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書きたい生活
¥1,540
予約商品
*現時点での注文分はサイン本となります 言わなかったことや言えなかったことが、 なかったことにならないでほしい。 そう思い続けて、そう思うから、 そう思っていることを、 わたしはずっと書いてきたのかもしれない。 ――本文より 【本書の内容】 2021年9月、『常識のない喫茶店』で鮮烈なデビューを果たした僕のマリ。 一度の滞在でクリームソーダを三杯続けて飲む猛者、 お気に入りの店員にスケスケのタイツをプレゼントする中年、 来るたびに小さな灰皿を盗む男とゆで卵用の塩入れを盗む連れの女、 あるいは…… 他の客に席を譲らない老人と喧嘩する(これまた老人の)マスター、 暴言を吐く半グレ風男性客を店の外まで追いかける同僚のしーちゃん、 ゴミを持ち込んだ客に「うちもいらないです」と突き返すわたし。 そんな刺激的すぎる毎日をストレートに綴ったエッセイは、 「仕事だから我慢しろ」「店員なら耐えろ」といった声が一部ありながらも、 「救われた」「勇気をもらった」という大きな共感とともに受け入れられた。 理不尽なクレームと闘い、自らが信じる正しさを貫く著者の物語は、 過去に負った傷を癒やす「再生の物語」そのものだった。 本の刊行後、その翌月には喫茶店を卒業し、長く住んだ街を引っ越した。 パートナーと暮らしながら、週に何回かバイトしつつ、やはり文章を書いている。 今回の本には、卒業までの日々と、卒業後の生活が瑞々しく描かれている。 ちっぽけであたたかな日常ほど忘れたくない。 書き留めておくことで、きっとまた前に進める。 そんな静かな決意とともに放つ、作家としての新たな一歩。 『常識のない喫茶店』の正統な続編にして完結編、ついに刊行! 目次 はじめに 1 常識のない喫茶店 初めての商業出版 その後の喫茶店 日記 二〇二一年八月-十月 卒業 2 新しい生活 日記 二〇二一年十一月-十二月 長いお休み 引っ越し 二人暮らし 文筆業とアルバイト 3 また本を書いている (体力のない私の)仕事論 日記は筋トレ 日記 二〇二二年八月-十月 書きたい生活 喫茶再訪 本とともにある人生 原稿が書けないときの話 おわりに――なかったことにならないでほしいこと 著者プロフィール 僕のマリ (ボクノマリ) (著/文) 〈ぼくのまり〉1992年福岡県生まれ。2018年活動開始。同年、短編集『いかれた慕情』を発表。同人誌即売会で作品を発表する傍ら、商業誌への寄稿も行う。2021年9月に出版した『常識のない喫茶店』(柏書房)は「キノベス!2022」6位にランクイン。その他の著書に『まばゆい』(本屋lighthouse)がある。
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常識のない喫茶店
¥1,540
潜入したい。変なあだ名を付けられたい。 顔色を窺って生きてきた彼女が出禁のカードを振りかざす。 その瞬間を目撃したい。 こんな働き方、誰も教えてくれなかった。 ――こだまさんも夢中! ■内容 「働いている人が嫌な気持ちになる人はお客様ではない」 ――そんな理念が、この店を、わたしを守ってくれた。 失礼な客は容赦なく「出禁」。 女性店員になめた態度をとる客には「塩対応」。 セクハラ、モラハラ、もちろん許しません。 ただ働いているだけなのに、 なぜこんな目にあわなければならないのか。 治外法権、世間のルールなど通用しない 異色の喫茶で繰り広げられる闘いの数々! 狂っているのは店か? 客か? あらゆるサービス業従事者にこの本を捧げます。 喫茶×フェミニズム―― 店員たちの小さな抵抗の日々を描く、 溜飲下がりまくりのお仕事エッセイ! ■メニュー(目次) Ⅰ 魅惑の喫茶 プロローグ 妖怪在庫荒らし 出禁です 同僚観察記 やさしい人 いかれたマスター お仕置きです 推しの客 緊急事態喫茶 SNS警察 ガチ恋の翁 グレーゾーン村の人々 不惑の喫茶 Ⅱ おかわり ここだけの話 喫茶店員あるある わたしの喫茶紀行 特別なお客さん 厨房は戦場 卒業 人生の分かれ道 ■著者プロフィール 僕のマリ 〈ぼくのまり〉1992年福岡県生まれ。2018年活動開始。同年、短編集『いかれた慕情』を発表。同人誌即売会で作品を発表する傍ら、商業誌への寄稿も行う。 Twitter: @bokunotenshi_ Kindle→https://amzn.to/3ImiVC7
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三人が苦手 vol.1
¥800
三人以上で話すのがちょっと苦手な二人でつくったZINEです。
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フェミニズムのつどい「ある本屋」活動報告(2021年度)
¥800
当店にて隔月開催中のフェミニズム関連読書会「ある本屋」の活動報告冊子です。今号は2021年度開催の計6回分を収録のほか、運営協力・町田彩夏さんのエッセイ、特別寄稿で北村紗衣さんにも文章を寄せてもらっています。 「ある本屋」についてはこちら→https://lighthousefeminism.substack.com/p/coming-soon ------------------------------------------------------------ 目次 フェミニズムのつどい「ある本屋」と本冊子の目的 第1回 『ファイト・クラブ』(チャック・パラニューク) 第2回 『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ) 深い読みは役に立つけど、役に立たせすぎてはいけない(北村紗衣) 第3回 特別版:小田急事件と優生思想発言を考える 第4回 特別版:ジェンダーと政治 絶望の淵で希望を臨む(町田彩夏) 第5回 「性」から考えるユートピア・ディストピア 第6回 『フラッシュ』(ヴァージニア・ウルフ) 世界が変わる、世界を変える(町田彩夏) ------------------------------------------------------------ B6版・120ページ
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[再入荷待ち]反トランス差別ZINE われらはすでに共にある
¥700
SOLD OUT
*2月中旬の再入荷予定です いま、巨大な嵐がトランス当事者を襲っている――トランス差別という嵐である。 ジェンダーアイデンティティ概念を疑う言説、当事者がみな性加害者であるかのように語る言説、ミスジェンダリング言説が大手を振ってまかり通る現在に、われらは抵抗せねばならない。 トランス差別を成立させている構造とは何なのか、いま何が起きているのか、トランス差別の背景に潜むものは何なのか。 それらをまっすぐに暴き批判する姿勢を、今こそ示す必要がある。 そのような問題意識により、今回の反トランス差別ZINE企画は発足した。 内容はトランス差別に抵抗するための言説、当事者の証言、映画・ブックガイドなど多岐にわたる。 手に取った人がトランスのリアルに触れ、現在進行形の加害を食い止めるための実践になりうる冊子の刊行を、われらはここに宣言する。 目次 はじめに エッセイ 三木那由他「くだらない話がしたい」 ただの沼「べつの言葉で」 青本柚紀「クィアな自認の時間性――あなたにそれが届くまで」 山中千瀬「言葉がほしい」 さとう渓「トランスジェンダーは難しくない」 水上文「シスジェンダーとは何か」 かがみ「「キラキラしたトランスジェンダリズム」ってなんですか?」 福永玄弥「わたし(たち)は忘れない」 高島鈴「その声には応答しない」 近藤銀河「シスターズへ」 堀田季何「メモ・ノワール」 榎本櫻湖「声について」 山内尚「熊で鹿で兎でそして」 呉樹直己「セックストイと自炊飯」 清水晶子「背を向けて、彼方を見つめて、向き合って」 岩川ありさ「雑踏の中でも見つけられる」 トランスジェンダー映画ガイド 児玉美月「世界のトランスジェンダー映画五選」 共にあるためのブックガイド 水上文「私たちの問題――「トランスジェンダー問題」を捉え直す」 中村香住「トランスジェンダーとフェミニズムの共闘点」 近藤銀河「ハンマーの共鳴音を探る」 青本柚紀「割り当てられた性を出てゆく経験としてのトランス」 表紙イラスト 山内尚 デザイン 宮越里子 Kindle→https://amzn.to/3DAKZOG
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布団の中から蜂起せよ アナーカ・フェミニズムのための断章
¥2,200
高島鈴×北村紗衣トークイベント「布団の中から批評せよ」アーカイブ視聴可能です→https://twitcasting.tv/book_lighthouse/shopcart/196938 内容説明 今、この人の話していること、聞かないとだめじゃないかな。 耳を傾けるだけじゃなくて。体ごと傾けて。 ――斎藤真理子(翻訳家)推薦 - - - - - - - - - - あなたに死なないでほしい。 家父長制、資本主義、天皇制に抗して、あらゆる生存のためになにができるのか、なにが言えるのか。金子文子やデヴィッド・グレーバーを参照軸に、アナーカ・フェミニストの立場からこのくにの歪みを抉り出す、ライター高島鈴の初エッセイ集。脈打つ言葉は、きっと誰かの心臓と共鳴する。 「どうせ生まれてしまったんだから、他人のために、少しでもこの世をマシな方向に動かそう。自分のために殺意を使うな。首にかかった手を外して、ゆっくりと社会に向かって拳を握り直そうではないか。いろいろなものに追い詰められて、布団の上に横たわったまま動けずにいる身体は、あなたの意志ひとつで蜂起に参画できる。私はあなたと、そういう戦いをしたいのである」(本文より) 目次 序章 第1章 アナーカ・フェミニズムの革命 第2章 蜂起せよ、〈姉妹たち〉 第3章 ルッキズムを否定する 第4章 布団の中から蜂起せよ――新自由主義と通俗道徳 第5章 動けない夜のために――メンタルヘルスと優生学 第6章 秩序を穿つ――ナショナリズム/天皇制に抗する 第7章 儀礼から遠く離れて 第8章 死者たちについて 終わりに 初出一覧 高島 鈴(たかしま・りん) 1995年、東京都生まれ。ライター、アナーカ・フェミニスト。 ele-kingにてエッセイ「There are many many alternatives. 道なら腐るほどある」、『シモーヌ』(現代書館)にてエッセイ「シスター、狂っているのか?」を連載中。ほか、『文藝』(河出書房新社)、『ユリイカ』(青土社)、『週刊文春』(文藝春秋)、山下壮起・二木信編著『ヒップホップ・アナムネーシス』(新教出版社)に寄稿。CINRA、WEZZYなどウェブマガジンにも寄稿。 Kindle→https://amzn.to/3GbiSGx
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トランスジェンダー問題 議論は正義のために
¥2,200
トランス女性である著者が、トランス嫌悪的な社会で生きるトランスジェンダーの現実を幅広い調査や分析によって明らかにする。これまで自伝や研究書に偏っていたトランスジェンダーを扱った書籍の中で、事実に基づき社会変革に向けて開かれた議論を展開する画期的な一冊である。トランスジェンダーの実態を何ら顧みない、排除のための偏見に満ちた言説が拡大される中、日本における「トランスジェンダー問題」を考える上でも必読の書。 議論は知識を踏まえ、事実に基づき、正義のために行われなければならない。 「女が消される」「性犯罪が増える」「多くの人が性別移行を後悔する」 ――「トランスジェンダー問題」にまつわる数々の虚偽(デマ)から解放される時が来た。 これは全身全霊で推薦すべき、正義の書だ。 ――李琴峰(芥川賞作家) トランス女性はどちらのトイレを使うべきかというような、反対派によってでっち上げられた「問題」ではなく、当事者の経験する本当の「問題」を論じている。 20年以上コミュニティに関わるわたしから見て、ひろく一般の読者にお勧めできるはじめてのトランスジェンダーについての本。 ――小山エミ(シアトル在住活動家、脱植民地化のための日米フェミニストネットワーク共同創設者、性労働者の権利と安全のための連帯代表) 2021年に英国で刊行されるや否や、大きな反響を呼んだ書籍The Transgender Issue: An Argument for Justiceの待望の日本語版。 これまで自伝や研究書に偏っていたトランスジェンダーを扱った書籍の中で、事実に基づき社会変革に向けて開かれた議論を展開する画期的な一冊である。 トランスジェンダーの実態を何ら顧みない、排除のための偏見に満ちた言説が拡大される中、日本における「トランスジェンダー問題」を考える上でも必読の書。 巻末には、清水晶子氏(東京大学大学院総合文化研究科教授)による解説と、高井ゆと里氏による訳者解題を収録。 目次 プロローグ イントロダクション 見られるが聞かれない 第1章 トランスの生は、いま 第2章 正しい身体、間違った身体 第3章 階級闘争 第4章 セックスワーク 第5章 国 家 第6章 遠い親戚―LGBTのT 第7章 醜い姉妹―フェミニズムの中のトランスたち 結 論 変容された未来 謝 辞 解 説 スーパー・グルーによる一点共闘―反ジェンダー運動とトランス排除(清水 晶子) 訳者解題 日本で『トランスジェンダー問題』を読むために 訳者あとがき 原 注 著:ショーン・フェイ Shon Faye イギリス・ブリストル出身。現在はロンドンを拠点に活動。弁護士としての訓練を受けた後、執筆活動やキャンペーン活動を行うために退職し、慈善団体Amnesty InternationalやStonewallで働いている。Dazed誌の編集長を務めたほか、Guardian誌、Independent誌、Vice誌などで執筆活動を行っている。最近、LGBTQの先駆者たちにインタビューするポッドキャストシリーズ「Call Me Mother」を立ち上げ、高い評価を得ている。本作は初の著書。 翻訳:高井ゆと里(たかい・ゆとり) 群馬大学情報学部准教授。石川県立看護大学講師などを経て現職。東京大学大学院人文社会系研究科・倫理学研究室博士課程修了。博士(文学)。専門は倫理学、主専攻はハイデガー哲学と研究倫理。単著に『極限の思想 ハイデガー 世界内存在を生きる』(講談社選書メチエ)。 解説:清水晶子(しみず・あきこ) 東京大学大学院人文科学研究科英語英米文学博士課程修了。ウェールズ大学カーディフ校批評文化理論センターで博士号を取得し、現在東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はフェミニズム/クィア理論。著書に『読むことのクィア――続 愛の技法』(共著、中央大学出版部)、『Lying Bodies:Survival and Subversion in the Field of Vision』(Peer Lang Publishing)など。 Kindle→https://amzn.to/3igFxsP
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親子は生きづらい “トランスジェンダー”をめぐる家族の物語
¥3,740
親子は、なぜこんなにも分かり合えず“生きづらい”のか――。 トランスジェンダーである“僕”は、幼い頃から抱いてきた違和感が成長と共に膨らみ、ある日、家族へのカミングアウトを決意する。 “僕”の語り―― 「男になりたい」ずっと嫌なことばかりで、我慢ばかりで生きてきた。 でも、泣き叫ぶしかできない僕を見る母親の目は、冷ややかだった。 ムカつくのに、あの人に愛されなかった思うことが、すごく悲しかった。 “母”の語り―― 念願の娘が息子になんて。天と地がさかさまになるような気持ちだった。 美穂は、なんてわがままな子なんだ、と。 受け入れることはおろか、話を聞くことすら私にはできなかった。 (「カミングアウトの明暗」より) “僕”と“母”。親子それぞれの肉声で語られる物語は、溶け合うことなく互いに時を刻み、やがて予期せぬ軌道を描いてゆく――。 本書は、年月を重ねるごとに変化する、トランスジェンダーを取り巻く問題が克明に記されるとともに、戸惑いや葛藤を行きつ戻りつして進む、母親の本音が生々しく語られるノンフィクション作品。家族だからこそ伝わらない複雑な想い。理解とは何か。共に生きるとは何か。この小さなひとつの家族の物語に、どこか「わたしたち」自身の姿を見出さずにはいられない。 親子の語りを受け、ジェンダー・セクシュアリティを専攻する臨床心理士・佐々木掌子氏(明治大学)による「解説」と、フェミニズム・クィア理論を専攻する清水晶子氏(東京大学)、臨床心理学者・東畑開人氏(白金高輪カウンセリングルーム)を迎えた鼎談「願われた幸せの先――「生きづらさの理由」は説明できるか?」を導きの糸に、「違ったままで、でも共に」生きるという結論にたどりついた、家族の物語を紐解いていく。 目次 第1部-とまどいの中を生きる――カミングアウトと家族の物語 序章-親へのカミングアウト 第1章-誕生と違和感(幼少期~中学校時代) 第2章-反発と孤独(高校~大学時代:カミングアウト前) 第3章-カミングアウトの明暗(告白と母の背景) 第4章-母と子、異文化の咀嚼と変化(母との対話と終戦) 第5章-身体の変化と初めて生まれた“夢”(手術~大学受験/生き直し) 第2部-長い闇を超えて 序章-22歳から見る未来 30歳から見た過去 第1章-男と女のはざまで――境界から見えたもの 第2章-心地よさと寄る辺なさと――当事者コミュニティへの帰属と格差 第3章-傷つく私・傷つける私――立場の反転による価値観の瓦解 第4章-「わたしは罪人」――社会での葛藤と劣等感の再燃 第5章-暗い闇の中から――他者の関わりと回復への光 終章-違ったままで、でも共に――親子の10年間の結論 追伸-これからの「わたしたち」 解説-本書を立体的に理解する一助として/佐々木掌子 鼎談-願われた幸せの先――「生きづらさの理由」は説明できるか?/清水晶子・東畑開人・勝又栄政 あとがき
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点から線へ トランスジェンダーの〝いま〟を越えて 映画『片袖の魚』より
¥1,650
自分を不完全な存在だと思い込み、自信を持てないまま社会生活を送るひとりのトランスジェンダー女性が新たな一歩を踏み出そうとする――。 そんなささやかな物語を描いたショートムービー『片袖の魚』。 日常生活のなかで性自認・性同一性を巡り、さまざまな制約や悩みを抱えるトランスジェンダーが自分らしく生きられる社会にするために大切なことは、いったい何なのでしょうか。 『片袖の魚』を通して、トランスジェンダーが直面する課題について考えたいと思います。 第1章では映画『片袖の魚』をクィアの視点から読み解きます。第2章では「トランスジェンダー」とは何か? を知り、現実にトランスジェンダー当事者が社会に参加をしようとしたときに直面する様々な障壁について考えます。 第3章では再び映画へと戻り、主演イシヅカユウの魅力を文章と撮りおろしフォトによって表現。 映画『片袖の魚』から広がる波紋の輝きを書籍としてまとめました。 目次 イントロダクション ストーリー 第1章 映画『片袖の魚』 RED FISH/文月悠光 道徳の世界の道徳ならざる光 /李 琴峰 「不完全さ」を愛する人、クィア映画作家・東海林 毅 /久保 豊 映画に寄せられたコメント 第2章 歴史 点から線へ トランスジェンダーの歩み /三橋順子 歴史を変えたトランスジェンダー/三橋順子 映画『片袖の魚』と、目につかせないことのリアリティ /清水晶子 トランスジェンダーにとっての就職/仕事/職場 /堀川 歩 鼎談 グラビアアイドルにトランスした、わたしがわたしであるために /広畑りか×山本宗宜×東海林 毅 「トランスジェンダー役はトランスジェンダー当事者の俳優に」という考えに対し僕が思うこと /東海林 毅 第3章 明日 あなたへ 漫画「幻日」 /新星エビマヨネーズ 〝イシヅカユウ〟という表現体 /長田杏奈 映画『片袖の魚』に寄せて /イシヅカユウ イシヅカユウ フォトグラフィー 映画『片袖の魚』オールクレジット
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フェミサイドは、ある
¥1,100
2021年8月6日夜、小田急線車内で女子大学生が複数回刃物で刺されて重傷を負い、男女3人が切りつけられ、6人が転倒するなどしてけがをした事件が発生しました。「幸せそうな女性を殺したい」と殺意を持って女性を刃物で刺した、との容疑者の供述が報道されました。 これは「性別を理由にした女性の殺害」と定義される「フェミサイド」だ、女性であることを理由に向けられた暴力と差別をなかったことにしてはならない。そう考え、立ち上がった一人の大学生が、「フェミサイドは、ある」と言い続けた行動の記録です。 【目次】 まだ知らなかった日 ポストイット・テロリスト フェミサイドは、ある 要望書を作る #小田急フェミサイドに抗議します デモ 「私たち」とは誰か? 1ヶ月後の #小田急フェミサイドに抗議します デモ 南米の反フェミサイド運動 運動には人とお金と時間が必要だ 大学生たちが記者会見をする 内閣府男女共同参画局長に署名を提出する おわりに 【概要】 『フェミサイドは、ある』 著 皆本夏樹 2022年8月中旬発売予定 定価 1000円+税 B6版・60ページ デザイン 井上麻那己 発行 gasi editorial 発売 タバブックス
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反「女性差別カルチャー」読本
¥1,100
gasi editorial第一弾のZINE、『反「女性差別カルチャー」読本』を刊行します。 女性差別的発言、誹謗中傷、攻撃、からかいなど、SNSやメディア、リアルの生活において女性差別を「ネタ」として扱う、いうなれば「女性差別カルチャー」はなぜなくならないのか。この問題について研究、メディア、書店など多様な立場の執筆者たちがさまざまな形で考察した、読み応えある論考集です。 【概要】 『反「女性差別カルチャー」読本』 2022年5月30日発売 定価 1000円+税 B6版・70ページ デザイン 井上麻那巳 発行 gasi editorial 発売 タバブックス 【目次】 小林えみ ハトシェプスト 小山内園子 お仕置き名刺 関口竜平 文化=刷り込まれた価値観を認識するために 北村紗衣 うぬぼれ屋さん、この文章もたぶん自分のことだと思ってるんでしょ? 濵田真里 「女性差別カルチャー」の背景にある、男同士の絆 能川元一 「表自戦士」のフェミニズム・バッシング 河野真太郎 岐路に立つこと 小川たまか ミサンドリスト裁判 隠岐さや香 終わらない革命 山田亜紀子 私たちは屈しない――女性運動に対するSNS上の誹謗中傷 松尾亜紀子 「女性差別カルチャー」を知り、脱するために読みたい5冊 宮川真紀 どこから、どうやって人は変わるのか 山口智美 メディア抗議と「フェミだんまり」批判 越智博美 「不愉快な思いをされた方がいたら申し訳ないんですが」——ホモソーシャル共同体入会への符牒 松永典子 性差別のない文化の夢を見る 渚 一介の映画好きにできる二、三の事柄(あるいはもっと?)。 清水晶子 無題
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FROM THE HELL MAGAZINE vol.1
¥800
『FROM THE HELL MAGAZINE vol.1』 割り当てられた性別が女性のノンバイナリーで男性とも女性とも恋愛をする事のあるクィアとして日々考えた事感じたことを綴ったエッセイと生存の記録としての自撮り、お気に入りの書籍や映画の話をしているZINEです。 A5サイズ全18ページ。 作者のSNSなど、各種リンク先 → https://lit.link/AyanoisEverywhere
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[再入荷待ち]透明人間さよなら
¥600
SOLD OUT
ゲイとして生きる店主がこれまで感じてきた違和感や無意識にとってきた言動について顧みながら、なぜ本屋を開業することに至ったのかについて書いた本屋メガホンオリジナルZINEです。 「小さな声を大きく届ける」第一歩としてまずは透明人間として生きてきた自分について書くことで、本屋としてのコンセプトを読んで理解できるものになればと思っています。 □仕様□ 138mm×128mm/全24ページ/目玉クリップ綴じ 表紙:塩ビ板 0.5mm/本文:トレーシングペーパー 本屋メガホン 2023年岐阜市にてオープン予定の本屋メガホンです。 社会的マイノリティについて書かれた本をメインに取り扱い、本屋がメガホンとなって、いないことにされてきた彼らの「小さな声を大きく届ける」ことを目指します。 Twitter→https://twitter.com/books_megafon?s=20&t=_hcqV0jOYqYnDAlYXamGFA Instagram→https://www.instagram.com/books_magafon/ ホームページ→https://lit.link/booksmegafon
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おぺん選書便(3冊/5500円くらいのやつ)
¥5,500
本3冊+lighthouseロゴトートバッグ1つのセットです。 本3冊でだいたい5500円(税込)くらいになるように選書します。 設定金額に届かない分をトートバッグで吸収するスタイルです(トートバッグ単体は1000円+税で販売中)。 備考欄に ・トートバッグの色(ナチュラル/ネイビー) ・読みたいジャンルやテーマ(3つまで) ・くわえてNGのジャンルやテーマ、作家などがあれば(これは読みたくない!というものを知れたほうがありがいもので……) ・そのほか細かい希望があれば遠慮なくどうぞ あたりをご記入ください。 この本は入れてくれ、という「注文」もなんなりと。 そのほか質問などあればお問い合わせくださいませ。 *1万円選書のサービス「ブックカルテ」にも参加していますので、そちらのご利用も大歓迎です https://bookkarte.com
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[再入荷待ち]セックスする権利
¥2,970
SOLD OUT
個人的で親密で政治的な、私たちのセックスについてフェミニズムは何を語ってきただろう? 各誌絶賛、気鋭の哲学者による初エッセイ集。 インセル、#MeToo、オンライン・ポルノ、セックスワーク、監獄主義――誰を求め誰に求められることを欲するか、欲望には個人の好みを通じてあらゆる抑圧が根を張っている。性の政治をめぐる複雑な問題にとどまり、フェミニストがセックスについて考え語ってきたことを緒に、21世紀フェミニズムをリメイクする。特別解説=清水晶子 【原著】Amia Srinivasan, The Right to Sex, 2021, published by Bloomsbury (UK) and Farrar, Straus and Giroux (USA). 19言語で翻訳。オックスフォード大チチェリ講座教授に最年少で女性・非白人として初めて就任した、気鋭哲学者が放つ21世紀フェミニズムの注目作! ガーディアン紙、ニューヨーク・タイムズ紙、サンデー・タイムズ紙ほか各誌絶賛―― ブラックウェル・ブック・オブ・ザ・イヤー2021受賞、オーウェル賞2022最終候補作、全米批評家協会賞(批評)最終候補作、サンデー・タイムズ紙(UK)ベストセラー 現在の、そして過去のフェミニストたちと共に考え語りあう時間が、私たちにはもっと必要ではないのか。『セックスする権利』は、セックスについて考え語ろうとする読者にとって、そのような時間を共にする非常に優れた伴侶になるだろう。――清水晶子(本書解説) スリニヴァサンは、フェミニスト哲学者が家父長制・資本主義・国家レイシズムの抑圧からいかにして私たちの基本的な倫理概念を解放できるのかを示してくれている。本書はその驚くべき、そして実り多い成果だ。――ジュディス・バトラー(ニュー・ステイツマン) 目次 まえがき 男たちに対する陰謀 ポルノについて学生と話すこと セックスする権利 コーダ――欲望の政治 教え子と寝ないこと セックス、監獄主義、資本主義 謝辞 解説[清水晶子] 訳者あとがき 原注・訳注 参考文献(法律文書) 索引 著者プロフィール アミア・スリニヴァサン (アミア スリニヴァサン) (著/文) アミア・スリニヴァサン(Amia Srinivasan) 1984年バーレーン生まれ。ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、台湾で育つ。現在はオックスフォード大学オール・ソウルズ・カレッジ社会政治理論チチェリ講座教授。セックス、死、タコ、怒り、サーフィン、代名詞の政治など幅広いテーマについて、寄稿編集者を務める『ロンドン・レヴュー・オブ・ブックス』をはじめ『ニューヨーカー』『タイムズ・リテラリー・サプリメント』『ニューヨーク・タイムズ』などに文章を寄せている。オックスフォード在住。 山田 文 (ヤマダ フミ) (翻訳) 山田 文(やまだ ふみ) 翻訳者。訳書にキエセ・レイモン『ヘヴィ─あるアメリカ人の回想録』(里山社)、ヴィエト・タン・ウェン『ザ・ディスプレイスト─難民作家18人の自分と家族の物語』(ポプラ社)、ダレン・マクガーヴェイ『ポバティー・サファリ─イギリス最下層の怒り』(集英社)、デイヴィド・ヴィンセント『孤独の歴史』(東京堂出版)などがある。
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レイシャル・キャピタリズムを再考する
¥4,950
SOLD OUT
人種資本主義(レイシャル・キャピタリズム)とは何か 大西洋奴隷貿易と奴隷制、植民地主義はいかに資本主義の土台となったのか――ブラック・マルクシズム、ジェンダー、エコロジーの視座を取り入れ、不均衡な経済発展、環境問題、国境化、再生産労働の現場等、数々の事例を分析。浮かび上がるのは、現代の世界システムを分析するうえで最も重要な概念、「レイシャル・キャピタリズム」の輪郭である。 多様なマーケティングに消費者として巻き込まれつつ、私たちはなにに加担しているのか。なぜ一部の人間だけが犠牲になるようなレイシズムがいまなお蔓延っているのか。レイシズムの謎を解く鍵は人間本性ではなく資本主義にあることを喝破する、理論の書。 「レイシャル・キャピタリズムとは、資本主義の発展にとっての重要な局面におけるレイシズムの役割を理解する方法である。レイシストの陰謀として資本主義を理解したり、資本主義の陰謀としてレイシズムを理解したりすることではない。(…)我々が理解しようとしているのは、資本主義の形成における特定の段階、何よりも今現在における人種化の現場である」(本文より) ◎目次 緒言 小笠原博毅 イントロダクション レイシャル・キャピタリズムをめぐる一〇のテーゼ 第1章 始まり 第2章 社会的再生産――ジェンダー、レイシズム、自然 第3章 暴力の歴史、トラウマの遺産 第4章 何がレイシャル・キャピタリズムで何がそうではないのか 第5章 領土と国境、レイシャル・キャピタリズム、そして危機にある主権 第6章 消費と負債 第7章 おわりに――産業予備軍に加わらないということについて 訳者解題 参考文献 索引 著者プロフィール ガルギ・バタチャーリャ (ガルギ バタチャーリャ) (著) 【著者】ガルギ・バタチャーリャ Gargi Bhattacharyya/1968年生まれ。イースト・ロンドン大学社会学教授。専門は人種差別、レイシャル・キャピタリズム、移民。著作はTales of dark-skinned women: race, gender and global culture(London: UCL Press, 1998)やSexuality and Society; an introduction(London: Routledge,2002)、Dangerous brown men: exploiting sex, violence and feminism in the war on terror(London: Zed Books, 2008)など多数。 稲垣 健志 (イナガキ ケンジ) (訳) 【訳者】稲垣 健志(いながき・けんじ) 1978年愛知県生まれ。金沢美術工芸大学美術工芸学部准教授。専門はイギリス現代史、イギリス文化研究。主な論文に、「英語圏の中心でパトワを叫ぶ─ リントン・クウェシ・ジョンソンのダブ・ポエトリーをめぐって」『金沢美術工芸大学紀要』第61号(2017年)、‘Radicals Strike Back: A Memorandum for the Cultural Studies of Black Radicalism in Britain’『金沢美術工芸大学紀要』第65号(2021年)、「カルチュラル・スタディーズを裏返す─ A.シヴァナンダンをめぐるいくつかの断章」『年報カルチュラル・スタディーズ』Vol. 10(2022年)、共著に『教養のための現代史入門』(ミネルヴァ書房、2015年)、編著に『ゆさぶるカルチュラル・スタディーズ』(北樹出版、近刊)がある。 小笠原 博毅 (オガサワラ ヒロキ) (文) 【緒言】小笠原 博毅(おがさわら・ひろき) 1968年東京都生まれ。神戶大学教授。専門は文化研究、社会学。主な著書に『サッカーの詩学と政治学』(編著、人文書院、2005年)、『黑い大西洋と知識人の現在』(編著、松籟社、2009年)、『セルティック・ファンダム─ グラスゴーにおけるサッカー文化と人種』(せり か書房、2017年)、『真実を語れ、そのまったき複雑性において─ スチュアート・ホールの思考』(新泉社、2019年)、『東京オリンピック始末記』(編著、岩波ブックレット、2022年)など。
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ケアする惑星
¥1,760
他者なるものを慈しむ、惑星的な視座。 『アンネの日記』、『おいしいごはんが食べられますように』、ヴァージニア・ウルフ、オスカー・ワイルド、ジェイン・オースティン、ルイス・キャロル、チャールズ・ディケンズ……。 『ケアの倫理とエンパワメント』で注目された英文学者が、ケアをめぐる現代の事象を文学と自在に切り結び語る論考。 目次 1章 ”ケアする人”を擁護する――『アンネの日記』再読 2章 エゴイズムに抗するーーヴァージニア・ウルフの『波』 3章 オリンピックと性規範――ウルフの『船出』 4章 ウルフとフロイトのケア思想 1――『ダロウェイ夫人』における喪とメランコリー 5章 ウルフとフロイトのケア思想 2ーー『存在の瞬間』におけるトラウマ 6章 ネガティヴ・ケイパビリティーー編み物をするウルフ 7章 多孔的な自己ーーアートと「語りの複数性」 8章 ダーウィニズムとケア 1 ー―『約束のネバーランド』と高瀬隼子作品 9章 ダーウィニズムとケア 2ーーウルフの『幕間』 10章 ピアグループとケアーーオスカー・ワイルドの『つまらぬ女』 11章 カーニヴァル文化とケアーールイス・キャロルの『不思議の国のアリス』 12章 格差社会における「利他」を考える――チャールズ・ディケンズの『ニコラス・ニクルビー』 13章 戦争に抗してケアを考えるーースコットの『ウェイヴァリー』とドラマ『アウトランダー』 14章 ケアの倫理とレジスタンスーーオースティンの『レイディ・スーザン』と映画の『ロスト・ドーター』 あとがきーーケアと惑星的思考 著者プロフィール 小川 公代 (オガワ キミヨ) (著/文) 1972年和歌山生まれ。上智大学外国語学部教授。ケンブリッジ大学政治社会学部卒業。グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.)。専門は、ロマン主義文学、および医学史。著書に、『ケアの倫理とエンパワメント』(講談社)、『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』『文学とアダプテーション2――ヨーロッパの古典を読む』(ともに共編著、春風社)、『ジェイン・オースティン研究の今』(共著、彩流社)、訳書に『エアスイミング』(シャーロット・ジョーンズ著、幻戯書房)、『肥満男子の身体表象』(共訳、サンダー・L・ギルマン著、法政大学出版局)などがある。 Kindle→https://amzn.to/3RsSEV4
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主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら
¥2,420
「出産したばかりの頃、社会やジェンダーの本を読むと、家事育児をしている自分が責められているように感じた。 チョン・アウンが私が立ちすくんでしまったその先にいく。何故この本に傷つくのか?この本に励まされるのは何故か? 一冊を通じて得た違和感や学びを武器に、次々と本を手に取り、家事労働を無償にしなければ立ち行かない、 この社会の真実をつまびらかにしていく彼女は、私にとってのヒーローだ。」柚木麻子 「主婦は家でぐうたら」している? そう言われた韓国のひとりの主婦が、 日本でも翻訳されている話題の書を含む15冊を読み解き、 こんな言葉を生む社会の仕組みの始まりをたどる旅へ── 「労働者が妻を扶養しているのではなく、妻が、 労働者を働きに出られるように扶養しているのだ。」──本文より 女性、男性、非婚女性、すべての人類のこれからを考えるための教養エッセイ! 目次 第1章 主婦たちの暮らす離れ島 「家で遊んでるんだって?」 主婦たちの住む世界はどうしてこうも違うのか ソースタイン・ヴェブレン『有閑階級の理論』 もう一度あの頃に戻るとしたら、やっぱり会社を辞めるだろうか レスリー・ベネッツ『女にとって仕事とはなにか』 私はどうして料理が嫌いになったのだろう ラ・ムンスク『専業主婦ですが』 第2章 問題の核心は”カネ" 私が生きている世界はどんなところか カール・マルクス『資本論』 私はなぜに会社を懐かしがるのか ゲオルク・ジンメル『貨幣の哲学』 どうして私はニュースに出てこないのか カトリーン・マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』 3人の子どもを育てあげた専業主婦はなぜ年金をもらえないのか ナンシー・フォルバー『見えざる胸』 第3章 資本主義社会で女性として生きるということ 誰が、なぜ、女性に火をつけたのか シルヴィア・フェデリーチ『キャリバンと魔女』 誰が、誰に、依存しているのか マリア・ミース『国際分業と女性―進行する主婦化』 共存のためになにをすべきか パク・カブン『フォビアフェミニズム』 内側の見えない自分をどうのぞき込むか ロイ・バウマイスター『消耗する男』 第4章 境界線を越えたところの世界 なぜ、家事労働に賃金が必要なのか シルヴィア・フェデリーチ『革命のポイントゼロ』 尼僧が『父親授業』という本を出したらどんな反応がくるか 法輪『母親授業』 非婚女性と既婚女性は連帯できるか キム・ハナ、ファン・ソヌ『女ふたり、暮らしています。』 主婦はなぜ家族のことしか考えないのか ソ・ヨンナム『たんぽぽ麺屋』 前書きなど このように専業主婦をさげすむ言葉が遠慮なく飛び交って力を発揮する大地には、「父親」と呼ばれる人たちと、「結婚と出産と育児という典型的な道を歩まない非婚女性」という存在が立っており、かれらと出会ったことで私は、それまでの道をそれて、別の道に足を踏み入れることになった。その先で出会った世界は、より広く、より多彩な場所だった。そして、その世界で私は知った。家で家事を担当する人たちを見下す社会現象に問題意識をもつことは、母親たちだけでなく、父親たち、母親でない主婦たち、母親でも主婦でもない非婚女性たちにとっても必要なことだと。 これは女性問題に対する視点の転換へとつながった。女性問題とはすなわち男性問題であり、両者はイコールであるという考え。「男性」というは、均質的な仮想の敵軍ではなく、現実の中にいる私の息子であり、私の夫であり、私の父であり兄なのだという考えにたどり着いたのだ。 このように考え方が変化した過程をつまびらかにし、分類し、整理したのがこの本だ。変化の過程をお見せするするために、最初に抱いていた非常に単純で偏狭な考えも正直に書いた。旅路の途中で突然ぬっと現われ、それまでとは別の方向に目を向けるきかっけをくれた人たちに感謝する。人生において重要な局面はいつも偶然に、不意に訪れるという大事なことを教えていただいた。 著者プロフィール チョン・アウン (チョンアウン) (著/文) 1975年、全羅南道順天生まれ。世宗大学英語英文学科卒。外資系企業で通訳・翻訳の仕事をしたのち、ヘッドハンターとして活動。退職後、ビジネス書、エッセイなどの翻訳を手がけるかたわら、小説を執筆。2013年に『モダンハート』で第18回ハンギョレ文学賞受賞。長編小説に『その男の家に入った』、『ある日体の外に出た女』、『蚕室洞の人々』など、エッセイに『母親の読書』、『高い自尊感情の愛し方』など(いずれも未邦訳)がある。 生田 美保 (イクタ ミホ) (翻訳) 1977年、栃木県生まれ。東京女子大学現代文化学部、韓国放送通信大学国語国文科卒。韓国ソウルの法律事務所で勤務するかたわら文芸翻訳にたずさわる。訳書に、キム・ヘジン『中央駅』(彩流社)、イ・ミョンエ『いろのかけらのしま』(ポプラ社)、ダンシングスネイル『怠けてるのではなく、充電中です。』(CCCメディアハウス)などがある。 Kindle→https://amzn.to/3j7Dtnt
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自転車と女たちの世紀 革命は車輪に乗って
¥2,970
素晴らしい本だ──『ガーディアン』 魅惑的な……感動的な物語に満ちている──『オブザーバー』 自転車は女たちの「自由なマシン」── 19世紀、女たちはレンガや卵、腐った野菜などを投げつけられても自転車を漕ぐのを止めなかった。そしてそれが世界を変えた。英『ガーディアン』紙が2021年度のベスト・スポーツ・ブックに選んだ話題書が早くも翻訳刊行! ときは19世紀ヴィクトリア朝のイギリス、女が自由に移動することもズボンをはくこともまだタブーだった時代、しかし女性たちが自転車を漕ぎはじめる。煉瓦や卵を投げられても女性サイクリストの数は急増、そして新しい時代を切り拓くのだった。 アメリカのフェミニスト、スーザン・B・アンソニーは自転車を「自由の機械」と呼び、「世界の何よりも女性の解放に貢献した」と述べている。 本書は、いままで語られてこなかった「自転車と女たち」にまつわる長く感動的な実話集。それを支えた男たちの物語も忘れずに、著者は膨大な資料をもとにこの魅力的な歴史を語る。 著者プロフィール ハナ・ロス (ハナロス) (著/文) ハナ・ロス:ロンドンの出版社に勤務しながら編集と執筆をしている。それ以外は、たいてい自転車に乗っている。地元のサイクリングクラブに所属し、難民の女性たちが自転車に乗れるようになるためのチャリティー活動にも参加している。 坂本麻里子 (サカモトマリコ) (翻訳) 坂本麻里子:ロンドン在住。訳書に『バンドやめようぜ!』『アート セックス ミュージック』『エイフェックス・ツイン、自分だけのチルアウト・ルーム』『この灼けるほどの光、この太陽、そしてそれ以外の何もかも』『レイヴ・カルチャー』『ザ・レインコーツ』など多数。
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さよなら肉食 いま、ビーガンを選ぶ理由
¥2,420
蛋白質革命が世界を変える。──いま、新たなる食の常識に乗れ! ---------------------- 旧来の経済モデルと生活習慣が機能不全に陥った今、求められる新しい「食の物語」とは? 人口増・気候変動・環境汚染に歯止めをかける “ビーガニズム” の合理性と未来を解き明かすオランダ発の注目ノンフィクション。 ---------------------- 肉食主義の神話に風穴をあけ、人を惑わすマーケティング戦略を見抜き、望ましい未来を生む食生活を実践する時がきた……。 蛋白質を得るのに「肉・卵・乳製品」は必要ない。 喫煙者が「白い目」で見られるようになったように、こう言える日がやがて訪れるにちがいない。 ──「かつて、そう遠くない昔、私たちは動物を食べていた」と。 目次 ■第一章………農家が世界を変えられるわけ ■第二章………善良な人々が悪い物語を信じるわけ ►間奏曲……何も分かっていなかった ■第三章………青白い怒りん坊からセクシーな美男美女へ ■第四章………金持ちのキリン肉、貧民の野菜、みんなの牛乳 ■第五章………恋人募集:二〇~四〇歳の格好良くてセクシーなビーガン男性 ■第六章………植物ざんまい ►間奏曲……屠殺場の学校見学 ■第七章………それが法律だ、間抜け! ■第八章………溶けゆく氷、壊れる堤防 ■もっと学びたい人のために 著者プロフィール ロアンヌ・ファン・フォーシュト (ロアンヌ ファン フォーシュト) (著/文) オランダの人類学者・文筆家。2014年にアムステルダム社会科学研究所(AISSR)でPhDを取得し、現在、デンマーク国際研究所(DIIS)に未来都市構想の研究顧問として勤務。人類の未来や持続可能な人間生活に関心を寄せ、聞き取り調査・文献調査・参与観察の手法と未来シナリオの作成を組み合わせた研究を行なう。オランダ未来協会、社会科学国際研究所(ハーグ)の会員。記事・論文・インタビュー多数(https://www.roannevanvoorst.com/publications.html)。著書にNatural Hazards, Risk and Vulnerabilityがある。 井上 太一 (イノウエ タイチ) (著/文) 翻訳家・執筆家。人間中心主義を超えた倫理を発展させるべく、執筆・講演活動ならびに関連文献の翻訳に従事。語学力を活かして国内外の動物擁護団体との連携活動も行なう。著書に『動物倫理の最前線』(人文書院、2022年)、訳書にディネシュ・J・ワディウェル『現代思想からの動物論』(人文書院、2019年)、ジェイシー・リース『肉食の終わり』(原書房、2021年)、トム・レーガン『動物の権利・人間の不正』(緑風出版、2022年)などがある。 ホームページ:「ペンと非暴力」 researchmap:https://researchmap.jp/vegan-oohime
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〈マイノリティ〉の政策実現戦略 SNSと「同性パートナーシップ制度」
¥2,530
当事者たちによるSNSでの意見表明がどのようにして、行政、一般の人々等を巻き込み、全国へと伝播し、同性パートナーシップ政策を成立させたのか。詳細な経緯記録とその分析をもとに、多数決により常に敗北するマイノリティの展望と希望に繋ぐ。 目次 はじめに 序章 第1節 本研究の背景と目的 第2節 先行研究の整理 【2―1】社会運動に関する先行研究 【2―1―①】現代の社会運動の特徴 【2―1―②】フレーミング理論 【2―1―③】フレーミングの成否と政治的機会構造 【2―2】自治体の政策過程に関する先行研究 【2―2―①】自治体の政策転換 【2―2―②】首長・議員・官僚の行動原理 【2―2―③】議会における意思決定過程 【2―2―④】政策波及モデル 第3節 研究の視点と学術的貢献 第4節 リサーチデザイン 【4―1】対象と手法 【4―2】調査の詳細 第5節 本稿の構成 第1章 新政策の採用――渋谷区 第1節 「同性パートナーシップ条例」の制定過程 【1―1】制度の提案に至る経緯 【1―2】庁内での議論の開始 【1―3】マスメディアによる争点形成 第2節 運動家によるフレーム形成 【2―1】ハッシュタグ運動 【2―2】インターネット署名活動 第3節 区長・議員・職員への影響 【3―1】区長や職員への影響 【3―2】自民党議員への影響 【3―3】公明党議員への影響 【3―4】SNSによる影響 第4節 本章のまとめ 第2章 波及元――世田谷区 第1節 「世田谷区パートナーシップ宣誓」の制定過程 【1―1】制度導入の訴え 【1―2】当事者の可視化 【1―3】要綱での導入 【1―4】SNSでの反応 第2節 制度の導入決定後に行われたフレーミング 第3節 本章のまとめ 第3章 政策波及――札幌市 第1節 「札幌市パートナーシップ宣誓制度」の導入過程 【1―1】運動の歴史 【1―2】世田谷区にならった団体の設立 【1―3】要望書の提出 【1―4】議会での審議開始 第2節 運動家によるフレーム形成 【2―1】LGBT当事者の住民票を集める運動 【2―2】ハッシュタグ運動 第3節 市長・議員・職員への影響 【3―1】市長や職員への影響、および自民党議員への影響 【3―2】SNSによる影響 第4節 本章のまとめ 第4章 政策波及――港区 第1節 「みなとマリアージュ」の導入過程と運動家によるフレーム形成 【1―1】個人による運動開始 【1―2】請願書の提出 【1―3】公明党の賛成 【1―4】制度導入の答弁 第2節 区長・議員・職員への影響 【2―1】議員への影響 【2―2】公明党議員、および区長、職員への影響 【2―3】SNSによる影響 第3節 本章のまとめ 終章 第1節 一連の政策波及におけるSNSを介したフレーム伝播 第2節 モデル化 第3節 社会運動によるSNSの活用が有効になる条件 第4節 波及過程における四自治体の位置付け 第5節 フレーム伝播による当事者、賛同者の可視化 第6節 残された課題 おわりに 付録 【付録1】同性パートナーシップ制度を導入した自治体の政策過程一覧 【付録2】同性パートナーシップ制度の波及過程に関する年表 参考文献一覧
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地球の果ての温室で
¥2,200
謎の蔓草モスバナの異常繁殖地を調査する植物学者のアヨンは、そこで青い光が見えたという噂に心惹かれる。幼い日に不思議な老婆の温室で見た記憶と一致したからだ。アヨンはモスバナの正体を追ううち、かつての世界的大厄災時代を生き抜いた女性の存在を知る Kindle→https://amzn.to/40p9JDi
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恋じゃねえから 1〜2巻
¥726
40歳の主婦・茜は、ある日、中学時代に通った学習塾の講師・今井が彫刻家になったことを知る。彼が発表した「少女像」は、かつての親友・紫の姿によく似ていた。蘇る26年前の記憶、封印していた1枚の写真。そして私の犯した罪と願い。過去をひもとく現在の3人の運命が動き出す――。紙+電子累計135万部を突破した『1122(いいふうふ)』の渡辺ペコが描く、創作と性加害をめぐる問題作!! 電子書籍の購入はこちらから可能です→https://books-lighthouse.com/e-books-recommend/
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父ではありませんが 第三者として考える
¥1,760
SOLD OUT
子どものいないあなたにはわからないと言われるけれど―― 「ではない」立場から見えてきたこととは。 「父親とは…」 「母親とは…」 「子育てとは…」 大きな主語で語られ、世の中で幅を利かせる「普通の家族」をめぐる言説への違和感を「父ではない」ライターが遠巻きに考えてみた。 【目次】 「ではない」からこそ 子どもがいるのか問われない ほら、あの人、子どもがいるから あなたにはわからない 子どもが泣いている 変化がない 幸せですか? 「産む」への期待 孫の顔 男という生き物 「お母さん」は使われる もっと積極的に 共感できません 人間的に成長できるのか 子どもが大人になった時 勝手に比較しないで あとがき 【著者プロフィール】 武田砂鉄 (たけだ・さてつ) 1982年生まれ。出版社勤務を経て、2014 年よりライターに。2015年『紋切型社会』でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。他の著書に『日本の気配』『わかりやすさの罪』『偉い人ほどすぐ逃げる』『マチズモを削り取れ』『べつに怒ってない』『今日拾った言葉たち』などがある。週刊誌、文芸誌、ファッション誌、ウェブメディアなど、さまざまな媒体で連載を執筆するほか、近年はラジオパーソナリティとしても活動の幅を広げている。 Kindle→https://amzn.to/3wxhMjJ