳書に、プラトン『ソクラテスの弁明』『パイドン』(以上、光文社古典新訳文庫)がある。 明星聖子 (ミョウジョウキヨコ) (編集) 明星聖子(みょうじょう・きよこ) 成城大学教授。専門はドイツ文学、編集文献学。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。 主な著書に、『新しいカフカ―「編集」が変えるテクスト』(慶應義塾大学出版会、2002年)、『カフカらしくないカフカ』(慶應義塾大学出版会、2014年)、『テクストとは何か―編集文献学入門』(慶應義塾大学出版会、2015年)などがある。
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ソクチョの冬
¥2,640
冬になると旅行客がほとんどやって来ない避暑地、ソクチョの小さな旅館でわたしは働いている。ある日、フランス人のバンドデシネ作家が旅館にやって来る。彼の中に、わたしは未だ見ぬフランス人の父と父の国への憧憬を重ねるが――。男女の一期一会を描く長篇 Kindle→https://amzn.to/3l0TE6T
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地球の果ての温室で
¥2,200
謎の蔓草モスバナの異常繁殖地を調査する植物学者のアヨンは、そこで青い光が見えたという噂に心惹かれる。幼い日に不思議な老婆の温室で見た記憶と一致したからだ。アヨンはモスバナの正体を追ううち、かつての世界的大厄災時代を生き抜いた女性の存在を知る Kindle→https://amzn.to/40p9JDi
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分解する
¥1,870
言葉と自在に戯れる、小説の可能性 「アメリカ文学の静かな巨人」のデビュー短編集。言葉と自在に戯れるデイヴィスの作風はすでに顕在。小説、伝記、詩、寓話、回想録、エッセイ……長さもスタイルも雰囲気も多様、つねに意識的で批評的な全34編。 ある女との短命に終わった情事を、男が費用対効果という観点から総括しようとする表題作「分解する」。救いのない不動産に全財産をつぎ込んだ男が、理想の家屋の設計の幻想を若い猟師と共有していくさまを描いて不思議に美しい「設計図」。語学講座のテキストの裏で不穏な自体が進行していく「フランス語講座その1――Le Meutre」。人生で何ひとつ成しえない男のオブローモフ的生活を描く「ワシーリィの生涯のためのスケッチ」。〈夫〉の喉にひっかかった小骨をめぐるどこかほのぼのとした「骨」や、長編『話の終わり』の原型とおぼしきファン必読の短編も。
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がらんどう
¥1,595
【第46回すばる文学賞受賞作】 最も読む快楽を感じた――岸本佐知子氏(翻訳家) 不穏な虚を抱えたパワーバランスを評価したい――堀江敏幸氏(作家) (選評より) 「ルームシェアっていうの、やらない? もっと広い部屋に住めるし、生活費も節約できるし、家事も分担できるよ」 「若い人たち同士ならわかるけど……本気なの?」 「四十過ぎた女二人が同居しちゃいけないって法律はないよ」 「でも、普通はしないよ」 人生で一度も恋愛感情を抱いたことがない平井と、副業として3Dプリンターで死んだ犬のフィギュアを作り続ける菅沼。 二人組アイドルグループ「KI Dash」の推し活で繋がった二人のコロナ禍での共同生活は、心地よく淡々と過ぎていくが―― 恋愛、結婚、出産、家族……どんな型にもうまくはまれない、でも、特別じゃない。 《今》を生きるすべての人へ、さまざまな属性を越えて響く“わたしたち”の物語。 ■著者紹介 大谷朝子(おおたに・あさこ) 1990年千葉県生まれ。2022年、本作で第46回すばる文学賞を受賞。 Kindle→https://amzn.to/40o6XhW
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[再入荷待ち]はやく一人になりたい!
¥1,485
SOLD OUT
自分を大事にしないと、誰かを大切にすることはできない。 日々の暮らしのこと、これからやりたいこと、大切な思い出、人。 50代を迎えた著者が、楽しく生きるコツを考えるエッセイ集。 ---------------------- 家族は大切で、家族と過ごす時間は何より楽しい。 でも、自分を大切にすることを一番にして、これからは生きていきたい。 ――さあ、楽しくやろう。 目次 Ⅰ.家族のことをがんばらない ■あの頃の私に言ってあげたいこと ■肩の力を抜いていこう ■これからの母 ■『母親になって後悔してる』 ■卒業 ■ママ友と私 ■子離れと嫉妬 Ⅱ.暮らしを穏やかにする ■わが家の欅 ■人とともに生きるということ ■ハリーくんとの冬 ■ハリーくんという犬 ■仕事場を作る ■古い家を買いたい ■私の住処 ■はやく一人になりたい! ■基本は翻訳 ■もしも書けなくなったら ■親愛なるケリー ■若さと食欲 Ⅲ.なつかしい人と味 ■動物好きのパン屋さん ■母とタータンチェック ■「家族」のあとで ■昭和と暴力 ■兄と発達障害 ■ガラスの向こうの母と兄 ■駄菓子屋の焼きそば ■あの日のケーキ ■ようやく受け入れた故郷 ■折れた心と阪急そば ■青峯プール ■あとがき 著者プロフィール 村井 理子 (ムライ リコ) (著/文) 翻訳家・エッセイスト。1970年静岡県生まれ。 訳書に『ヘンテコピープルUSA』(中央公論新社)、『ゼロからトースターを作ってみた結果』『人間をお休みしてヤギになってみた結果』(ともに新潮文庫)、『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』(きこ書房)、『黄金州の殺人鬼』(亜紀書房)、『エデュケーション』(早川書房)、『メイドの手帖』(双葉社)など。 著書に『ブッシュ妄言録』(二見文庫)、『家族』、『犬(きみ)がいるから』『犬ニモマケズ』『ハリー、大きな幸せ』(以上、亜紀書房)、『全員悪人』、『兄の終い』『いらねえけどありがとう』(以上CCCメディアハウス)、『村井さんちの生活』(新潮社)、『更年期障害だと思ってたら重病だった話』(中央公論新社)、『本を読んだら散歩に行こう』(集英社)。 Kindle→https://amzn.to/3Jkpaqr
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明るい夜
¥2,420
〈大きな悲しみが、私を守ってくれる〉 『ショウコの微笑』『わたしに無害なひと』の気鋭のベストセラー作家、初の長編小説 ---------------------- 夫の不倫で結婚生活に終止符を打ち、ソウルでの暮らしを清算した私は、九歳の夏休みに祖母と楽しい日々を過ごした思い出の地ヒリョンに向かう。 絶縁状態にあった祖母と二十二年ぶりに思いがけなく再会を果たすと、それまで知ることのなかった家族の歴史が明らかになる……。 家父長制に翻弄されながらも植民地支配や戦争という動乱の時代を生き抜いた曾祖母や祖母、そして母、私へとつながる、温かく強靱な女性たちの百年の物語。 ---------------------- 日が昇る前に大切なあの人に伝えておきたいことがあった。 明るくなったら、言えなくなりそうだから……。 2021年〈書店員が選ぶ“今年の小説”〉、第29回大山文学賞受賞。 著者プロフィール チェ・ウニョン (チェ ウニョン) (著/文) 一九八四年、京畿道光明生まれ。二〇一三年、『作家世界』新人賞に入選して作家活動を始める。第五・第八・第十一回若い作家賞、第八回ホ・ギュン文学作家賞、第二十四回キム・ジュンソン文学賞、『わたしに無害なひと』で第五十一回韓国日報文学賞、本作『明るい夜』で第二十九回大山文学賞を受賞。 著書に『ショウコの微笑』(吉川凪監修、牧野美加・横本麻矢・小林由紀訳、クオン)、『わたしに無害なひと』(古川綾子訳、亜紀書房)、共著に『ヒョンナムオッパへ』(斎藤真理子訳、白水社)がある。 古川 綾子 (フルカワ アヤコ) (翻訳) 神田外語大学韓国語学科卒業。延世大学教育大学院韓国語教育科修了。第10回韓国文学翻訳院新人賞受賞。翻訳家。神田外語大学非常勤講師。 訳書にチェ・ウニョン『わたしに無害なひと』、キム・エラン『走れ、オヤジ殿』『外は夏』『ひこうき雲』キム・へジン『娘について』『君という生活』、ハン・ガン『そっと静かに』、ユン・イヒョン『小さな心の同好会』、イム・ソルア『最善の人生』などがある。
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満ち足りた人生
¥2,420
『小川』(2012年)、『ヴィという少女』(2021年)にひきつづき、キム・チュイ作品をふたたび刊行。 主人公のマンは、「完璧に満たされた」という意味の名をもつベトナム人女性である。ベトナムで孤児であったところを拾われたマンは、育ての母に導かれ、モントリオールでベトナム料理店を営む男性と結ばれる。子供にも恵まれ、レストランも繁盛して、生活は順調であるように思われるが、マンは、常に日陰にひっそりとたたずんでいるように感情を押し殺し、どこか満たされない様子で日々を過ごしていた。しかし、レシピ本の成功を機に訪れたフランスで一人のシェフと出会い、マンは感情を少しずつ顕わにしてゆく…… 本作は「料理」をテーマにストーリーが展開される。ベトナム、モントリオール、そしてパリ。マンの人生の歩みのすぐそばにはいつでも料理があり、料理のなかに彼女は人生を見出していく。 目次 満ち足りた人生 原注 訳者あとがき 著者プロフィール キム・チュイ (キム チュイ) (著/文) Kim Thúy。ベトナム系カナダ人作家。1968年、ベトナムのサイゴン(現ホーチミン市)に生まれる。10歳でカナダに移民。モントリオール大学で学んだ後、裁縫師、通訳、弁護士、レストラン経営者などを経て、2009年に処女作『Ru』を発表し、同作でカナダ総督文学賞など数々の文学賞を受賞。現在はモントリオールに在住し、執筆活動に専念している。 2018年、世界26ヵ国で翻訳出版された、ベトナム戦争後の混乱の中、ボートピープルとなってカナダに渡った少女を描いた自伝的小説である『小川』(原題『Ru』、2012年に彩流社より邦訳刊行)で「ニュー・アカデミー文学賞」にノミネートされる。『ヴィという少女』(原題『Vi』、2021年、彩流社刊)。 関 未玲 (セキ ミレイ) (翻訳) SEKI Mirei。立教大学外国語教育研究センター准教授。 著訳書等に「マルグリット・デュラス 声の〈幻前〉小説・戯曲・映画」(『デュラス、〈声〉をめぐるエクリチュールの試み 関未玲』所収、森本淳生、ジル・フィリップ 編、水声社、2020年)、『Marguerite Duras à la croisée des arts』(Mirei SEKI、Michelle Royer他著、Peter Lang Publishing、2019年)、『サ・マルシュ?』(関未玲、小倉和子、石川文也、Anthony do Nascimento 著、駿河台出版社、2018年)『フランス語ほんとうに必要なところをまとめました。 CD BOOK』(関未玲 著、ベレ出版、2018年)、「キム・チュイ作品に見られる相対化されたオリエンタリズム」(『ケベック研究 Revue Japonaise des etudes quebecoises』所収、日本ケベック学会 編、2018年)などがある。*
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飛ぶ教室 72 特集:幼年童話
¥1,100
■特集■ 幼年童話 シンプルな言葉でつむがれたお話は、 子どもたちにとっては、読み物の大きな入り口。 どきどき夢中で文字を追ううちに、もう物語のなかにいる。 今回は「幼年童話」を特集します。 〔創作〕 「スウスウとチャッポン」くどうれいん/タテヤマフユコ 絵 「ねこのよふかし」たなかしん/たなかしん 絵 「オンライ王国からの女の子」一青妙/石井聖岳 絵 「くずかご岬」最果タヒ/むらかみさおり 絵 〔小論〕 「たまごのはなしの手前のはなし」沖本敦子 〔出版社11社にアンケート〕 「今、“激推し”幼年童話は、これなのだ!」 〔エッセイ 幼年童話とわたし〕 「親子で楽しもう! 幼年童話」広瀬久美子(こども冨貴堂) 「思い出すままに」あまんきみこ ■『うまのこと』刊行記念エッセイ 「うまのこと、わたしたちのこと」少年アヤ ■連載 対談「本屋さん探訪(8)」Title/探訪者:角田光代 偏愛映画コラム「子どもたちによろしく+(6)」長崎訓子 小論「言葉のちから――十歳の君へ、八通の手紙(5)」若松英輔 短編「ココロノナカノノノ(6)」戸森しるこ/カシワイ 絵 マンガ「さんぱつやきょうこさん(71)」長谷川義史 ■BOOKS 〈絵本〉及川賢治(100%ORANGE)/〈児童書〉安藤由希/〈YA〉金原瑞人/〈大人の本〉幅允孝 ■公募 第61回 作品募集結果発表 選者 石井睦美/川島誠 ■前号を読む 草間小鳥子 ■表紙 しおたにまみこ ■出版社からのコメント■ 創作では、書き下ろし「幼年童話」を4編掲載。4名の作者が「幼年童話」の新たな扉をノックしました。 エッセイでは、その人生の大半を「幼年童話」とともに歩まれている、あまんきみこさんよりご寄稿いただきました。 また、11社の出版社による、今、“激押し”の「幼年童話」も要チェック! 表紙は、『たまごのはなし』で大人気のしおたにまみこさんです。
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マーメイド・オブ・ブラックコンチ
¥2,970
マーガレット・アトウッド、カレン・ラッセル絶賛! 2020年英国コスタ賞受賞! 70年代カリブ海を舞台に繰り広げられる、呪われた人魚と、島に暮らして歌を愛する漁師の邂逅。全く新しいマーメイド・ストーリー、カリブのマジックリアリズム! あらすじ 1976年。カリブ海に浮かぶブラックコンチ島の漁師デイヴィッドは人魚アイカイアと出会い、伝説の存在である彼女に惹かれていく。 だが、ある日島で開かれた釣り大会で、アメリカ人の親子がアイカイアを釣り上げてしまう。博物館に売り飛ばそうとする彼らから瀕死の人魚を盗み出し、自宅に匿うデイヴィッド。世話をするうち、アイカイアは少しずつ人間の姿に変化していく。 彼女は呪いで人魚に姿を変えられた、千年前の先住民族の少女だったのだ。 一緒に暮らすうちにデイヴィッドと心をかよわせ、領主やその息子と仲良くなるアイカイアだったが、獲物を奪われたアメリカ人、ひと儲けをたくらむ村人、そして永久の呪いが彼女を放っておいてくれるわけもなく──。 櫛やガラスのようなきれいなものも、ウェーブしたふわふわの髪もない。ただの人魚物語じゃない。──マーガレット・アトウッド(『侍女の物語』) 誰もが知っている悲しい人魚物語に挑戦し、覆す、新しい海の賛歌だ。──カレン・ラッセル(『レモン畑の吸血鬼』) ミソジニー、植民地主義の暴力、友情、嫉妬、そして官能的な愛の世界に果敢に分け入る、熱帯の嵐のように魅力的な読書体験だ。──C・パム・ジャン(『その丘が黄金ならば』) バスタブのまわりは果物の皮や彼女の体から剥がれ落ちたもので散らかるようになった。髪に絡まっていた海藻は塊になって落ちはじめ、長くて黒いもつれたドレッドヘアが現れた。耳からは海水が滴り、小さな海の昆虫が這い出てきた。鼻からは軟体動物や小型のカニが出てきた。彼女はさまざまな海の小動物の棲み処で、そうした生き物は日が過ぎるうちに彼女を明け渡し、出ていった。バスタブの脇に小山ができ、その山はうごめいていた。カニが横歩きで逃げていった。においを嗅ぎつけてやってくる近所の猫を追い払わなくてはならなかった。(本文より) 著者 モニーク・ロフェイ (ロフェイ、モニーク) 1965年トリニダード出身。高校生でイギリスに移住し、イースト・アングリア大学で文学と映画を専攻、ランカスター大学でクリエイティブ・ライティングの博士号を取得した。2002年にマジックリアリズム小説【イタリック/Sun Dog】でデビュー。 2020年、第6作目の長編である本作を発表。コスタ賞をはじめ多くの賞を受賞し、数々のベストブックリストに取り上げられた。 写真クレジット:©︎Marcus Bastel 岩瀬徳子 (イワセ・ノリコ) 翻訳家。お茶の水女子大学文教育学部卒業。訳書に『アイリーンはもういない』『ピュリティ』『最悪の館』『もうやってらんない』(すべて早川書房)。
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[再入荷待ち]遠きにありて、ウルは遅れるだろう
¥2,200
SOLD OUT
今日の韓国文学作家に多大な影響を与え続ける 「韓国文学史で前例なき異端の作家」による、待望の邦訳! 著者は1965年ソウル生まれの女性作家。イメージに富むと同時に生硬で鉱物的な破格の文体を用い「韓国文学史で前例なき異端の作家」と評価され、今までに多数の短篇集と長篇、エッセイ、詩作品を発表。常に独自のスタンスで揺るぎない地位を占める韓国女性作家のトップランナーである。また、ハン・ガンの英訳者として知られるデボラ・スミスがぺ・スアの作品を高く評価しており、既に3冊を英訳している。これまでの作品は、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、中国語などにも翻訳されている。本書は、今日の韓国作家に多大な影響を与え続ける著者の初の邦訳となる。 物語の舞台は「ソウルを連想させる人口1000万人都市」であるが、はっきりとは書かれていない。午後四時にベッドで目を覚ました「私」は、旅館の一室におり、存在を規定する記憶がすべて消えていることを知る。椅子には黒い服を着た同行者が座って本を読んでいた。同行者も、自分の存在を規定する記憶をすべて失っていることに気づく。広げられた新聞に、ジョナス・メカスの訃報記事があることから、日にちは一月二十三日頃だとわかる。巫女に会い、「ウル」と名付けられた私は、感覚と予感をもとに、様々なものにいざなわれ、自分が何者であるのかを夢幻的に探っていく。〈はじまりの女〉という原初的なイメージが、ときに激烈な感情をともなって変遷しながらウルの前にあらわれる。「それこそが私の存在の唯一の根拠であるという確信」が芽生えて……。 全篇を通して、存在の不安、孤独、愛、性、死などの人間の本質を体感するような謎めいたイメージが横溢し絡み合う。世界と自己をまったく新しく捉え直す文学の挑戦! 著者プロフィール ペ・スア (ペ スア) (著/文) 1965年ソウル生まれ。梨花女子大学化学学科卒業後に公務員として働き、93年に短篇「1988年の暗い部屋」でデビュー。03年に韓国日報文学賞、04年に東西文学賞、18年に今日の作家賞などを受賞。イメージに富むと同時に生硬で鉱物的な破格の文体を用い、「韓国文学史で前例なき異端の作家」と評価され、多数の短篇集と長篇、エッセイ、詩作品を発表。常に独自のスタンスで揺るぎない地位を占める韓国女性作家のトップランナー。近年は英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、中国語などの多くの言語に翻訳されて高く評価されている。また、声による文学表現に深い関心を持ち、自作の朗唱劇化も手掛けてきた。本書は、朗唱のために書き下ろされ、韓国で出版された際には朗唱劇として公演が行われた。 旺盛な創作活動を展開する一方で、ドイツ語の優れた翻訳家でもあり、カフカ、ヘッセ、ゼーバルト、ローベルト・ヴァルザー、トーマス・ベルンハルト、ペーター・ハントケなど錚々たる作家の作品を訳している。 斎藤 真理子 (サイトウ マリコ) (翻訳) 翻訳家。パク・ミンギュ『カステラ』(共訳、クレイン)で第一回日本翻訳大賞、チョ・ナムジュ他『ヒョンナムオッパへ』(白水社)で〈韓国文学翻訳院〉翻訳大賞受賞。訳書は他に、パク・ミンギュ『ピンポン』、ハン・ガン『回復する人間』、パク・ソルメ『もう死んでいる十二人の女たちと』(以上、白水社)、チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』、ファン・ジョンウン『年年歳歳』、ぺ・ミョンフン『タワー』(以上、河出書房新社)、ハン・ガン『ギリシャ語の時間』、チョン・ミョングァン『鯨』(以上、晶文社)、チョン・セラン『フィフティ・ピープル』、ファン・ジョンウン『ディディの傘』(以上、亜紀書房)、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)など。著書『韓国文学の中心にあるもの』(イースト・プレス)。
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[再入荷待ち]ひとりだから楽しい仕事 日本と韓国、ふたつの言語を生きる翻訳家の生活
¥2,640
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村上春樹、小川糸、三浦しをん、益田ミリ作品など300作品以上を翻訳! 韓国の日本文学ファンから絶大な支持を得る人気翻訳家がユーモアたっぷりにつづる日常エッセイ。 小川糸さん推薦! 「人生という果てのない荒野を、軽やかにスキップしながら切り拓いていくナミさんの後ろ姿が、とても眩しく、美しい。」 【目次】 プロローグ おばあちゃんになっても翻訳を続けたい 日本との縁 第1章 今日は仕事をがんばるつもりだったのに テレビの中の翻訳家/私の本だと言いたくて/日本小説がブームだった頃/翻訳料金が上がった理由/印税か? 買い切りか? ほか 第2章 銭湯の娘だった翻訳家 辞書の編集者/40代の佐野洋子/訳注をつける/紀伊國屋書店/史上最年長の芥川賞受賞者/ある作家の人生/小川糸さんに会った日 ほか 第3章 著者になってみると GUCKKASTEN ハ・ヒョヌさんの推薦文が欲しくて/ペ・チョルスの音楽キャンプ/お母さん、私すごいでしょ?/本を書きなさい、ナミさん/読者から届いた健康アドバイス/古本を買ったら ほか 第4章 ごくろうさま、あなたも私も 憂うつはインドア派の相棒/Sから始まる言葉/コピーライターになりたかったけれど/愛犬ナムの旅立ち ほか エピローグ 再び二人で 訳者あとがき 【著者プロフィール】 1966年生まれ。韓国を代表する日本文学の翻訳家。エッセイスト。20代中頃から翻訳の仕事を始め、30年間に300冊以上の作品を担当。主な訳書に村上春樹『村上T 僕の愛したTシャツたち』『シドニー!』『パン屋再襲撃』『村上ラヂオ』、小川糸『食堂かたつむり』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』、恩田陸『夜のピクニック』、群ようこ『かもめ食堂』、天童荒太『悼む人』、益田ミリ『僕の姉ちゃん』シリーズ、角田光代『紙の月』、三浦しをん『舟を編む』、朝井リョウ『何者』、東野圭吾『宿命』など。著書に『翻訳に生きて死んで』『面倒だけど、幸せになってみようか』『ある日、心の中にナムを植えた My Dog’s Diary』などのエッセイ集があり、本書が初邦訳となる。 Kindle→https://amzn.to/3WE0nAB