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〈電子版〉Books(tore) witness you. vol.1
¥500
SOLD OUT
*こちらは〈電子版〉です。PDFデータ(ALT付)とEPUBデータ(固定型)の2種類がセットになっています。 本屋lighthouseの日記ZINEシリーズ、創刊します。 vol.1は2023年3月〜2023年9月の日記を中心に、各種媒体に載せたエッセイや書評などを詰め込みました。 〈あとがきより抜粋〉 お店の売上とマリーンズのことばかり書いていたような気がしましたが、思ったよりもいろいろなことを考えていたようです。当然、考えていたことをすべて書き残せたはずもなく、考えるそばから忘れていくものたちばかり。忘れていったものたちはどこかに集っているのだろうか。集っていたらいいなと思うけど、喧嘩ばかりしている気もする。みんな違うことを言ってるから。 〈目次〉 4 2023年3月〜 16 私はなぜ書くのか 2023/03/11 22 2023年4月〜 42 私たちは常に誰かに救われているし同時に誰かを救っているらしい、ということ 映画『そばかす』感想文 2023/01/25 54 2023年5月〜 72 書評 『埋没した世界 トランスジェンダーふたりの往復書簡』 74 2023年6月〜 92 すべての野蛮人を根絶やしにせよ!(Exterminate all the brutes!) 98 2023年7月〜 110 宿題が終わらない人生について 映画『わたしは最悪。』 2022/08/30 120 2023年8月〜 138 Books(tore) witness you. 144 2023年9月〜 166 書評 『セミコロン かくも控えめであまりにもやっかいな句読点』 ----------------------------------------------- 書誌情報 本文172p PDFデータ(ALT付) EPUBデータ(固定型) 価格:500円(税込) 著者:関口竜平(本屋lighthouse) 発行所:本屋lighthouse
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ガザとは何か パレスチナを知るための緊急講義
¥1,540
SOLD OUT
【緊急出版!ガザを知るための「まず、ここから」の一冊】 2023年10月7日、ハマース主導の越境奇襲攻撃に端を発し、イスラエルによるガザ地区への攻撃が激化しました。 長年パレスチナ問題に取り組んできた、 パレスチナ問題と現代アラブ文学を専門とする著者が、 平易な語り口、そして強靭な言葉の力によって さまざまな疑問、その本質を明らかにします。 今起きていることは何か? パレスチナ問題の根本は何なのか? イスラエルはどのようにして作られた国? シオニズムとは? ガザは、どんな地域か? ハマースとは、どのような組織なのか? いま、私たちができることは何なのか? 今を知るための最良の案内でありながら、 「これから私たちが何を学び、何をすべきか」 その足掛かりともなる、 いま、まず手に取りたい一冊です。 ■目次■ ■第1部 ガザとは何か 4つの要点/イスラエルによるジェノサイド/繰り返されるガザへの攻撃/イスラエルの情報戦/ガザとは何か/イスラエルはどう建国されたか/シオニズムの誕生/シオニズムは人気がなかった/なぜパレスチナだったのか/パレスチナの分割案/パレスチナを襲った民族浄化「ナクバ」/イスラエル国内での動き/ガザはどれほど人口過密か/ハマースの誕生/オスロ合意からの7年間/民主的選挙で勝利したハマース/抵抗権の行使としての攻撃/「封鎖」とはどういうことか/ガザで起きていること/生きながらの死/帰還の大行進/ガザで増加する自殺/「国際法を適用してくれるだけでいい」 ■第2部 ガザ、人間の恥としての 今、目の前で起きている/何度も繰り返されてきた/忘却の集積の果てに/不均衡な攻撃/平和的デモへの攻撃/恥知らずの忘却/巨大な実験場/ガザの動物園/世界は何もしない/言葉とヒューマニティ/「憎しみの連鎖」で語ってはいけない/西岸で起きていること/10月7日の攻撃が意味するもの/明らかになってきた事実/問うべきは「イスラエルとは何か」/シオニズムとパレスチナ分割案/イスラエルのアパルトヘイト/人道問題ではなく、政治的問題 ■質疑応答 ガザに対して、今私たちができることは?/無関心な人にはどう働きかければいい?/パレスチナ問題をどう学んでいけばいい?/アメリカはなぜイスラエルを支援し続けるのか?/BDS運動とは何? ■付録 もっと知るためのガイド(書籍、映画・ドキュメンタリー、ニュース・情報サイト) パレスチナ問題 関連年表 本書は、10月20日京都大学、10月23日早稲田大学で開催された緊急セミナーに加筆修正を加えたものです。 著者 岡 真理 1960年生まれ。東京外国語大学大学院修士課程修了。在モロッコ日本国大使館専門調査員、大阪女子大学人文社会学部講師、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て、早稲田大学文学学術院教授。専攻は現代アラブ文学・第三世界フェミニズム思想。 Kindle→https://amzn.to/3txaPS4
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平和をつくる方法 ふつうの人たちのすごい戦略
¥2,860
SOLD OUT
★紛争研究会が選ぶ「2022年ブック・オブ・ザ・イヤー賞」最終候補作 ★寄せられた賛辞の一部 「平和は可能だがむずかしい。…大きなアイデアと現場のファクト、その両方を知る専門家に耳を傾けることが欠かせない。『平和をつくる方法』は人類の最も崇高な試みについて新たな洞察を与えてくれる」──スティーヴン・ピンカー(『暴力の人類史』著者) 「セヴリーヌ・オトセールは、コンゴであれ、コロンビアであれ、アメリカであれ、日々、地域社会で暴力を減らすために努力している普通の女性や男性の物語を語る。読者に行動を促す、魅惑的で感動的な物語だ」──デニ・ムクウェゲ(2018年ノーベル平和賞受賞者) 「『平和をつくる方法』は、ありふれた国際政治の本ではない。まわりの世界の見方を変える一冊だ」──リーマ・ボウイー(2011年ノーベル平和賞受賞者) ★内容 平和構築という言葉は、私たちが何度も耳にした物語を想起させるかもしれない。ある地域で暴力が発生すると、国連が介入し、ドナーが多額の支援を約束し、紛争当事者が協定に署名して、メディアが平和を称える。そして数週間後、ときには数日後に、暴力が燃えあがる──そのような物語。 はたして、私たちに持続可能な平和を築くことなど可能だろうか? 可能だとすればどのように? そうした問いに答えるのが本書である。 著者は、善意にもとづくが本質的な欠陥を抱える「ピース・インク」と彼女が名付けるものについて──その世界に身を浸しながら(参与観察)──考察する。最も望ましくない状況であっても平和は育まれることを証明するために。 そのため、従来とは異なる問いの立て方もする。つまり、〈不思議なのは…紛争解決の取り組みが失敗するのはなぜか、ではない。ときどき大成功を収めるのはなぜか、だ〉。 そう、多くの政治家や専門家が説くのとは反対に、問題に大金を投じても解決策になるとはかぎらない。選挙で平和が築かれるわけではないし、民主主義はそれ自体が黄金のチケットではないかもしれない(少なくとも短期的には)。 では、ほんとうに有効だったものは何か。国際社会が嫌う方法だが、一般市民に力を与えることだ。地元住民主導の草の根の取り組みにこそ暴力を止めるヒントがある。そしてそれは、私たち自身の地域社会やコミュニティ内での対立の解決にも役に立つ。 本書は、20年間の学びがつまった暴力を止めて平和を始めるための実践的ガイドである。 目次 序文(リーマ・ボウイー、2011年ノーベル平和賞受賞者) まえがき 戦争、希望、平和 第一部 可能な和平 第一章 平和の島 第二章 ロールモデル 第二部 ピース・インク 第三章 インサイダーとアウトサイダー 第四章 デザインされた介入 第三部 新しい平和のマニフェスト 第五章 一つひとつの平和 第六章 役割を変える 第七章 自国の前線 謝辞 附録 参考資料 読書会での議論の手引き 授業の手引き 著者プロフィール セヴリーヌ オトセール (セヴリーヌ オトセール) (著/文) 受賞歴のある著述家、平和構築者、研究者であり、コロンビア大学バーナード・カレッジの政治学教授でもある。著書にThe Trouble with the Congo、Peacelandなどがあり、NY Times、The Washington Post、Foreign Affairs、Foreign Policyなどにも寄稿している。20年以上にわたり国際援助の世界に関わり、コロンビア、ソマリア、イスラエル、パレスチナなど12の紛争地域で調査を行ってきた。国境なき医師団の一員としてアフガニスタンやコンゴで、また、米国国連本部で勤務した経験もある。その研究は、いくつかの国連機関、外務省、非政府組織、多くの慈善家や活動家の介入戦略の形成に役立っている。また、ノーベル平和賞受賞者世界サミットや米国下院で講演を行ったこともある。本書The Frontlines of Peace(『平和をつくる方法』)はConflict Research Society(紛争研究会)の「2022年ブック・オブ・ザ・イヤー賞」の最終候補に選ばれた。 山田 文 (ヤマダ フミ) (翻訳) 翻訳者。訳書にウィリアム・アトキンズ『帝国の追放者たち──三つの流刑地をゆく』(柏書房)、マクシミリアン・フォーテ『リビア戦争──カダフィ殺害誌』(感覚社)、フランシス・フクヤマ+マチルデ・ファスティング『「歴史の終わり」の後で』(中央公論新社)、キエセ・レイモン『ヘヴィ──あるアメリカ人の回想録』(里山社)、アミア・スリニヴァサン『セックスする権利』(勁草書房)、などがある。
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ハイファに戻って/太陽の男たち 文庫
¥968
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二十年ぶりに再会した息子は別の家族に育てられていた――時代の苦悩を凝縮させた「ハイファに戻って」、密入国を試みる難民たちのおそるべき末路を描いた「太陽の男たち」など、不滅の光を放つ名作群。 著者 ガッサーン・カナファーニー (カナファーニー,G) 1936年パレスチナ生まれ。12歳のときデイルヤーシン村虐殺事件が起こり難民となる。パレスチナ解放運動で重要な役割を果たすかたわら、小説、戯曲を執筆。72年、自動車に仕掛けられた爆弾により暗殺される。
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パレスチナ戦争 入植者植民地主義と抵抗の百年史
¥3,960
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アラファートらPLO幹部やサイードなど知識人たちと親交のあったパレスチナ研究大家の初邦訳。膨大なインタビューと、確かな知識に裏打ちされた歴史叙述をベースに、イギリス委任統治政府に追放された伯父や国連に勤務していた父親の話、イスラエルのレバノン侵攻で娘を抱えて逃げた自身の経験など家族史を織り交ぜ、強大な権力に翻弄されてきた民族の一世紀を描き出す。彼らの自決権が否定されてきた先に現在の混迷がある。 目次 序章 第1章 最初の宣戦布告 1917~1939年 第2章 第二の宣戦布告 1947~1948年 第3章 第三の宣戦布告 1967年 第4章 第四の宣戦布告 1982年 第5章 第五の宣戦布告 1987~1995年 第6章 第六の宣戦布告 2000~2014年 終章 パレスチナ戦争の1世紀 訳者あとがき 索引 著者プロフィール ラシード・ハーリディー (ハーリディー ラシード) (著) ラシード・ハーリディー (Rashid Khalidi) 1948年、米国ニューヨーク生まれ。博士。コロンビア大学エドワード・サイード現代アラブ研究教授。ベイルート・アメリカン大学(AUB)で教鞭を執り、2003年より現職。パレスチナ研究機構(IPS)発行Journal of Palestine Studies編集委員。中東近現代史を幅広く専門とする。1982年にイスラエルによるレバノン侵攻に現地で遭遇し、Under Siege: PLO Decision-Making during the 1982 War (Columbia University Press, 1986) を著す。1991~93年にマドリードとワシントンでイスラエルとパレスチナの和平交渉に顧問として参加。Brokers of Deceit: How the U.S. has Undermined Peace in the Middle East (Beacon Press, 2013) など、米国によるパレスチナ問題への関与についても著作多数。 鈴木 啓之 (スズキ ヒロユキ) (訳) 鈴木 啓之 東京大学大学院総合文化研究科スルタン・カブース・グローバル中東研究寄付講座特任准教授。日本学術振興会特別研究員PD(日本女子大学)、日本学術振興会海外特別研究員(ヘブライ大学ハリー・S・トルーマン平和研究所)を経て、2019年9月より現職。著書に『蜂起〈インティファーダ〉――占領下のパレスチナ1967–1993』(東京大学出版会、2020年)、共編著に『パレスチナを知るための60章』(明石書店、2016年)がある。 山本 健介 (ヤマモト ケンスケ) (訳) 山本 健介 静岡県立大学国際関係学部講師。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程(五年一貫制)修了(博士:地域研究)。日本学術振興会特別研究員PD(九州大学)を経て、2021年4月より現職。主著に『聖地の紛争とエルサレム問題の諸相――イスラエルの占領・併合政策とパレスチナ人』(晃洋書房、2020年)がある。 金城 美幸 (キンジョウ ミユキ) (訳) 金城 美幸 立命館大学生存学研究所客員研究員、愛知学院大学等非常勤講師。立命館大学先端総合学術研究科(五年一貫性)修了。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員RPD(東京大学)などを経て現在に至る。主な論文に「歴史認識論争の同時性を検討するために――イスラエルと日本」『現代思想』(2018 年5 月号、162–177)、「『虐殺』の物語の奥行き――シャリーフ・カナーアナ、ニハード・ゼイターウィー著『デイル・ヤーシーン』(破壊されたパレスチナ村落シリーズ第4 号)の解題と翻訳」『東京大学東洋文化研究所紀要』(第171 冊、114–188、2017 年)などがある。
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[再入荷待ち]パレスチナの民族浄化 イスラエル建国の暴力
¥4,290
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イスラエル人の歴史家である著者は、イギリスやイスラエルの軍事・外交文書や政治家の日記、パレスチナ人の証言など多彩な資料を駆使し、現代世界や中東情勢に影響を与え続ける組織的犯罪の真相を明らかにする。あのときパレスチナ全土でどのように住民は殺され、郷土を追われたのか。なぜ世界はそれを黙認したのか。当時の緊迫した状況や錯綜する思惑、追いつめられる人々の姿を描き、現在の不条理を問う。 目次 プロローグ レッドハウス 第1章 「疑わしい」民族浄化なのか? 第2章 ユダヤ人だけの国家を目指して 第3章 分割と破壊──国連決議181とその衝撃 第4章 マスタープランの仕上げ 第5章 民族浄化の青写真──ダレット計画 第6章 まやかしの戦争と現実の戦争──1948年5月 第7章 浄化作戦の激化──1948年6月~9月 第8章 任務完了──1948年10月~1949年1月 第9章 占領、そしてその醜悪な諸相 第10章 ナクバの記憶を抹殺する 第11章 ナクバの否定と「和平プロセス」 第12章 要塞国家イスラエル エピローグ グリーンハウス 訳者あとがき 索引 著者プロフィール イラン・パペ (パペ イラン) (著) (Ilan Pappé) 1954年、イスラエル・ハイファ市生まれ。ハイファ大学講師を経て、現在、イギリス・エクセター大学教授、同大学パレスチナ研究所所長。イスラエル建国期のパレスチナ現代史を中心としたパレスチナ/イスラエル史研究。1984年に“Britain and the Arab-Israeli Conflict, 1948-1951”で博士号取得。主著に、The Making of the Arab-Israeli Conflict, 1947–1951 (I.B. Tauris, 1992) ; A History of Modern Palestine (Cambridge University Press, 2004) ; The Ethnic Cleansing of Palestine (Oneworld Publications, 2006=本書) などがある。近年は、ヨルダン川西岸地区・ガザ地区の被占領地、イスラエル国内のアラブ・パレスチナ人、アラブ世界出身のユダヤ教徒(アラブ系ユダヤ人)に関する著作も相次いで出版している。日本での講演録として、『イラン・パペ、パレスチナを語る』(つげ書房新社、2008年)がある。 田浪 亜央江 (タナミ アオエ) (訳) 広島市立大国際学部准教授。国際交流基金中東担当専門員、 成蹊大学アジア太平洋研究センター主任研究員などを経て、2017年4月より現職。専攻は中東地域研究、パレスチナ文化研究。単著に『〈不在者〉たちのイスラエル 占領文化とパレスチナ』(インパクト出版会、2008年)、最近の共著として『パレスチナを知るための60章』(明石書店、2016年)、『変革期イスラーム社会の宗教と紛争』(明石書店、2016年)、『中東と日本の針路 「安保法制」がもたらすもの』(大月書店、2016年)等があり、「ミーダーン〈対話のための広場〉」メンバーとしての共編書に『イラン・パペ、パレスチナを語る』(つげ書房新社、2008年)および『〈鏡〉としてのパレスチナ──ナクバから同時代を問う』(現代企画室、2010年)がある。 早尾 貴紀 (ハヤオ タカノリ) (訳) 1973年生まれ。現在、東京経済大学准教授。専攻は社会思想史。 単著に『ユダヤとイスラエルのあいだ』(青土社、2008年)、『国ってなんだろう?』(平凡社、2016年)、共編書に『シオニズムの解剖──現代ユダヤ世界におけるディアスポラとイスラエルの相克』(平凡社、2011年)、『ディアスポラから世界を読む──離散を架橋するために』(明石書店、2009年)、共訳書に、『イラン・パペ、パレスチナを語る』(つげ書房新社、2008年)、サラ・ロイ『ホロコーストからガザへ──パレスチナの政治経済学』(青土社、2009年)、ジョナサン・ボヤーリン/ダニエル・ボヤーリン『ディアスポラの力──ユダヤ文化の今日性をめぐる試論』(平凡社、2008年)、などがある。
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世界 2023年12月号
¥935
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【特集1 限界を生きる──超高齢社会の老後とは】 日本の高齢化率が過去最高を記録──人口に占める65歳以上の割合は29%となり、75歳以上が2000万人を超えた。いまや10人に1人が80歳以上である。 戦後日本は「男性稼ぎ主+女性によるケア」というセットによって成り立ってきた「家族」というかたちを、「当たり前のこと」としてきた。急速に進む超高齢化は、この「当たり前」に大きな転換を迫っている。 にもかかわらず、日本社会は変化に対応しきれていない。その結果、「家族」をベースに作られてきた社会保障制度や、住まい、人間関係は、限界点に達してしまっている。もはや私たちにとっては、介護サービスを受けることも、安心して暮らせる家も、気を許して相談できる仲間も、贅沢なものになってしまうのだろうか。 社会をアップデートしない限り、この「限界」は変わらない。 【緊急特集 ガザ 極限の人道危機】 10月7日、ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃は、世界に大きな衝撃をもたらした。 近年、類を見ない規模での被害を受けたイスラエルは、反撃を開始。大規模な空爆に加え、パレスチナのガザ地区への電気、食料、水、ガスなどライフラインをストップさせた。無差別の爆撃にさらされ、多数の一般市民(その多くは子どもである)が命を落としている。 ハマスが攻撃に至った背景にはあるのは、長期にわたる和平の失敗ではないか。イスラエルによる56年間もの軍事占領の間、ガザ、そしてヨルダン川西岸の人々は剥き出しの暴力に晒されつづけてきた。2007年のガザ封鎖後、イスラエルは4度もの大規模な軍事攻撃を行った。今年30年の節目を迎えたオスロ合意後も、イスラエル・パレスチナ問題の解決は遠い。 地上侵攻はあってはならない。中東政治の複雑な変化とともに、問題の核心に改めて光を当てたい。失われた命を悼み、殺戮を阻止するために。歴史を指針に考える。 目次 ┃特集 1┃限界を生きる──超高齢社会の老後とは ┗━━━╋…──────────────────────────────── 〈ケアの視点〉 家族のアップデートはいかにして可能か 筒井淳也(立命館大学) 〈介護現場から〉 訪問ヘルパーがいなくなる──問題だらけの介護保険 小島美里(NPO法人「暮らしネット・えん」) 〈家がなくなる〉 深刻化する単身高齢者の住宅問題 葛西リサ (追手門学院大学) 〈社会的課題〉 中高年者の孤立と孤独 小林江里香(東京都健康長寿医療センター) ┏━━━━┓ ┃緊急特集┃ガザ 極限の人道危機 ┗━━━━╋…──────────────────────────────── 〈歴史を紐解く〉 ハマースはなぜイスラエル攻撃に至ったのか 臼杵陽(日本女子大学) 〈読書・観賞日記特別篇〉 人間を描く作品たち 酒井啓子(千葉大学) 〈「ハマスの背後」とは?〉 イランとアメリカ──中東政治の激震のなかで 中西久枝(同志社大学) 〈哲学者が問う〉 哀悼のコンパス──暴力を批判する ジュディス・バトラー(カリフォルニア大学バークレー校)、訳・解説=清水知子 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆注目記事 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〈女性と政治〉 政治とハラスメント──女性議員はなぜ増えないか 濵田真里(Stand by Women代表) 女性を「政治」から遠ざける日本というシステム 安藤優子(ジャーナリスト) ふたつの「壁」──地方議会は変われるか 寺島渉(地域政策塾21) 「変わらない」を変える 第7回──政治家の性別と名前 三浦まり(上智大学) 〈漁業者の苦しみ〉 なぜ、海洋放出だったのか──遠ざけられる漁業復興 濱田武士(北海学園大学) 〈覚悟と提言〉 絶望からのメディア論──なぜ私は朝日を辞めたのか 南彰(琉球新報) 〈普遍的な課題〉 性加害とファン文化の不幸な関係──ジャニーズ問題とわたしたち 田中東子(東京大学) 〈困難な道のり〉 統一教会問題の解決とは何か──「解散命令」請求の限界 櫻井義秀(北海道大学) 〈大国の大罪〉 「蔑まれた地」の声──リビアから考える 福富満久(一橋大学) 〈ウクライナ侵攻一年半〉 プーチン「終わらない戦争」の深層 佐藤親賢(共同通信) 〈ヒトと大地の戦争〉 人新世の惑星政治学とはなにか 前田幸男(創価大学) 〈歴史からの展望〉 グリーン成長・脱成長・ポスト成長──何が異なり、どこへ向かうのか 枝廣淳子(環境ジャーナリスト) 〈治療の現場から〉 終わらないコロナ感染症と後遺症 平畑光一(ヒラハタクリニック)、聞き手=和田秀子 〈「分水嶺 II」番外編〉 次なる「想定外」に備えられるか──コロナ対策専門家の交代 河合香織(ノンフィクション作家) 〈致死処置をめぐって〉 動物の命をめぐる考察──人と動物の関係から 打越綾子(成城大学) 〈人はなぜ惹かれるか?〉 「占い」から社会をまなざす 鏡リュウジ(占星術研究家・翻訳家) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇世界の潮 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇原告全員を水俣病と認めた大阪地裁判決の意味 高峰武 ◇臨時国会召集先送り訴訟──「憲法の番人」の役割を放棄した最高裁 豊秀一 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇SEKAI Review of Books ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇「内なるアウトサイダー」の声は世界にこだまする──林晟一『在日韓国人になる』 森千香子(同志社大学) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●連載 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〈リレー連載〉 隣のジャーナリズム──拍手のないパリコレ 宮智泉(マリ・クレールデジタル編集長) 〈好評連載〉 再録・大江健三郎のことば 第5回 戦後文学から今日の窮地まで 大江健三郎、解題=山本昭宏 ブラック・ミュージックの魂を求めて 第5回──変わりゆく同じもの 中村隆之(早稲田大学) 滅びゆく日本、再生への道 第3回──「大きな絵」描けぬ日本外交 星浩(ジャーナリスト) ●ボナエ・リテラエ──私の読書遍歴 第13回──『ローマ書』 森本あんり(東京女子大学長) ●脳力のレッスン(258)──二一世紀・未来圏の日本再生への構想(その1) 寺島実郎 ●片山善博の「日本を診る」(169)──機関委任事務の亡霊が幅をきかす自治の現場 片山善博(大正大学) ●香港からの通信 第17回──閉ざされた大学キャンパス 鍾剣華(英サリー大学リサーチフェロー) ●気候再生のために 第19回──左右の対立を超えて 江守正多(東京大学) ●日本語のなかの何処かへ 第9回──思い出させる存在 温又柔(作家) ●沖縄(シマ)という窓──「静かな夜を返せ」──四十年越しの嘉手納基地爆音訴訟 親川志奈子(沖縄大学非常勤講師) ●ドキュメント激動の南北朝鮮 (316)──(23・9~10) 編集部 ●民話採光 阿部海太(画家・絵本作家) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○読者投句・岩波俳句 選・文=池田澄子(俳人) ○アムネスティ通信 ○読者談話室 ○デザイン 赤崎正一 + 佐野裕哉 (協力=国府台さくら)
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ガザに地下鉄が走る日
¥3,520
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イスラエル建国とパレスチナ人の難民化から70年。高い分離壁に囲まれたパレスチナ・ガザ地区は「現代の強制収容所」と言われる。そこで生きるとは、いかなることだろうか。 ガザが完全封鎖されてから10年以上が経つ。移動の自由はなく、物資は制限され、ミサイルが日常的に撃ち込まれ、数年おきに大規模な破壊と集団殺戮が繰り返される。そこで行なわれていることは、難民から、人間性をも剥奪しようとする暴力だ。 占領と戦うとは、この人間性の破壊、生きながらの死と戦うことだ。人間らしく生きる可能性をことごとく圧殺する暴力のなかで人間らしく生きること、それがパレスチナ人の根源的な抵抗となる。 それを教えてくれたのが、パレスチナの人びとだった。著者がパレスチナと関わりつづけて40年、絶望的な状況でなお人間的に生きる人びととの出会いを伝える。ガザに地下鉄が走る日まで、その日が少しでも早く訪れるように、私たちがすることは何だろうかと。 目次 第1章 砂漠の辺獄 第2章 太陽の男たち 第3章 ノーマンの骨 第4章 存在の耐えられない軽さ 第5章 ゲルニカ 第6章 蠅の日の記憶 第7章 闇の奥 第8章 パレスチナ人であるということ 第9章 ヘルウ・フィラスティーン? 第10章 パレスチナ人を生きる 第11章 魂の破壊に抗して 第12章 人間性の臨界 第13章 悲しい苺の実る土地 第14章 ガザに地下鉄が走る日 あとがき 著者プロフィール 岡真理 (オカマリ) (著/文) 1960年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専門は現代アラブ文学、パレスチナ問題、第三世界フェミニズム思想。著書に『記憶/物語』(岩波書店)、『彼女の「正しい」名前とは何か』、『棗椰子の木陰で』(以上、青土社)、『アラブ、祈りとしての文学』、『ガザに地下鉄が走る日』(以上みすず書房)ほか。訳書にエドワード・サイード『イスラム報道 増補版』(共訳、みすず書房)、サラ・ロイ『ホロコーストからガザへ』(共訳、青土社)、ターハル・ベン=ジェルーン『火によって』(以文社)、アーディラ・ライディ『シャヒード、100の命』(インパクト出版会)、サイード・アブデルワーヒド『ガザ通信』(青土社)ほか。2009年から平和を目指す朗読集団「国境なき朗読者たち」を主宰し、ガザをテーマとする朗読劇の上演活動を続ける。 Kindle→https://amzn.to/40EAcO1
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[新装版刊行待ち]ホロコーストからガザへ パレスチナの政治経済学
¥2,860
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*近いうちに新装版が刊行されるようです。情報上がり次第こちらも更新します 「パレスチナ問題」を経済学的に分析し、世界的に注目される著者が明らかにするイスラエルの占領の実態と国際社会の援助の行方。ホロコースト生存者の娘という出自から問う、人間の記憶と倫理への思考。 目次 ガザ地区とパレスチナの概要およびサラ・ロイの仕事 もしガザが陥落すれば… ガザ以前、ガザ以後―イスラエル‐パレスチナ問題の新たな現実を検証する 「対テロ戦争」と二つの回廊 ホロコーストからパレスチナ‐イスラエル問題へ “新しい普遍性”を求めて―ポスト・ホロコースト世代とポスト・コロニアル世代の対話 著者紹介 ロイ,サラ[ロイ,サラ][Roy,Sara] 1955年アメリカ生まれ。政治経済学。ハーバード大学中東研究所上級研究員。パレスチナ、とくにイスラエルによるガザ地区の占領問題の政治経済学的研究で世界的に知られる 岡真理[オカマリ] 1960年生まれ。現代アラブ文学、第三世界フェミニズム思想。京都大学大学院人間・環境学研究科教授 小田切拓[オダギリヒロム] 1968年生まれ。フリージャーナリスト。報道・経済番組制作後、イスラエル/パレスチナを中心に取材を行なう。とくにガザ地区、隔離壁、経済援助の問題を掘り下げた報道で知られる 早尾貴紀[ハヤオタカノリ] 1973年生まれ。社会思想史。東京大学COE「共生のための国際哲学教育研究センター」研究員、東京経済大学他非常勤講師
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[再入荷待ち]パレスチナを知るための60章
¥2,200
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1948年のイスラエル建国以降、中東の火種となってきたパレスチナ。70年近くに及ぶ難民キャンプの暮らし、あるいは「分離壁」に代表されるイスラエルの抑圧的な政策の下にあって、なおアイデンティティを求め続けるパレスチナの人々を描く。 目次 はじめに Ⅰ パレスチナ イメージと実像 第1章 パレスチナとはどこか――アイデンティティの拠り所を考える 第2章 世界に離散するパレスチナ人――繰り返される移動 第3章 パレスチナ人はどんなところに住んでいるのか――難民キャンプから「持ち家」へ 第4章 パレスチナ人は何を食べているのか――オスマン時代から続く伝統的食文化 【コラム1】パレスチナの家庭料理――ひと手間が引き出すおいしさと家庭の誇り 第5章 パレスチナのイエと社会――パレスチナ人のアイデンティティ/39 【コラム2】結婚式 第6章 キリスト教徒として生きる人々――多様な宗教文化 第7章 ドゥルーズ派の人々――イスラエルとアラブのはざまで 【コラム3】「3652年間この地に生きる」サマリア人 第8章 失われた多様性――つくられた「マイノリティ問題」 第9章 ハリウッド映画のパレスチナ人像――捏造される「悪いアラブ」 【コラム4】映画『ミュンヘン』――9・11後のアメリカ社会とパレスチナ問題 第10章 日本人キリスト教徒のパレスチナ・イメージ――パレスチナへの無関心は何によるのか 第11章 『オリエンタリズム』の衝撃――日本でのエドワード・サイード受容 Ⅱ 歴史 第12章 オスマン帝国時代のパレスチナ――蒔かれた紛争の種 第13章 イギリスによる支配――パレスチナ委任統治期 【コラム5】ド・ブンセン委員会――イギリス中東分割政策の青写真 第14章 パレスチナ難民はなぜ生まれたか――忘却されるナクバ 第15章 イスラエルに残ったパレスチナ人――差別・分断と新たな機運 第16章 アラブ・ナショナリズムとパレスチナ・ナショナリズム――シュカイリー初代PLO議長 第17章 パレスチナ解放運動の昂揚――ヤーセル・アラファートとパレスチナ解放機構(PLO) 第18章 アラブ諸国との軋轢――黒い9月とレバノン内戦 第19章 石の蜂起――幻の独立宣言から孤立へ 【コラム6】アメリカン・コロニーの変遷 第20章 オスロ和平プロセス――誕生・展開・挫折 第21章 なぜパレスチナ人はハマースを支持するのか――暫定自治政府の限界 【コラム7】アフマド・ヤースィーン――創設者が描いたハマースの原点と広がり Ⅲ 生活と文化 第22章 ヘブロンの都市生活――イスラーム的伝統の復興 第23章 オリーブと生きる――土地とのつながり、人々の暮らしの象徴 【コラム8】パレスチナのビール・ワイン 第24章 パレスチナの刺繍――モチーフが映し出すパレスチナ 【コラム9】パレスチナの衣装 第25章 難民女性ガーダ――占領と強権の圧力に抗する 第26章 「同胞の“痛み”を我が“痛み”として生きる」――人権活動家ラジ・スラーニとその活動 第27章 タブーに挑む――パレスチナ人ジャーナリストの挑戦 【コラム10】パレスチナ映画――パレスチナ人の実存の視覚的オルタナティブ 第28章 パレスチナ演劇――「失われた」言葉を取り戻す 【コラム11】パレスチナの踊り「ダブケ」 第29章 パレスチナ文学――ナクバから生まれた言葉の力 【コラム12】言葉の「ナクバ」――ヘブライ語で書くパレスチナ人作家 第30章 ウード弾きたちの挑戦――伝統音楽から新しい地平へ 第31章 ポピュラー音楽――革命歌からラップまで 【コラム13】パレスチナ系アメリカ人のコメディアン Ⅳ 世界の中のパレスチナ 第32章 国連の難民救済事業――UNRWAの活動 【コラム14】第一次中東戦争に参加した北アフリカ義勇兵 第33章 アメリカのパレスチナ関与――歴代大統領はパレスチナをどう見てきたか 第34章 ソ連・ロシアの対パレスチナ政策――放置されるロシアの飛び地 第35章 パレスチナ国家の承認――紛争解決の模索 第36章 大国エジプトの変節――宗教、帝国主義、民族主義、そして新しい時代へ 【コラム15】ガザ難民――二人の女子学生と出会って 第37章 隣国ヨルダンの歩み――紛争の展開と国家像の模索 第38章 シリア・レバノンのパレスチナ人――安全と未来を求めて 【コラム16】「イスラーム国」とパレスチナ 第39章 大義を掲げる湾岸諸国――アラブの同胞か、他人事か 第40章 聖都エルサレム――占領下の生活空間 第41章 イスラエルとパレスチナの非対称性――国家主体と非国家主体 【コラム17】パレスチナを旅行する Ⅴ 経済と社会 第42章 パトロン・クライアント関係――近代パレスチナ社会の支配層 第43章 水と土地――権利あるいは空間をめぐる問題 第44章 ヨルダン川西岸の産業――実地調査から見える現状と課題 【コラム18】パレスチナの伝統工芸品 第45章 パレスチナの農業――資源と市場への限られたアクセス 第46章 農村の生活――パレスチナの文化を育む農村の暮らし 第47章 通貨と金融――オスロ合意は何をもたらしたか 第48章 公共部門と公共サービス――あまりに不安定な現実 【コラム19】アンマーンの交通事情と難民 第49章 ワクフ――翻弄されたイスラーム的信託制度 第50章 難民の初等・中等教育――UNRWAの教育と育つ人材 第51章 占領下で学ぶ――大学設立にかけた願いと挑戦 【コラム20】記録し、発信する――パレスチナ研究機構の挑戦 第52章 変遷する障害者福祉――誰も置き去りにしない社会に向けて 【コラム21】分離壁 Ⅵ パレスチナと日本 第53章 対パレスチナ外交――人的交流から資金援助まで 【コラム22】アラファートの日本訪問とIPTIL 第54章 日本に来たパレスチナ人――パレスチナ駐日代表アブドゥルハミードと日本 【コラム23】PLO東京事務所と日本 【コラム24】李香蘭とパレスチナ 【コラム25】「天よ、我に仕事を与えよ」――自己否定と弱者の政治=軍事再考 第55章 日本の経済支援――国際協調と地域安定への試み 第56章 日本の医療支援――パレスチナに根づいた支援 第57章 市民社会による支援――1万キロを越えての連帯とその課題 第58章 イスラエル・ボイコット運動――パレスチナにおける「アパルトヘイト」廃絶への挑戦 第59章 フェアトレード――生活の糧としての伝統工芸 第60章 日本のジャーナリズムとパレスチナ――エルサレム特派員が見たオスロ合意 【コラム26】戦前・戦中の日本とパレスチナ パレスチナを知るための文献・情報ガイド
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スパイスとセーファースペース
¥770
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スパイスを使ったチャイをみんなでつくって飲みながらセーファースペースについて考えるイベント「スパイスとセーファースペース」をまとめたzine。 本書の主な内容は、イベント後に行った座談会の内容をまとめたものです。新刊書店「本屋メガホン」を運営する和田、アーティスト・コレクティブ「ケルベロス・セオリー」のメンバーである山もと、デザインを担当する浦野のイベント企画者3人に加え、イベントに参加してくれた、東京都内のチェーン書店に勤める皆本夏樹さんと、東京都内で一箱本屋として活動する「Castellu」の店主の5名で、イベントを終えた感想やセーファースペースをめぐるそれぞれの実践、問題意識などについて話し合いました。 “イベントにおいて共通の問題意識として話し合われたのは、「セーファースペースについてまとまった資料や文献が少ない」ことでした。セーファースペースという概念そのものが、常により良い状態を模索し、そのあり方を更新し続けることを前提としているため、その都度立ち返ることのできる指針のようなものの存在は誰にとっても必要なはずだと考え、今回のイベントの様子をzineとしてまとめることにしました。本書が、これからセーファースペースについて考えたいと思っている人にとっての道標となったり、すでに実践している人にとってその考えを広げるような役割を果たすことができれば嬉しいです。”(「はじめに」より) *セーファースペースとは 「差別や抑圧、あるいはハラスメントや暴力といった問題を、可能な限り最小化するためのアイディアの 一つで、『より安全な空間』を作る試み」(『生きるためのフェミニズム パンとバラと反資本主義』堅田香緒里/タバブックス/2021年) のこと。様々なジェンダーや階級、言語やセクシュアリティを有する人々が一同に集まる社会運動の場において、そういった社会的背景の違いから生まれる差別や軋轢をいかに最小化するか、という問題意識から生まれたこの概念は、すべての人にとって完全に安全な空間など存在しないという前提を共有しつつ、それでも「“より安全な空間”を共同して作り続けていくこと」を目指す試みであることから、safeでもsafestでもなくsafer(=より安全な)という比較級が用いられています。 発行:本屋メガホン 編集:山もといとみ 浦野貴識 印刷:when press https://www.whenpress.com 判型:W105mm×H250mm 12ページ
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灯台より vol.5 特集:あい
¥1,320
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特集:あい 本屋lighthouseが定期的に刊行しようと思いつつも不定期に刊行している文芸誌的なサムシング、『灯台より』のvol.5です。 今号より大増量でお送りします。 気分的には第2期的な感じです。 *PDF版も刊行しています 目次 鹿子裕文 p2 「真っ赤な夜のブルース」 #5 損してナンボのイマジン 橋本亮二 p6 「本を抱えて会いにいく」 #5 あいを受けとる 僕のマリ p12 「まほろばハイウェイ」 #3 空前のゾウブーム 対談 p16 鯨庭×関口竜平 「あい」 ―― 祈り・信用・報われなさ 梶本時代 p42 「梶本時代の人生あじゃぱ節」 #5 恥の海より エッセイ p48 ひらいめぐみ 曖昧 エッセイ p52 小原 晩 あの他人 対談 p54 東海林毅×文月悠光 映画『片袖の魚』アフタートーク ルポ p78 中村佳太 パートナーシップ制度の導入を求める陳情が逆転採択されるまでの経緯。 とそこで気づいた問題点。 エッセイ p90 水上 文 ジャンピング・あい エッセイ p96 小澤みゆき ポケモンLEGENDSアルセウスのかんそう 守屋 信 p102 「十九年」 #5 ゆっくりおやすみ、また明日ね 編集後記:灯台守の日誌 p112 「現代 未刊のプロジェクト」 #5 *休載 本間 悠 「書店員です。兼業酒婦です。」 仲西森奈 連載小説 「どこに行ってもたどり着く場所」 仕様 A5版・116p フルカラー 表紙イラスト:鯨庭 刊行日:2023年7月10日
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[PDF版]「灯台より」vol.5 特集:あい *ALTあり
¥660
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こちらはPDFデータ版です。 ファイルが2つありますが、ひとつはそのままPDFとして読むもの。 もうひとつはお手持ちの電子書籍リーダーにて読める形式(epub)となっています。 ただ、リフロー形式には対応していませんのでご了承ください。 また、PDF形式のものにはALTをつけています。読み上げ機能などを設定してご活用くださいませ。 本屋lighthouseが定期的に刊行しようと思いつつも不定期に刊行している文芸誌的なサムシング、『灯台より』のvol.5です。 今号より大増量でお送りします。 気分的には第2期的な感じです。 目次 鹿子裕文 p2 「真っ赤な夜のブルース」 #5 損してナンボのイマジン 橋本亮二 p6 「本を抱えて会いにいく」 #5 あいを受けとる 僕のマリ p12 「まほろばハイウェイ」 #3 空前のゾウブーム 対談 p16 鯨庭×関口竜平 「あい」 ―― 祈り・信用・報われなさ 梶本時代 p42 「梶本時代の人生あじゃぱ節」 #5 恥の海より エッセイ p48 ひらいめぐみ 曖昧 エッセイ p52 小原 晩 あの他人 対談 p54 東海林毅×文月悠光 映画『片袖の魚』アフタートーク ルポ p78 中村佳太 パートナーシップ制度の導入を求める陳情が逆転採択されるまでの経緯。 とそこで気づいた問題点。 エッセイ p90 水上 文 ジャンピング・あい エッセイ p96 小澤みゆき ポケモンLEGENDSアルセウスのかんそう 守屋 信 p102 「十九年」 #5 ゆっくりおやすみ、また明日ね 編集後記:灯台守の日誌 p112 「現代 未刊のプロジェクト」 #5 *休載 本間 悠 「書店員です。兼業酒婦です。」 仲西森奈 連載小説 「どこに行ってもたどり着く場所」 仕様 A5版・116p フルカラー 表紙イラスト:鯨庭 刊行日:2023年7月10日
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ユートピアとしての本屋 暗闇のなかの確かな場所
¥1,870
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*おぺんのらくがきをご希望のかたは備考欄にてその旨お知らせください\(•ө•)/ 以下、出版社作成の紹介文です。なんか恥ずかしい。 ---------------------------------------------------------------------------------- たった一人で独立書店を立ち上げ、反差別をかかげた果敢な発言でも注目される「本屋lighthouse」の若き店主による単著。知への信頼が揺らぐ時代に、誰もが生きられる空間をつくるための実践と思考の書。 [目次] はじめに 1 本屋になるまでの話 2 メディア/クリエイターとしての本屋 3 ひとりの人間としての本屋 4 本屋にとっての反ヘイト・反差別とは 5 差別は道徳では解決しない 6 出版業界もまた差別/支配構造の中にある 7 セーファースペースとしての本屋 8 教室としての本屋 9 ユートピアとしての本屋 おわりに Kindle→https://amzn.to/3LhD8tD
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おぺん選書便(3冊/5500円くらいのやつ)
¥5,500
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本3冊+lighthouseロゴトートバッグ1つのセットです。 本3冊でだいたい5500円(税込)くらいになるように選書します。 設定金額に届かない分をトートバッグで吸収するスタイルです(トートバッグ単体は1000円+税で販売中)。 備考欄に ・トートバッグの色(ナチュラル/ネイビー) ・読みたいジャンルやテーマ(3つまで) ・くわえてNGのジャンルやテーマ、作家などがあれば(これは読みたくない!というものを知れたほうがありがいもので……) ・そのほか細かい希望があれば遠慮なくどうぞ あたりをご記入ください。 この本は入れてくれ、という「注文」もなんなりと。 そのほか質問などあればお問い合わせくださいませ。 *1万円選書のサービス「ブックカルテ」にも参加していますので、そちらのご利用も大歓迎です https://bookkarte.com
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ゆさぶるカルチュラル・スタディーズ
¥2,530
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コギャル、都会と地方、モバイルメディア、F1、音楽、フェミニズム、漫画、ボディ・プロジェクト、社会運動、アート等、多様な文化の側面から逆なでに読み解くカルチュラル・スタディーズ入門。またカルチュラル・スタディーズとはなにか? 今までのカルチュラル・スタディーズの軌跡を概観しつつ、これからの課題についても示唆した意欲作。 目次 第1章 モバイルメディアの殻・繭・棘(ケイン樹里安) 第1節 殻と繭 第2節 監視vsチル 第3節 棘 第4節 夢と悪夢のスマートシティ 第5節 全力と諦念 研究コトハジメ:深夜のマクド 第2章 「ここ」ではない「どこか」へ:都会と田舎をめぐる若者の物語を移動/越境から考える(清水友理子) 第1節 移動は「田舎から都会へ」から「都会から田舎へ」へ? 第2節 どこへでも行ける?フラット化=ポスト・アーバン化する社会 第3節 さらに遠くへ、あるいは、ずっと地元のままで? 第4節 「田舎vs都会」を超えて 研究コトハジメ:フィールドに出る一歩手前の準備:五感を働かせる 第3章 奪い・奪われ・奪い返すスタイル:サブカルチャーとしてコギャルを読み解く(関根麻里恵) 第1節 サブカルチャーとは何か 第2節 コギャルというサブカルチャー 第3節 スタイルをめぐる闘争と交渉 第4節 進化する(コ)ギャルスタイル 研究コトハジメ:『GALS!』が教えてくれたこと:フィクション作品が与えた影響について 第4章 フレンチポップのなかのジェンダー構造:ラブソングにおける対抗的実践を読みとる(中條千晴) 第1節 フレンチポップのラブソングに見る男女の関係性 第2節 現代フランスとフェミニズム 第3節 アンジェルの『Balance ton quoi』に見る実践 第4節 結論(づけないために) 研究コトハジメ:ポピュラー音楽を分析する 第5章 レズビアンの剥片化に抗して:『作りたい女と食べたい女』を読む(竹田恵子) 第1節 セクシュアル・マイノリティの存在・アイデンティティ・権利 第2節 ポルノ、そして「百合」から「レズビアン」の表象へ 第3節 「レズビアン」存在の剥片化に抗して 研究コトハジメ:「自分のありかたを発明する」 第6章 スポーツのファンダム:クルマ文化とF1(加藤昌弘) 第1節 参加型文化としてのF1のファンダムを捉え直す 第2節 F1と映像メディア 第3節 グローバルなスポーツはナショナリズムを変えるのか 第4節 グローバル資本主義と格差の問題 第5節 女性とF1のかかわり方 第6節 F1を「見る」ことと「遊ぶ」こと 研究コトハジメ:「好き」を仕事(研究)にすべきか 第7章 創られる理想、作られる身体:私たちはどのようにボディ・プロジェクトへと向かうのか(竹﨑一真) 第1節 身体をどうとらえるか? 第2節 ポスト工業社会と身体の理想 第3節 コンフィデンス・カルチャーとしてのボディ・プロジェクト 第4節 身体から社会をゆさぶる 研究コトハジメ:記号であり生モノでもある筋肉 第8章 「黒い暴動」:移民たちはなぜ踊り始めたのか(稲垣健志) 第1節 奴隷たちの隠れた抵抗 第2節 「ロンドンは僕のための場所」か?:イギリスにおけるレイシズム 第3節 カーニヴァルを再創造する 第4節 「危機」を取り締まる 研究コトハジメ:「真似る」という文化実践 第9章 『三つ目がとおる』と失われた過去の〈場所〉マヤ文明(鋤柄史子) 第1節 二つの表象:三つ目とマヤ文明 第2節 マヤ文明表象とポストコロニアリズム 第3節 戦後日本のオカルトカルチャーと手塚のジレンマ 研究コトハジメ:ゆさぶる「目」を身につける 第10章 オンライン空間の文化と社会参加:韓国におけるウトロ地区支援の一端(全ウンフィ) 第1節 オンライン空間に浮かび上がる「社会」 第2節 文化を基盤とする社会空間 第3節 遊びの空間を橋渡しする人々 第4節 サブカルチャーの空間性からみる社会参加 研究コトハジメ:場所に込められたもの・こと 第11章 人と歴史をつなげる現代アート:現代在日コリアン美術を例に(山本浩貴) 第1節 現代アートとは何か 第2節 ソーシャリー・エンゲージド・アート 第3節 リレーショナル・アートと敵対 第4節 現代在日コリアン美術:呉夏枝と琴仙姫 第5節 現代アートの力と可能性 研究コトハジメ:現代アートを「研究」する 第12章 文化の「遺産化・財化」に抗う文化実践:「内灘闘争――風と砂の記憶――」展をめぐって(稲垣健志) 第1節 内灘闘争 第2節 文化を「遺産化・財化」するということ 第3節 「風と砂の記憶」展2018・2021 第4節 それがアートである理由 研究コトハジメ:ぶらぶらのススメ 第13章 「カルスタ」を逆なでに読む:カルチュラル・スタディーズをゆさぶるために(稲垣健志) 第1節 カルスタの「誕生」 第2節 カルチュラル・スタディーズの翻訳:カルスタはパンクに出会ったのか? 第3節 カルチュラル・タイフーンの発生:台風はどこに上陸するのか? 第4節 カルスタをどう逆なでるか 研究コトハジメ:それでもやはり 著者プロフィール 稲垣 健志 (イナガキ ケンジ) (著/文 | 編集) 金沢美術工芸大学美術工学部准教授。 主著(論文)に、‘Radicals Strike Back: A Memorandum for the Cultural Studies of Black Radicalism in Britain’『金沢美術工芸大学紀要』第65 号(2021 年)、「カルチュラル・スタディーズを裏 返す―A. シヴァナンダンをめぐるいくつかの断章」『年報カルチュラル・スタディーズ』Vol. 10(2022 年)など。訳書に、ガルギ・バ タチャーリャ『レイシャル・キャピタリズムを再考する―再生産と生存に関する諸問題―』(人文書院、2023 年)。
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戦争語彙集
¥2,200
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「わたしの家も、この街も、置いていけばゴミになるの?」 「ゴミ」「星」「林檎」……戦争の体験は人が言葉に抱く意味を変えてしまった。ウクライナを代表する詩人が避難者の証言を聴き取り、77の単語と物語で構成した文芸ドキュメント。ロバート キャンベルが現地を訪ねて思索した手記とともに、自ら翻訳して紹介。 目次 旅立ちの前に ロバートキャンベル 戦争語彙集――オスタップ・スリヴィンスキー作/ロバートキャンベル訳 序 バス スモモの木 おばあちゃん 痛み 稲妻 妊娠 バスタブ 熊 結婚式 通り キノコ 雷 呼出音 「遠い」と「近い」 我が家 シャワー 住宅 生 土 星 歯 身の上話 食べもの ココア カレンダー カナリア アヒルの子 入場券 部屋 猫 鍵 色彩 お馬さん 恋愛 きれいなもの チョーク 血 銃弾 ランプ 手紙 愛 マドレーヌ 焼き網 都会 お祈り 空 ニュース 脚 ナンバープレート 洞窟 地下室 プラハ お別れ ラジオ 悦び 魚 自由 倉庫 ゴミ 夢 スイーツ 太陽 歌 記事 立て看板 禁句 戦車 動物 テトリス 沈黙 身体 パン生地 ケーキ 遺体 しっぽ 数 林檎 戦争のなかの言葉への旅――ロバートキャンベル 一 列車から、プラットフォームに降り立つ――行き交う人々と言葉 二 人形劇場の舞台袖で、身をすくめる――言葉の意味が変わるとき 三 階段教室で、文学をめぐる話を聞く――断片としての言葉 四 ブチャの団地で、屋上から見えたもの――引き裂かれたランドスケープ 五 シェルターのなか、日々をおくる――とどまる空間で、結び合う人々 六 あかるい部屋で、壁に立てかけられた絵を見る――破壊と花作り 環のまわるが如く ロバートキャンベル 「戦争語彙集」原書謝辞 Kindle→https://amzn.to/3tzY0X3
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かわいいピンクの竜になる
¥2,090
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大人気連載、ついに書籍化 ロリィタ、お姫様、妖精のドレス、少年装、幻獣のような髪、メイク…… 世界と人間に絶望した著者が、ロリィタと出会い「自分らしく装う」ことに目覚めて、本来の姿を取り戻すまで。 気鋭の歌人・小説家、川野芽生が「装いと解放」を綴る、初のエッセイ集。 それほどにその服は私に——私の姿かたちだけでなく、私の精神に——しっくりと馴染んでいた。 あるべき世界では、私はずっとこんな服を着て生きてきたに違いない。間違ったこの世界で、それでも私はようやく、自分の羽衣を取り戻した。 「#1 少女は従わない」より 目次 #1 少女は従わない #2 姫は番わない #3 人形は頷かない #4 少年は留まらない #5 ミューズはここにいない #6 魔女は終わらない #7 エルフは眠らない #8 妖精に身体はない #9 幻獣は滅びない #10 天使は汚れない #11 ドリュアスは眼に視えない おわりに 著者 川野芽生 (カワノ・メグミ) 小説家・歌人・文学研究者。第29回歌壇賞受賞。第一歌集『Lilith』(書肆侃侃房、2020年)にて第65回現代歌人協会賞受賞。小説集に『無垢なる花たちのためのユートピア』(東京創元社、2022年)と『月面文字翻刻一例』(書肆侃侃房、2022年)、長編小説に『奇病庭園』(文藝春秋、2023年)がある。
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GREEK TO ME カンマの女王のギリシャ語をめぐる向こう見ずで知的な冒険
¥2,640
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知的好奇心が人生を決める。 この人の場合、対象はギリシャ語だった。 ぼくも同じ道を歩いたから喜びがよくわかる。 ──池澤夏樹 伝統ある雑誌「ニューヨーカー」で24年間にわたり校正係を勤めた“カンマの女王”こと、メアリ・ノリス。 彼女が生涯をかけて愛してきたギリシャ語、ギリシャ神話、ギリシャのすべてについて、 あふれる愛とともに語ります。 オハイオ州の田舎に生れ、語学なんて苦行だとしか思っていない消防士の父のもとで育ったノリス。 ラテン語を学ばせてもらえなかったことから始まった彼女のギリシャ語との出会いは、 ある日偶然モンティ・パイソンがギリシャ神話をネタにした映画を見て、 ふとギリシャにゆきたいと思ったこと。 上司で大のギリシャびいきのエドに導かれ、ギリシャ語の世界に身も心も夢中になって──。 女神アテナに自分をなぞらえた学生時代のこと。初めてのギリシャ旅行のこと。 ギリシャ悲劇を通じて、母との関係を見つめ直せたこと。 コンプレックスだった自分の容姿の話題からも自由になれたこと。 憧れの作家に会いに行ったこと。 アルファベット順の歴史、ギリシャ文字の英語読みとかのウェブスターの関係、 ギリシャ由来の英語のあれこれなどなど、十分すぎる語学蘊蓄とともに描く、 全語学好き、ギリシャ好き、英語好きに送る、一気読み必至の名エッセイ! [「It's Greek to me.」=「(ギリシャ語みたいに)ちんぷんかんぷん」という意味の英語の慣用句] 目次 序章 祈り 第1章 アルファからオメガまで 第2章 AはアテナのA 第3章 生きていたって死んでいたって 第4章 愛しのデメテル 第5章 悲劇好き 第6章 アフロディテと泳ぐ 第7章 アクロポリス・ナウ 第8章 海!海! 謝辞/訳者あとがき 著者 メアリ・ノリス (メアリ、ノリス) 1978年から『ザ・ニューヨーカー』誌で24年間、校正者として勤務。同誌の名物コーナー「the Talk of the Town」やウェブサイトに寄稿。最初のエッセイ「Between You&Me: Confessions of a Comma Queen」(2015年、邦訳『カンマの女王』)が絶賛される。本書はノリスの生涯に渡るギリシャ語、ギリシャ神話、ギリシャ文化への愛を注ぎ込んだ2作目。 竹内要江 (タケウチ・トシエ) 英語翻訳家。南山大学外国語学部英米科卒業(在学中米東部片田舎のカレッジに留学)、東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化修士課程修了(修士論文はアメリカの日本趣味小説について)。訳書にジェニー・オデル『何もしない』、ナオミ・イシグロ『逃げ道』、コーリー・スタンパー『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』(共訳)、ゲイル・サルツ『脳の配線と才能の偏り』、梅若マドレーヌ『レバノンから来た能楽師の妻』など。 Kindle→https://amzn.to/3veYfr2
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Q&A多様な性・トランスジェンダー・包括的性教育 バッシングに立ちむかう74問
¥1,870
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トランス差別言説に対抗し、性教育の指針を示す トランス排除を煽るネット上のデマや誤解、陰謀論をファクトに基づき検証。LGBTQへの差別や恐怖を利用し包括的性教育を攻撃する右派のバックラッシュを許さないために、当事者・専門家らが結集したコンパクトなQ&A集。 [目次] はじめに 1章 LGBTQとは? トランスジェンダーとは? Q01 LGBTQとは何ですか? Q02 トランスジェンダーと同性愛はどう違いますか。 Q03 トランスジェンダーはどれくらいの割合で存在しますか? Q04 LGBTQをめぐってどんな差別やいじめ、ハラスメントがありますか。 Q05 LGBTQの人は学校や職場で何に困っていますか。 Q06 性的指向や性自認は治せるのですか? Q07 日本は昔からLGBTQについて寛容だったから、差別はないのではないですか。 Q08 学校でのLGBTQ教育はどんな内容ですか。過激な内容ですか。 Q09 同性婚を認めると、少子化や伝統的家族観の崩壊につながりませんか。 Q10 戸籍を変更しているトランスジェンダーの人はどれくらいいますか。 Q11 性同一性障害は病気ではないのですか。トランスジェンダーとはどう違うのですか? Q12 性同一性障害は病気ではなくなるのですか。 Q13 トランスジェンダーの人たちは脱病理化を求めているのですか? Q14 何歳くらいからトランスジェンダーと気づきますか。 Q15 トランスジェンダーにはどのような人が含まれますか。国連の定義では異性装をする人も含まれるのですか? Q16 興奮するために女装をする男性もトランス女性には含まれますか? Q17 トランスジェンダーの人はどのように性別を変えるのですか。 Q18 生まれ持った性別を変えることは、不幸な生き方ではないでしょうか。 Q19 トランス女性は、お化粧やスカートが好きな男性として生きればよいのではないでしょうか。 Q20 手術をして、ペニスを除去してから女性と認めるべきではないでしょうか。 Q21 男とか女とか関係なく、その人らしく生きればいいのでは? どうして性別を変えようとするのでしょうか。 [コラム]ニュースから読み解く 最近のLGBTQをめぐる社会の変化 2章 トランスジェンダーをめぐるバッシングのウソ・ホント Q01 デマによるバッシングが激化しているのでしょうか。 Q02 トランスジェンダーに対するバッシングはなぜ激化しているのでしょうか? Q03 トランスジェンダーの人はどのトイレを使うのでしょうか。「だれでもトイレ」を使えばいいのではないでしょうか? Q04 トイレや更衣室の利用は法律上の性別に限定すべきではないでしょうか? 法的な性別と異なるトイレや更衣室を使うのは犯罪ではないでしょうか。 Q05 公衆浴場はトランスジェンダーの人をどう扱っていますか。 Q06 トランスジェンダーの権利を認めると性犯罪が増えるのではないですか。 Q07 自治体のLGBT差別禁止条例の制定によって、男性が女性用トイレや公衆浴場に入れるようになっているのでしょうか。 Q08 2023年に成立したLGBT理解増進法はどんな法律でしょうか。この法律によって男女別施設の利用基準が変わってしまうのでしょうか。 Q09 施設を男女別に分けることは差別になるのでしょうか。 Q10 「差別」の定義があいまいなままLGBTへの差別を法律で禁止すると、、訴訟が乱発されて社会が分断されるおそれがあるのではないですか。 Q11 心は女性だという人が女性用トイレや女湯を利用するのを拒否したら、裁判になり法律で罰せられるのでしょうか。 Q12 LGBT理解増進法によって女性用トイレがなくなり、すべてのトイレが男女共用になってしまうのでしょうか。公園ではなぜ女性トイレが減っているのですか。 Q13 選挙の候補者をはじめとする「女性向け枠」について、トランスジェンダー女性との関係性をどう考えたらよいでしょうか。「男性」によって女性枠が奪われてしまうのではないですか。 Q14 トランスジェンダー女性による女性スポーツ参加をどう考えたらよいでしょうか。 Q15 刑務所などの収容施設におけるトランスジェンダーの扱いはどうなっていますか。 Q16 セルフIDとはなんでしょうか。日本の性同一性障害特例法はなぜ改正が求められて Q17 トランスジェンダーの権利擁護をする人は、女性の性暴力被害に無関心ではないでしょうか。 Q18 性別を変える治療をして後悔する人が多いと聞きましたが、本当でしょうか。 Q19 製薬会社が儲けるためにトランスジェンダーを増やそうとしているって本当でしょうか。 Q20 子どものころに後戻りできない治療をおこなうことは不適切ではないでしょうか。 Q21 LGBTQの権利を認めると、小児性愛などを認めることにつながりますか。 Q22 LGBTQは「文化共産主義」で、社会の「性秩序を崩壊させる」思想なのでしょうか? Q23 性暴力被害者を支援する立場からトランスジェンダーバッシングに反対する人もいるのですか。 [コラム]LGBTQグルーミング陰謀論にご注意! 3章 日本の子ども・若者の性はどんな現状にあるの? Q01 性にかかわる人権とはどういうことですか。日本ではどのような現状や課題があるのでしょうか。 Q02 日本の若者の性の現状と課題として、どのようなことがありますか。 Q03 子ども・若者の権利と性教育はどのようにつながっているのですか。 Q04 自分の性のあり方に悩む子ども・若者は日本にどのくらいいて、どんな悩みがあるのでしょうか。 Q05 性的同意についての理解は日本でどのくらい広がっていますか。 Q06 子どもや若者が性について相談したいとき、どのような相談先がありますか。 Q07 子ども・若者への性暴力の理解や支援で重要なことはなんでしょうか。 Q08 性の多様性・包括的性教育バッシングについて、若者はどのように受けとめているのですか。 Q09 若い人たちが相談・支援を受けやすい工夫として、どのようなことが考えられますか。 Q10 性の多様性や包括的性教育について学んだり、活動に参加したりするには、どのような場がありますか。 [コラム]性教育・性の健康と権利にまつわる施策に若者がかかわる意義とは 4章 包括的性教育って、どんな性教育なの? Q01 包括的性教育の「包括的」とはどういうことですか。普通の性教育とは違うのですか? Q02 包括的性教育とは、何をめざす教育なのですか。 Q03 包括的性教育はいつごろからはじまり、どんな国でおこなわれているのですか。 Q04 包括的性教育は日本ではおこなわれているのですか。学習指導要領との関係はどうですか。 Q05 包括的性教育は、子どもたちに性自認の混乱をもたらし、10代の性交渉や性感染症の増加を引き起こしているというネット記事を読みましたが本当ですか。 Q06 アメリカでは包括的性教育を禁じている州もあると聞きました。どういう理由なのですか。 Q07 10代のセックスを遅らせるには、包括的性教育よりも「性的自己抑制教育」のほうが効果的というのは本当ですか。 Q08 現在、特別支援学校や特別支援学級で、障害児を対象にした性教育はどのような方針に基づいて実施されているのでしょうか。包括的性教育はおこなわれているのでしょうか。 Q09 日本で包括的性教育を推進している団体にはどのようなものがありますか。 Q10 学校の教員自身が性教育を受けた経験がありません。このような状態で幅広い知識が必要な包括的性教育が実践できるとは思えません。どうしたら実践できるでしょうか。 [コラム]包括的性教育がもたらす変化と展望──大東学園高校の経験から 5章 世界の流れと日本の動き、これからの課題 Q01 国連における多様性の尊重と包括的性教育推進の活動はどのような内容でしょうか。 Q02 アメリカでも性教育をめぐって分断や対立があるそうですが、最近の動きにはどのような特徴がありますか。 Q03 北欧の国々では、セクシュアリティをめぐる政策にどのような具体的な動きがあるのでしょうか。 Q04 ジェンダー平等をすすめている国、停滞している国をジェンダー・ギャップ指数で比較すると、どのような推移と現状にあるのでしょうか。 Q05 避妊・中絶・性感染症などの「性と生殖の健康と権利」保障に関する国際的動向と日本の現実にはどのようなちがいがあるのでしょうか。 Q06 日本における性教育・ジェンダー教育にかかわる法律や条例にはどのような内容のものがあるのでしょうか。 Q07 現在のトランスジェンダーバッシング、包括的性教育バッシングに、統一協会などの宗教右派や右派団体などはどのようにかかわっているのでしょうか。 Q08 日本において子どもや保護者が性教育に何を望んでいるのかについての調査はありますか。あればその内容を紹介してください。 Q09 包括的性教育をすすめていくうえで、学校内での合意づくりや保護者、性教育に関連する団体、地域社会との連携・共同について、どのような点に留意したらよいでしょうか。 Q10 包括的性教育を日本でも広く学校教育や学校外教育に根づかせていくには、どのようなことに取り組む必要があるでしょうか。 相談先一覧 Kindle→https://amzn.to/479TlZF
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分断されないフェミニズム ほどほどに、誰かとつながり、生き延びる
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非婚/未婚/既婚、正規労働/非正規労働、性差別的な売春か/セックスワークか、女性の保護か/男女平等か――。フェミニズムは分断と連帯にどう向き合えばいいのか。 フェミニズムの議論を骨格に、現場の声にふれた経験に基づき、女性たちが簡単にはつながれない現実を見据えたうえで、シスターフッドとは何かを問いかける。 女性たちが差別に抗い、不満に共感しあいながらも、ともに声を上げられない現実を、ジェンダーに基づく権力構造による分断だけではなく、考え方や生き方、事情や立場が異なる個人の関係性などの視点から読み解く。 「分断」を乗り越えることを模索し、「ほどほどに、誰かとつながり、生き延びる」ための女性のこれからを提案して、長年のフェミニズムの場での活動と思索に基づいて女性のつながりのあり方の再考を求める評論。 目次 はじめに――オンナの呪いを解く 第1章 女は連帯できないのか――フェミニズムとシスターフッド 1 呪いを解く知としてのフェミニズム 2 フェミニズムが見据えてきた「女同士」 3 シスターフッドの発見――分断のメカニズムへの抵抗として 第2章 対話、問い直し、フェミニズム 1 女性の活動への関心と縁 2 平場という関係とその困難 3 「対話」の工夫と調整 4 他者との対話、自己との対話 第3章 フェミニズムの「呪い」と女の欲望 1 フェミニストとしての自分を縛る「呪い」 2 ロック文化とフェミニズム 3 「エロ」はフェミニズムの敵なのか 4 「酒場女子」をめぐるモヤモヤ 5 フェミニズムか反フェミニズムかの二分法を超えて おわりに――他者と適度につながり続けるために 著者プロフィール 荒木 菜穂 (アラキ ナホ) (著) 1977年、三重県生まれ。関西大学ほか非常勤講師、大阪公立大学客員研究員。日本女性学研究会、日本女性学会、ウィメンズアクションネットワークなどで活動。共著に『やわらかいフェミニズム――シスターフッドは今』(三一書房)、『巨大ロボットの社会学――戦後日本が生んだ想像力のゆくえ』(法律文化社)、『ポスト〈カワイイ〉の文化社会学――女子たちの「新たな楽しみ」を探る』(ミネルヴァ書房)、論文に「現代日本のジェンダー・セクシュアリティをめぐる状況とこれからのフェミニズムについて考える――菊地夏野『日本のポストフェミニズム:女子力とネオリベラリズム』を読んで」(「女性学年報」第40号)など。 Kindle→https://amzn.to/487LVrj
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彼女たちのまなざし 日本映画の女性作家
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女性映画作家たちのまなざしからよみとく日本映画の最前線。 “「映画監督」と呼ばれる人々が一人残らず女性であったなら、当然そこに「女性監督」という呼称は生まれえない。かつて映画監督には、男性しかいないとされていた時代があった。”(「序論」より) そのような時代は果たして本当の意味で「過去」となりえているのだろうか? 本書は、この問題提起を出発点として、日本映画における女性作家の功績を正当に取り上げ、歴史的な視座を交えながらその系譜をたどり、彼女たちのまなざしから日本映画の過去・現在・未来を読み替えていくことを試みる、これまでにない映画批評である。 対象をあえて女性のみに限定し、大勢の男性作家たちのなかにいる数少ない女性作家という図式をまずはいったん解体することから始めるというアプローチから、これまでの日本映画の歴史にひそむ性の不平等や権力の不均衡の問題にせまり、日本映画史の捉え直しを通して、新しい地図を描き出す。 伝統的な家父長制から脱却し、多様な属性とオルタナティヴな関係性を個々人が模索する2020年代以降の時代精神から読みとく、日本映画の最前線。 取り上げる主な作家 西川美和、荻上直子、タナダユキ、河瀨直美、三島有紀子、山田尚子、瀬田なつき、蜷川実花、山戸結希、中川奈月、大九明子、小森はるか、清原惟、風間志織、浜野佐知、田中絹代……ほか多数 論考から作品ガイドまで、全原稿書き下ろし 作家ごとの評論だけでなく、日本映画史における女性監督の系譜、次世代の新進作家紹介、今見るべき日本の女性監督作品の100本ガイドまで。作家論、歴史、状況論、作品ガイドまでを網羅した、著者渾身の書き下ろし。 === ◎目次 序論 児玉美月 第1章 日本映画における女性監督の歴史 北村匡平 1 女性監督のパイオニア/2 胎動期──1950〜1980年代/3 黎明期──1990年代/4 ニューウェーヴ──2000年代/5 黄金期──2010年代以降 第2章 16人の作家が照らす映画の現在地 北村匡平+児玉美月 1 西川美和論──虚実、あるいは人間の多面性 2 荻上直子論──「癒し系」に「波紋」を起こすまで 3 タナダユキ論──重力に抗う軽やかさ 4 河瀨直美論──喪失と再生を描く私映画 5 三島有紀子論──陰翳の閉塞空間とスクリーン 6 山田尚子論──彼女たちの空気感と日常性 7 瀬田なつき論──どこにもない「時間」を生きる 8 蜷川実花論──恋と革命に捧げられた虚構の色彩 9 山戸結希論──すべての「女の子」たちへ 10 中川奈月論──世界の崩壊/解放と階段のサスペンス 11 大九明子論──意外と「だいじょうぶ」な女たち 12 小森はるか論──記録運動としての積層と霊媒 13 清原惟論──マルチバースで交感する女性身体 14 風間志織論──日常の細部を照らし出すフィルム 15 浜野佐知論──男根的要請とフェミニズム的欲望の闘争 16 田中絹代論──欲望する身体とセクシュアリティ 第3章 次世代の作家たち 児玉美月 「映画」が孕む暴力性への自覚/日本の社会問題と向き合う/独自の作家性を貫く/学園映画の異性愛規範に抗する/オルタナティヴな関係性を模索する/新たな属性を可視化させる/まだ見ぬ未来へのシスターフッド 〈付録〉女性映画作家作品ガイド100 児玉美月+北村匡平 あとがき 北村匡平 著者について 北村匡平(きたむら・きょうへい) 映画研究者/批評家。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。単著に『椎名林檎論——乱調の音楽』(文藝春秋、2022年)、『アクター・ジェンダー・イメージズ——転覆の身振り』(青土社、2021年)、『24フレームの映画学——映像表現を解体する』(晃洋書房、2021年)、『美と破壊の女優 京マチ子』(筑摩書房、2019年)、『スター女優の文化社会学——戦後日本が欲望した聖女と魔女』(作品社、2017年)、共編著に『川島雄三は二度生まれる』(水声社、2018年)、『リメイク映画の創造力』(水声社、2017年)、翻訳書にポール・アンドラ『黒澤明の羅生門——フィルムに籠めた告白と鎮魂』(新潮社、2019年)などがある。 児玉美月(こだま・みづき) 映画文筆家。共著に『反=恋愛映画論——『花束みたいな恋をした』からホン・サンスまで』(ele-king books、2022年)、『「百合映画」完全ガイド』(星海社新書、2020年)、分担執筆に『ロウ・イエ 作家主義』(A PEOPLE、2023年)、『デヴィッド・クローネンバーグ 進化と倒錯のメタフィジックス』(ele-king books、2023年)、『フィルムメーカーズ24 ホン・サンス』(宮帯出版社、2023年)、『ジャン=リュック・ゴダールの革命』(ele-king books、2023年)、『韓国女性映画 わたしたちの物語』(河出書房新社、2022年)、『アニエス・ヴァルダ——愛と記憶のシネアスト (ドキュメンタリー叢書)』(neoneo編集室、2021年)、『岩井俊二 『Love Letter』から『ラストレター』、そして『チィファの手紙』へ』(河出書房新社、2020年)、『フィルムメーカーズ21 ジャン=リュック・ゴダール』(宮帯出版社、2020年)など多数。『朝日新聞』、『キネマ旬報』、『文藝』、『ユリイカ』、『文學界』などに寄稿。
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昨夜の記憶がありません
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しくじり続きの飲酒の夜々、苦しみと発見の断酒の日々–––– 元アルコール依存症の女性ライターがつづる、ユーモアとペーソスたっぷりの再起エッセイ! 【『アル中ワンダーランド』まんきつさん推薦!】 「共感しすぎてつらさをともなう一冊であると同時に パズルのピースがピタリとはまる解放感がありました」 サラはニューヨークで働くライター。6歳でビールの味を知り、学生時代はバーボンでバカ騒ぎし、就職した新聞社ではワインをあおってキーボードを叩く。そんな酒漬けの日々を送っていた。しかし飲酒による記憶障害「ブラックアウト」にたびたび陥り、出張先のパリでは気がつくと見知らぬ男とセックスの真っ最中! やがて彼女は決意する。「わたし、酒をやめる」 原著刊行から8年経ってなお、アメリカ本国で売れ続けているロングセラーエッセイ。女性のアルコール依存症が増加する現代のおける必読書であり、お酒に失敗した経験のある人、人生の再出発を余儀なくされた人を、共感と笑いで励ましてくれる一冊です。 ■目次 前奏 光の都 0 酒を飲む女たち I 飲酒の夜々 1 ビール泥棒 2 飢え 3 男物の服を着る 4 仕事中も飲む 5 知らない人 6 ずっと夢見てきた人生 幕間 はじまり II 断酒の日々 7 ほかに方法ないの? 8 ものすごく気まずくさせる存在 9 ひたすら食べる 10 セックス 11 パワフルなバラード 12 ここがわたしの場所 訳者あとがき ◆訳者あとがきより 「(著者のサラ・)ヘポラが酒をやめられたことは、もちろんすばらしい成果だけれど、それよりも価値があると思えるのは、彼女が人生のどん底に陥っても、そこから立ち上がる方法を自分で体得したことだ。わたしたちの誰もがそれを身につけたいと思っているはずであり、ヘポラが語るストーリーはアルコール依存症に悩む人だけでなく、自分の進むべき方向が見えなくなった人や、承認欲求に振り回されて本当の自分がどういう人間だったかわからなくなった人にも、きっとヒントをあたえてくれると思う」 Kindle→https://amzn.to/48ykTsZ
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メタゾアの心身問題 動物の生活と心の誕生
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『タコの心身問題』の著者が、心の進化の謎にますます深くダイブするシリーズ第2弾! 進化はより複雑な生物をもたらしただけではなく、新しい「あり方」、新しい自己を生み出しつづけた。タコの経験、ヤドカリの経験、人間の経験……こうしたすべての動物をそれぞれ独特な「経験する存在」にしているものは何だろう? 海の生物たちの生活に密着し、心-身の関係と感性の多様性、そして意識の発生の問題を限界まで深堀りする。 とくに、本書は〈感じられた経験〉(広い意味での意識)を幅広い動物がもっていることを認めたうえで、「意識があるか・ないか」という二分法を超える、心の発生についての「包括的な説明」を試みる。驚きの生物進化読本。 目 次 1 原生動物 階段を下りる/物質・生命・心/ギャップ 2 ガラスカイメン タワー/細胞と嵐/電荷を飼いならす/メタゾア/ガラスを通って差す光 3 サンゴの新たな一手 身体を起こす/動物による最初の行為を求めて/動物がたどった道/アヴァロンからナマへ/グリップ力 4 一本腕のエビ マエストロ/カンブリア紀/動物の感知能力/知りたがりのヤドカリ/もうひとつの道/着飾るカニ/グッバイ 5 主観の起源 主観・行為者・自己/クオリアとその他の謎/感覚を超えて/ナイトダイブ 6 タコたち 大暴れ/頭足類の繁栄期/複数の制御系統/オクトパスウォッチング/タコとサメ/統合と経験/星の中に潜る 7 キングフィッシュ パワー/魚類の歴史/泳ぎ/水の存在/ほかの魚という他者/リズムと場/引き裂かれる流れ 8 陸上の生活 温室/リーダー復活/感覚・痛み・情動/多様性/植物の生態 9 鰭、脚、翼 多難の時代/私たちの枝/陸と海の役割 10 徐々にかたちに 1993年/ここではないどこか/徐々に統合される/帰結/「心」のかたち 謝辞 注記 索引