は、books.lighthouse@gmail.comまたはお問い合わせにて承りますのでお気軽にどうぞ。
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売上冊数1点につき10円を子どもが本を買うために自由に使える「ちょきん」に充てています。
詳細はABOUTページにて。
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わたしは思い出す
¥3,500
大地震後の11年を生きた、 ひとりの女性の育児日記。 その再読から始まる 30万字超の追憶の記録。 〈震災〉ではなく〈わたし〉を主語にする、 想起と忘却の生活史。 – 仙台市の沿岸部に暮らすかおりさん(仮名)は、2010年6月11日に第一子を出産しました。彼女はその日から育児日記をつけ始めます。そんな矢先、あの大地震が。 彼女はその後も手書きの日記を綴り続けました。1日の終わりに、ひとりだけのダイニングで。言葉を発した日。ぐずって泣き止まない日。留守番を任せた日。 地震から10年後。彼女は日記を再読し、語り始めます。 ––––––––––––––––– 『わたしは思い出す』特設サイトにて試し読み公開中 https://aha.ne.jp/iremember/ ––––––––––––––––– 人は、経験していないことを、 どのように経験できるのか──。 私(わたくし)の記録と記憶のアーカイブ・プロジェクト「AHA!」による、記録集『はな子のいる風景』(2017)に続くあたらしい編書。2023年1月11日発売。 *AHA!による出版レーベルの試みのひとつとして、書籍刊行後に本書のすべてのページはウェブサイト上にて公開する予定です(写真やテキストの一部は、書籍のみに掲載される場合があります)。 – 書誌情報 『わたしは思い出す I remember ─ 11年間の育児日記を再読して』 発行|2023年1月11日 仕様|W110×H160 / 並製 / 832頁 企画|AHA![Archive for Human Activities /人類の営みのためのアーカイブ] 取材・編集・執筆・構成|松本篤(AHA!) デザイン|尾中俊介(Calamari Inc.) 編集|阿部恭子、奈良歩、水野雄太(AHA!) 撮影|水野雄太、松本篤 協力|仙台市、せんだい3.11メモリアル交流館(公益財団法人仙台市市民文化事業団)、デザイン・クリエイティブセンター神戸[KIITO] 発行元|remo[NPO法人記録と表現とメディアのための組織] 価格|3,500円(税込) ISBN978-4-9910760-1-5 – ◯『わたしは思い出す』発売開始に寄せて https://note.com/aha_2005/n/nc223749b0948 ◯『わたしは思い出す』の6つのアプローチ https://note.com/aha_2005/n/nf3dc8099e7b3 ◯あなたの《わたしは思い出す》 https://note.com/aha_2005/n/nbcde1f961ee6 – >> 本書の最新情報をnoteで随時更新しています https://note.com/aha_2005/m/m62982cace01f – *本書は、せんだい3.11メモリアル交流館、および、デザイン・クリエイティブセンター神戸にて開催された展覧会『わたしは思い出す』の内容に、新たな要素を加えて再構成したものです。
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三人が苦手 vol.1
¥800
三人以上で話すのがちょっと苦手な二人でつくったZINEです。
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フェミニズムのつどい「ある本屋」活動報告(2021年度)
¥800
当店にて隔月開催中のフェミニズム関連読書会「ある本屋」の活動報告冊子です。今号は2021年度開催の計6回分を収録のほか、運営協力・町田彩夏さんのエッセイ、特別寄稿で北村紗衣さんにも文章を寄せてもらっています。 「ある本屋」についてはこちら→https://lighthousefeminism.substack.com/p/coming-soon ------------------------------------------------------------ 目次 フェミニズムのつどい「ある本屋」と本冊子の目的 第1回 『ファイト・クラブ』(チャック・パラニューク) 第2回 『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ) 深い読みは役に立つけど、役に立たせすぎてはいけない(北村紗衣) 第3回 特別版:小田急事件と優生思想発言を考える 第4回 特別版:ジェンダーと政治 絶望の淵で希望を臨む(町田彩夏) 第5回 「性」から考えるユートピア・ディストピア 第6回 『フラッシュ』(ヴァージニア・ウルフ) 世界が変わる、世界を変える(町田彩夏) ------------------------------------------------------------ B6版・120ページ
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[再入荷待ち]反トランス差別ZINE われらはすでに共にある
¥700
SOLD OUT
*2月中旬の再入荷予定です いま、巨大な嵐がトランス当事者を襲っている――トランス差別という嵐である。 ジェンダーアイデンティティ概念を疑う言説、当事者がみな性加害者であるかのように語る言説、ミスジェンダリング言説が大手を振ってまかり通る現在に、われらは抵抗せねばならない。 トランス差別を成立させている構造とは何なのか、いま何が起きているのか、トランス差別の背景に潜むものは何なのか。 それらをまっすぐに暴き批判する姿勢を、今こそ示す必要がある。 そのような問題意識により、今回の反トランス差別ZINE企画は発足した。 内容はトランス差別に抵抗するための言説、当事者の証言、映画・ブックガイドなど多岐にわたる。 手に取った人がトランスのリアルに触れ、現在進行形の加害を食い止めるための実践になりうる冊子の刊行を、われらはここに宣言する。 目次 はじめに エッセイ 三木那由他「くだらない話がしたい」 ただの沼「べつの言葉で」 青本柚紀「クィアな自認の時間性――あなたにそれが届くまで」 山中千瀬「言葉がほしい」 さとう渓「トランスジェンダーは難しくない」 水上文「シスジェンダーとは何か」 かがみ「「キラキラしたトランスジェンダリズム」ってなんですか?」 福永玄弥「わたし(たち)は忘れない」 高島鈴「その声には応答しない」 近藤銀河「シスターズへ」 堀田季何「メモ・ノワール」 榎本櫻湖「声について」 山内尚「熊で鹿で兎でそして」 呉樹直己「セックストイと自炊飯」 清水晶子「背を向けて、彼方を見つめて、向き合って」 岩川ありさ「雑踏の中でも見つけられる」 トランスジェンダー映画ガイド 児玉美月「世界のトランスジェンダー映画五選」 共にあるためのブックガイド 水上文「私たちの問題――「トランスジェンダー問題」を捉え直す」 中村香住「トランスジェンダーとフェミニズムの共闘点」 近藤銀河「ハンマーの共鳴音を探る」 青本柚紀「割り当てられた性を出てゆく経験としてのトランス」 表紙イラスト 山内尚 デザイン 宮越里子 Kindle→https://amzn.to/3DAKZOG
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布団の中から蜂起せよ アナーカ・フェミニズムのための断章
¥2,200
高島鈴×北村紗衣トークイベント「布団の中から批評せよ」アーカイブ視聴可能です→https://twitcasting.tv/book_lighthouse/shopcart/196938 内容説明 今、この人の話していること、聞かないとだめじゃないかな。 耳を傾けるだけじゃなくて。体ごと傾けて。 ――斎藤真理子(翻訳家)推薦 - - - - - - - - - - あなたに死なないでほしい。 家父長制、資本主義、天皇制に抗して、あらゆる生存のためになにができるのか、なにが言えるのか。金子文子やデヴィッド・グレーバーを参照軸に、アナーカ・フェミニストの立場からこのくにの歪みを抉り出す、ライター高島鈴の初エッセイ集。脈打つ言葉は、きっと誰かの心臓と共鳴する。 「どうせ生まれてしまったんだから、他人のために、少しでもこの世をマシな方向に動かそう。自分のために殺意を使うな。首にかかった手を外して、ゆっくりと社会に向かって拳を握り直そうではないか。いろいろなものに追い詰められて、布団の上に横たわったまま動けずにいる身体は、あなたの意志ひとつで蜂起に参画できる。私はあなたと、そういう戦いをしたいのである」(本文より) 目次 序章 第1章 アナーカ・フェミニズムの革命 第2章 蜂起せよ、〈姉妹たち〉 第3章 ルッキズムを否定する 第4章 布団の中から蜂起せよ――新自由主義と通俗道徳 第5章 動けない夜のために――メンタルヘルスと優生学 第6章 秩序を穿つ――ナショナリズム/天皇制に抗する 第7章 儀礼から遠く離れて 第8章 死者たちについて 終わりに 初出一覧 高島 鈴(たかしま・りん) 1995年、東京都生まれ。ライター、アナーカ・フェミニスト。 ele-kingにてエッセイ「There are many many alternatives. 道なら腐るほどある」、『シモーヌ』(現代書館)にてエッセイ「シスター、狂っているのか?」を連載中。ほか、『文藝』(河出書房新社)、『ユリイカ』(青土社)、『週刊文春』(文藝春秋)、山下壮起・二木信編著『ヒップホップ・アナムネーシス』(新教出版社)に寄稿。CINRA、WEZZYなどウェブマガジンにも寄稿。 Kindle→https://amzn.to/3GbiSGx
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トランスジェンダー問題 議論は正義のために
¥2,200
トランス女性である著者が、トランス嫌悪的な社会で生きるトランスジェンダーの現実を幅広い調査や分析によって明らかにする。これまで自伝や研究書に偏っていたトランスジェンダーを扱った書籍の中で、事実に基づき社会変革に向けて開かれた議論を展開する画期的な一冊である。トランスジェンダーの実態を何ら顧みない、排除のための偏見に満ちた言説が拡大される中、日本における「トランスジェンダー問題」を考える上でも必読の書。 議論は知識を踏まえ、事実に基づき、正義のために行われなければならない。 「女が消される」「性犯罪が増える」「多くの人が性別移行を後悔する」 ――「トランスジェンダー問題」にまつわる数々の虚偽(デマ)から解放される時が来た。 これは全身全霊で推薦すべき、正義の書だ。 ――李琴峰(芥川賞作家) トランス女性はどちらのトイレを使うべきかというような、反対派によってでっち上げられた「問題」ではなく、当事者の経験する本当の「問題」を論じている。 20年以上コミュニティに関わるわたしから見て、ひろく一般の読者にお勧めできるはじめてのトランスジェンダーについての本。 ――小山エミ(シアトル在住活動家、脱植民地化のための日米フェミニストネットワーク共同創設者、性労働者の権利と安全のための連帯代表) 2021年に英国で刊行されるや否や、大きな反響を呼んだ書籍The Transgender Issue: An Argument for Justiceの待望の日本語版。 これまで自伝や研究書に偏っていたトランスジェンダーを扱った書籍の中で、事実に基づき社会変革に向けて開かれた議論を展開する画期的な一冊である。 トランスジェンダーの実態を何ら顧みない、排除のための偏見に満ちた言説が拡大される中、日本における「トランスジェンダー問題」を考える上でも必読の書。 巻末には、清水晶子氏(東京大学大学院総合文化研究科教授)による解説と、高井ゆと里氏による訳者解題を収録。 目次 プロローグ イントロダクション 見られるが聞かれない 第1章 トランスの生は、いま 第2章 正しい身体、間違った身体 第3章 階級闘争 第4章 セックスワーク 第5章 国 家 第6章 遠い親戚―LGBTのT 第7章 醜い姉妹―フェミニズムの中のトランスたち 結 論 変容された未来 謝 辞 解 説 スーパー・グルーによる一点共闘―反ジェンダー運動とトランス排除(清水 晶子) 訳者解題 日本で『トランスジェンダー問題』を読むために 訳者あとがき 原 注 著:ショーン・フェイ Shon Faye イギリス・ブリストル出身。現在はロンドンを拠点に活動。弁護士としての訓練を受けた後、執筆活動やキャンペーン活動を行うために退職し、慈善団体Amnesty InternationalやStonewallで働いている。Dazed誌の編集長を務めたほか、Guardian誌、Independent誌、Vice誌などで執筆活動を行っている。最近、LGBTQの先駆者たちにインタビューするポッドキャストシリーズ「Call Me Mother」を立ち上げ、高い評価を得ている。本作は初の著書。 翻訳:高井ゆと里(たかい・ゆとり) 群馬大学情報学部准教授。石川県立看護大学講師などを経て現職。東京大学大学院人文社会系研究科・倫理学研究室博士課程修了。博士(文学)。専門は倫理学、主専攻はハイデガー哲学と研究倫理。単著に『極限の思想 ハイデガー 世界内存在を生きる』(講談社選書メチエ)。 解説:清水晶子(しみず・あきこ) 東京大学大学院人文科学研究科英語英米文学博士課程修了。ウェールズ大学カーディフ校批評文化理論センターで博士号を取得し、現在東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はフェミニズム/クィア理論。著書に『読むことのクィア――続 愛の技法』(共著、中央大学出版部)、『Lying Bodies:Survival and Subversion in the Field of Vision』(Peer Lang Publishing)など。 Kindle→https://amzn.to/3igFxsP
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親子は生きづらい “トランスジェンダー”をめぐる家族の物語
¥3,740
親子は、なぜこんなにも分かり合えず“生きづらい”のか――。 トランスジェンダーである“僕”は、幼い頃から抱いてきた違和感が成長と共に膨らみ、ある日、家族へのカミングアウトを決意する。 “僕”の語り―― 「男になりたい」ずっと嫌なことばかりで、我慢ばかりで生きてきた。 でも、泣き叫ぶしかできない僕を見る母親の目は、冷ややかだった。 ムカつくのに、あの人に愛されなかった思うことが、すごく悲しかった。 “母”の語り―― 念願の娘が息子になんて。天と地がさかさまになるような気持ちだった。 美穂は、なんてわがままな子なんだ、と。 受け入れることはおろか、話を聞くことすら私にはできなかった。 (「カミングアウトの明暗」より) “僕”と“母”。親子それぞれの肉声で語られる物語は、溶け合うことなく互いに時を刻み、やがて予期せぬ軌道を描いてゆく――。 本書は、年月を重ねるごとに変化する、トランスジェンダーを取り巻く問題が克明に記されるとともに、戸惑いや葛藤を行きつ戻りつして進む、母親の本音が生々しく語られるノンフィクション作品。家族だからこそ伝わらない複雑な想い。理解とは何か。共に生きるとは何か。この小さなひとつの家族の物語に、どこか「わたしたち」自身の姿を見出さずにはいられない。 親子の語りを受け、ジェンダー・セクシュアリティを専攻する臨床心理士・佐々木掌子氏(明治大学)による「解説」と、フェミニズム・クィア理論を専攻する清水晶子氏(東京大学)、臨床心理学者・東畑開人氏(白金高輪カウンセリングルーム)を迎えた鼎談「願われた幸せの先――「生きづらさの理由」は説明できるか?」を導きの糸に、「違ったままで、でも共に」生きるという結論にたどりついた、家族の物語を紐解いていく。 目次 第1部-とまどいの中を生きる――カミングアウトと家族の物語 序章-親へのカミングアウト 第1章-誕生と違和感(幼少期~中学校時代) 第2章-反発と孤独(高校~大学時代:カミングアウト前) 第3章-カミングアウトの明暗(告白と母の背景) 第4章-母と子、異文化の咀嚼と変化(母との対話と終戦) 第5章-身体の変化と初めて生まれた“夢”(手術~大学受験/生き直し) 第2部-長い闇を超えて 序章-22歳から見る未来 30歳から見た過去 第1章-男と女のはざまで――境界から見えたもの 第2章-心地よさと寄る辺なさと――当事者コミュニティへの帰属と格差 第3章-傷つく私・傷つける私――立場の反転による価値観の瓦解 第4章-「わたしは罪人」――社会での葛藤と劣等感の再燃 第5章-暗い闇の中から――他者の関わりと回復への光 終章-違ったままで、でも共に――親子の10年間の結論 追伸-これからの「わたしたち」 解説-本書を立体的に理解する一助として/佐々木掌子 鼎談-願われた幸せの先――「生きづらさの理由」は説明できるか?/清水晶子・東畑開人・勝又栄政 あとがき
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点から線へ トランスジェンダーの〝いま〟を越えて 映画『片袖の魚』より
¥1,650
自分を不完全な存在だと思い込み、自信を持てないまま社会生活を送るひとりのトランスジェンダー女性が新たな一歩を踏み出そうとする――。 そんなささやかな物語を描いたショートムービー『片袖の魚』。 日常生活のなかで性自認・性同一性を巡り、さまざまな制約や悩みを抱えるトランスジェンダーが自分らしく生きられる社会にするために大切なことは、いったい何なのでしょうか。 『片袖の魚』を通して、トランスジェンダーが直面する課題について考えたいと思います。 第1章では映画『片袖の魚』をクィアの視点から読み解きます。第2章では「トランスジェンダー」とは何か? を知り、現実にトランスジェンダー当事者が社会に参加をしようとしたときに直面する様々な障壁について考えます。 第3章では再び映画へと戻り、主演イシヅカユウの魅力を文章と撮りおろしフォトによって表現。 映画『片袖の魚』から広がる波紋の輝きを書籍としてまとめました。 目次 イントロダクション ストーリー 第1章 映画『片袖の魚』 RED FISH/文月悠光 道徳の世界の道徳ならざる光 /李 琴峰 「不完全さ」を愛する人、クィア映画作家・東海林 毅 /久保 豊 映画に寄せられたコメント 第2章 歴史 点から線へ トランスジェンダーの歩み /三橋順子 歴史を変えたトランスジェンダー/三橋順子 映画『片袖の魚』と、目につかせないことのリアリティ /清水晶子 トランスジェンダーにとっての就職/仕事/職場 /堀川 歩 鼎談 グラビアアイドルにトランスした、わたしがわたしであるために /広畑りか×山本宗宜×東海林 毅 「トランスジェンダー役はトランスジェンダー当事者の俳優に」という考えに対し僕が思うこと /東海林 毅 第3章 明日 あなたへ 漫画「幻日」 /新星エビマヨネーズ 〝イシヅカユウ〟という表現体 /長田杏奈 映画『片袖の魚』に寄せて /イシヅカユウ イシヅカユウ フォトグラフィー 映画『片袖の魚』オールクレジット
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フェミサイドは、ある
¥1,100
2021年8月6日夜、小田急線車内で女子大学生が複数回刃物で刺されて重傷を負い、男女3人が切りつけられ、6人が転倒するなどしてけがをした事件が発生しました。「幸せそうな女性を殺したい」と殺意を持って女性を刃物で刺した、との容疑者の供述が報道されました。 これは「性別を理由にした女性の殺害」と定義される「フェミサイド」だ、女性であることを理由に向けられた暴力と差別をなかったことにしてはならない。そう考え、立ち上がった一人の大学生が、「フェミサイドは、ある」と言い続けた行動の記録です。 【目次】 まだ知らなかった日 ポストイット・テロリスト フェミサイドは、ある 要望書を作る #小田急フェミサイドに抗議します デモ 「私たち」とは誰か? 1ヶ月後の #小田急フェミサイドに抗議します デモ 南米の反フェミサイド運動 運動には人とお金と時間が必要だ 大学生たちが記者会見をする 内閣府男女共同参画局長に署名を提出する おわりに 【概要】 『フェミサイドは、ある』 著 皆本夏樹 2022年8月中旬発売予定 定価 1000円+税 B6版・60ページ デザイン 井上麻那己 発行 gasi editorial 発売 タバブックス
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反「女性差別カルチャー」読本
¥1,100
gasi editorial第一弾のZINE、『反「女性差別カルチャー」読本』を刊行します。 女性差別的発言、誹謗中傷、攻撃、からかいなど、SNSやメディア、リアルの生活において女性差別を「ネタ」として扱う、いうなれば「女性差別カルチャー」はなぜなくならないのか。この問題について研究、メディア、書店など多様な立場の執筆者たちがさまざまな形で考察した、読み応えある論考集です。 【概要】 『反「女性差別カルチャー」読本』 2022年5月30日発売 定価 1000円+税 B6版・70ページ デザイン 井上麻那巳 発行 gasi editorial 発売 タバブックス 【目次】 小林えみ ハトシェプスト 小山内園子 お仕置き名刺 関口竜平 文化=刷り込まれた価値観を認識するために 北村紗衣 うぬぼれ屋さん、この文章もたぶん自分のことだと思ってるんでしょ? 濵田真里 「女性差別カルチャー」の背景にある、男同士の絆 能川元一 「表自戦士」のフェミニズム・バッシング 河野真太郎 岐路に立つこと 小川たまか ミサンドリスト裁判 隠岐さや香 終わらない革命 山田亜紀子 私たちは屈しない――女性運動に対するSNS上の誹謗中傷 松尾亜紀子 「女性差別カルチャー」を知り、脱するために読みたい5冊 宮川真紀 どこから、どうやって人は変わるのか 山口智美 メディア抗議と「フェミだんまり」批判 越智博美 「不愉快な思いをされた方がいたら申し訳ないんですが」——ホモソーシャル共同体入会への符牒 松永典子 性差別のない文化の夢を見る 渚 一介の映画好きにできる二、三の事柄(あるいはもっと?)。 清水晶子 無題
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おぺん選書便(3冊/5500円くらいのやつ)
¥5,500
本3冊+lighthouseロゴトートバッグ1つのセットです。 本3冊でだいたい5500円(税込)くらいになるように選書します。 設定金額に届かない分をトートバッグで吸収するスタイルです(トートバッグ単体は1000円+税で販売中)。 備考欄に ・トートバッグの色(ナチュラル/ネイビー) ・読みたいジャンルやテーマ(3つまで) ・くわえてNGのジャンルやテーマ、作家などがあれば(これは読みたくない!というものを知れたほうがありがいもので……) ・そのほか細かい希望があれば遠慮なくどうぞ あたりをご記入ください。 この本は入れてくれ、という「注文」もなんなりと。 そのほか質問などあればお問い合わせくださいませ。 *1万円選書のサービス「ブックカルテ」にも参加していますので、そちらのご利用も大歓迎です https://bookkarte.com
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メディア地質学 ごみ・鉱物・テクノロジーから人新世のメディア環境を考える
¥3,520
人類は石油を掘り スマホは化石になる── 物質という視点や長大な時間から現代のメディア状況を捉え直す、気鋭の研究者によるハードでドライなメディア文化論。 ポストヒューマンや新しい唯物論にも接続するパースペクティヴから傍若無人な人新世(Anthrobscene)を看破する── 気候変動に直面し、電子廃棄物の山が築かれ、マイクロプラスチックが地球規模で循環する時代、複雑な環境に取り巻かれた現代のメディア文化を十分に理解するために必要なこととはなんだろうか? それは発展的で単線的な歴史観や人間という尺度に則ってきた従来のメディア論ではなく、メディアをそれに先行する物質的現実(地球の歴史、地層、鉱物、そしてエネルギーなど)から捉える視点である。 本書では人間的なスケールから逸脱する巨視的・微視的な時空間からメディアテクノロジーの物質性を読み解くことで、メディア文化・地球・人間を貫く奇妙な関係を浮かび上がらせる。化石や元素といった地球由来の要素を利用したテクノロジーは、陳腐化してごみとなり、やがて地球へと回帰し、新たな「地球」を形づくっていく……その途上にある「今」をどのように考えられるのか──。本書はメディアテクノロジーを条件として「現在」に圧縮される過去と未来、そして迫り来る新たな「人間」と「自然」を探究する。 メディア研究の若き旗手の一人である著者による、人新世のためのメディア論に必須の一冊。 【キーワード】 人新世/傍若無人新世/ポストヒューマン/新しい唯物論/思弁的実在論/メディア考古学/深い時間/心理地球物理学/ごみ/資源/電子廃棄物/金属/鉱物/地層/化石/メディアテクノロジー化石/塵埃/労働/気候変動/環境/非人間/分解/DIY/サーキットベンディング/メディアアート…… 本書は──メディアテクノロジー文化の議論が置かれてしかるべきエコロジーの文脈に関連するという意味で──環境について(グリーン)の本であるのと同時に、汚物(ダート)と土壌にまみれている。この本では動物・テクノロジー・エコシステムについての彩ゆたかなメタファではなく、メディアと地球物理学的環境との関係の特定の面を強調する。[第1章より] 目次 日本語版への序文 序文 第1章 物質性──メディアと文化の土台 第2章 オルタナティヴなメディアの深い時間 第3章 テクノロジーと心理地球物理学 第4章 塵埃と消耗する生 第5章 未来の化石 おわりに いわゆる自然 補遺 ゾンビメディア──メディア考古学をサーキットベンディングしてアートの手法にする 謝辞 日本語版への追加資料 訳者解説 索引 ▲ PROFILE [著]ユッシ・パリッカ(Jussi Parikka) 1976年生まれ。オーフス大学教授(デンマーク)。サウサンプトン大学ウィンチェスター美術学校およびプラハ芸術アカデミー映像学部(FAMU)客員教授。編集者、キュレーターとしても活動。専門はメディア理論、メディア文化。著作としてInsect Media (2010), Digital Contagions (2007/2016)など。共編著書としてThe Lab Book: Situated Practices in Media Studies (2022)。論文や著作は11ヶ国語に翻訳されている。http://jussiparikka.net. [訳]太田純貴(おおた・よしたか) 1980年生まれ。鹿児島大学准教授。専門は美学芸術学・メディア文化論。執筆・翻訳・編集に、エルキ・フータモ『メディア考古学』(編訳、NTT出版、2015年)、『理論で読むメディア文化』(分担執筆、新曜社、2016年)、『美学の事典』(分担(項目)執筆、丸善出版、2020年)など。
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[再入荷待ち]セックスする権利
¥2,970
SOLD OUT
個人的で親密で政治的な、私たちのセックスについてフェミニズムは何を語ってきただろう? 各誌絶賛、気鋭の哲学者による初エッセイ集。 インセル、#MeToo、オンライン・ポルノ、セックスワーク、監獄主義――誰を求め誰に求められることを欲するか、欲望には個人の好みを通じてあらゆる抑圧が根を張っている。性の政治をめぐる複雑な問題にとどまり、フェミニストがセックスについて考え語ってきたことを緒に、21世紀フェミニズムをリメイクする。特別解説=清水晶子 【原著】Amia Srinivasan, The Right to Sex, 2021, published by Bloomsbury (UK) and Farrar, Straus and Giroux (USA). 19言語で翻訳。オックスフォード大チチェリ講座教授に最年少で女性・非白人として初めて就任した、気鋭哲学者が放つ21世紀フェミニズムの注目作! ガーディアン紙、ニューヨーク・タイムズ紙、サンデー・タイムズ紙ほか各誌絶賛―― ブラックウェル・ブック・オブ・ザ・イヤー2021受賞、オーウェル賞2022最終候補作、全米批評家協会賞(批評)最終候補作、サンデー・タイムズ紙(UK)ベストセラー 現在の、そして過去のフェミニストたちと共に考え語りあう時間が、私たちにはもっと必要ではないのか。『セックスする権利』は、セックスについて考え語ろうとする読者にとって、そのような時間を共にする非常に優れた伴侶になるだろう。――清水晶子(本書解説) スリニヴァサンは、フェミニスト哲学者が家父長制・資本主義・国家レイシズムの抑圧からいかにして私たちの基本的な倫理概念を解放できるのかを示してくれている。本書はその驚くべき、そして実り多い成果だ。――ジュディス・バトラー(ニュー・ステイツマン) 目次 まえがき 男たちに対する陰謀 ポルノについて学生と話すこと セックスする権利 コーダ――欲望の政治 教え子と寝ないこと セックス、監獄主義、資本主義 謝辞 解説[清水晶子] 訳者あとがき 原注・訳注 参考文献(法律文書) 索引 著者プロフィール アミア・スリニヴァサン (アミア スリニヴァサン) (著/文) アミア・スリニヴァサン(Amia Srinivasan) 1984年バーレーン生まれ。ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、台湾で育つ。現在はオックスフォード大学オール・ソウルズ・カレッジ社会政治理論チチェリ講座教授。セックス、死、タコ、怒り、サーフィン、代名詞の政治など幅広いテーマについて、寄稿編集者を務める『ロンドン・レヴュー・オブ・ブックス』をはじめ『ニューヨーカー』『タイムズ・リテラリー・サプリメント』『ニューヨーク・タイムズ』などに文章を寄せている。オックスフォード在住。 山田 文 (ヤマダ フミ) (翻訳) 山田 文(やまだ ふみ) 翻訳者。訳書にキエセ・レイモン『ヘヴィ─あるアメリカ人の回想録』(里山社)、ヴィエト・タン・ウェン『ザ・ディスプレイスト─難民作家18人の自分と家族の物語』(ポプラ社)、ダレン・マクガーヴェイ『ポバティー・サファリ─イギリス最下層の怒り』(集英社)、デイヴィド・ヴィンセント『孤独の歴史』(東京堂出版)などがある。
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レイシャル・キャピタリズムを再考する
¥4,950
SOLD OUT
人種資本主義(レイシャル・キャピタリズム)とは何か 大西洋奴隷貿易と奴隷制、植民地主義はいかに資本主義の土台となったのか――ブラック・マルクシズム、ジェンダー、エコロジーの視座を取り入れ、不均衡な経済発展、環境問題、国境化、再生産労働の現場等、数々の事例を分析。浮かび上がるのは、現代の世界システムを分析するうえで最も重要な概念、「レイシャル・キャピタリズム」の輪郭である。 多様なマーケティングに消費者として巻き込まれつつ、私たちはなにに加担しているのか。なぜ一部の人間だけが犠牲になるようなレイシズムがいまなお蔓延っているのか。レイシズムの謎を解く鍵は人間本性ではなく資本主義にあることを喝破する、理論の書。 「レイシャル・キャピタリズムとは、資本主義の発展にとっての重要な局面におけるレイシズムの役割を理解する方法である。レイシストの陰謀として資本主義を理解したり、資本主義の陰謀としてレイシズムを理解したりすることではない。(…)我々が理解しようとしているのは、資本主義の形成における特定の段階、何よりも今現在における人種化の現場である」(本文より) ◎目次 緒言 小笠原博毅 イントロダクション レイシャル・キャピタリズムをめぐる一〇のテーゼ 第1章 始まり 第2章 社会的再生産――ジェンダー、レイシズム、自然 第3章 暴力の歴史、トラウマの遺産 第4章 何がレイシャル・キャピタリズムで何がそうではないのか 第5章 領土と国境、レイシャル・キャピタリズム、そして危機にある主権 第6章 消費と負債 第7章 おわりに――産業予備軍に加わらないということについて 訳者解題 参考文献 索引 著者プロフィール ガルギ・バタチャーリャ (ガルギ バタチャーリャ) (著) 【著者】ガルギ・バタチャーリャ Gargi Bhattacharyya/1968年生まれ。イースト・ロンドン大学社会学教授。専門は人種差別、レイシャル・キャピタリズム、移民。著作はTales of dark-skinned women: race, gender and global culture(London: UCL Press, 1998)やSexuality and Society; an introduction(London: Routledge,2002)、Dangerous brown men: exploiting sex, violence and feminism in the war on terror(London: Zed Books, 2008)など多数。 稲垣 健志 (イナガキ ケンジ) (訳) 【訳者】稲垣 健志(いながき・けんじ) 1978年愛知県生まれ。金沢美術工芸大学美術工芸学部准教授。専門はイギリス現代史、イギリス文化研究。主な論文に、「英語圏の中心でパトワを叫ぶ─ リントン・クウェシ・ジョンソンのダブ・ポエトリーをめぐって」『金沢美術工芸大学紀要』第61号(2017年)、‘Radicals Strike Back: A Memorandum for the Cultural Studies of Black Radicalism in Britain’『金沢美術工芸大学紀要』第65号(2021年)、「カルチュラル・スタディーズを裏返す─ A.シヴァナンダンをめぐるいくつかの断章」『年報カルチュラル・スタディーズ』Vol. 10(2022年)、共著に『教養のための現代史入門』(ミネルヴァ書房、2015年)、編著に『ゆさぶるカルチュラル・スタディーズ』(北樹出版、近刊)がある。 小笠原 博毅 (オガサワラ ヒロキ) (文) 【緒言】小笠原 博毅(おがさわら・ひろき) 1968年東京都生まれ。神戶大学教授。専門は文化研究、社会学。主な著書に『サッカーの詩学と政治学』(編著、人文書院、2005年)、『黑い大西洋と知識人の現在』(編著、松籟社、2009年)、『セルティック・ファンダム─ グラスゴーにおけるサッカー文化と人種』(せり か書房、2017年)、『真実を語れ、そのまったき複雑性において─ スチュアート・ホールの思考』(新泉社、2019年)、『東京オリンピック始末記』(編著、岩波ブックレット、2022年)など。
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ケアする惑星
¥1,760
他者なるものを慈しむ、惑星的な視座。 『アンネの日記』、『おいしいごはんが食べられますように』、ヴァージニア・ウルフ、オスカー・ワイルド、ジェイン・オースティン、ルイス・キャロル、チャールズ・ディケンズ……。 『ケアの倫理とエンパワメント』で注目された英文学者が、ケアをめぐる現代の事象を文学と自在に切り結び語る論考。 目次 1章 ”ケアする人”を擁護する――『アンネの日記』再読 2章 エゴイズムに抗するーーヴァージニア・ウルフの『波』 3章 オリンピックと性規範――ウルフの『船出』 4章 ウルフとフロイトのケア思想 1――『ダロウェイ夫人』における喪とメランコリー 5章 ウルフとフロイトのケア思想 2ーー『存在の瞬間』におけるトラウマ 6章 ネガティヴ・ケイパビリティーー編み物をするウルフ 7章 多孔的な自己ーーアートと「語りの複数性」 8章 ダーウィニズムとケア 1 ー―『約束のネバーランド』と高瀬隼子作品 9章 ダーウィニズムとケア 2ーーウルフの『幕間』 10章 ピアグループとケアーーオスカー・ワイルドの『つまらぬ女』 11章 カーニヴァル文化とケアーールイス・キャロルの『不思議の国のアリス』 12章 格差社会における「利他」を考える――チャールズ・ディケンズの『ニコラス・ニクルビー』 13章 戦争に抗してケアを考えるーースコットの『ウェイヴァリー』とドラマ『アウトランダー』 14章 ケアの倫理とレジスタンスーーオースティンの『レイディ・スーザン』と映画の『ロスト・ドーター』 あとがきーーケアと惑星的思考 著者プロフィール 小川 公代 (オガワ キミヨ) (著/文) 1972年和歌山生まれ。上智大学外国語学部教授。ケンブリッジ大学政治社会学部卒業。グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.)。専門は、ロマン主義文学、および医学史。著書に、『ケアの倫理とエンパワメント』(講談社)、『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』『文学とアダプテーション2――ヨーロッパの古典を読む』(ともに共編著、春風社)、『ジェイン・オースティン研究の今』(共著、彩流社)、訳書に『エアスイミング』(シャーロット・ジョーンズ著、幻戯書房)、『肥満男子の身体表象』(共訳、サンダー・L・ギルマン著、法政大学出版局)などがある。 Kindle→https://amzn.to/3RsSEV4
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主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら
¥2,420
「出産したばかりの頃、社会やジェンダーの本を読むと、家事育児をしている自分が責められているように感じた。 チョン・アウンが私が立ちすくんでしまったその先にいく。何故この本に傷つくのか?この本に励まされるのは何故か? 一冊を通じて得た違和感や学びを武器に、次々と本を手に取り、家事労働を無償にしなければ立ち行かない、 この社会の真実をつまびらかにしていく彼女は、私にとってのヒーローだ。」柚木麻子 「主婦は家でぐうたら」している? そう言われた韓国のひとりの主婦が、 日本でも翻訳されている話題の書を含む15冊を読み解き、 こんな言葉を生む社会の仕組みの始まりをたどる旅へ── 「労働者が妻を扶養しているのではなく、妻が、 労働者を働きに出られるように扶養しているのだ。」──本文より 女性、男性、非婚女性、すべての人類のこれからを考えるための教養エッセイ! 目次 第1章 主婦たちの暮らす離れ島 「家で遊んでるんだって?」 主婦たちの住む世界はどうしてこうも違うのか ソースタイン・ヴェブレン『有閑階級の理論』 もう一度あの頃に戻るとしたら、やっぱり会社を辞めるだろうか レスリー・ベネッツ『女にとって仕事とはなにか』 私はどうして料理が嫌いになったのだろう ラ・ムンスク『専業主婦ですが』 第2章 問題の核心は”カネ" 私が生きている世界はどんなところか カール・マルクス『資本論』 私はなぜに会社を懐かしがるのか ゲオルク・ジンメル『貨幣の哲学』 どうして私はニュースに出てこないのか カトリーン・マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』 3人の子どもを育てあげた専業主婦はなぜ年金をもらえないのか ナンシー・フォルバー『見えざる胸』 第3章 資本主義社会で女性として生きるということ 誰が、なぜ、女性に火をつけたのか シルヴィア・フェデリーチ『キャリバンと魔女』 誰が、誰に、依存しているのか マリア・ミース『国際分業と女性―進行する主婦化』 共存のためになにをすべきか パク・カブン『フォビアフェミニズム』 内側の見えない自分をどうのぞき込むか ロイ・バウマイスター『消耗する男』 第4章 境界線を越えたところの世界 なぜ、家事労働に賃金が必要なのか シルヴィア・フェデリーチ『革命のポイントゼロ』 尼僧が『父親授業』という本を出したらどんな反応がくるか 法輪『母親授業』 非婚女性と既婚女性は連帯できるか キム・ハナ、ファン・ソヌ『女ふたり、暮らしています。』 主婦はなぜ家族のことしか考えないのか ソ・ヨンナム『たんぽぽ麺屋』 前書きなど このように専業主婦をさげすむ言葉が遠慮なく飛び交って力を発揮する大地には、「父親」と呼ばれる人たちと、「結婚と出産と育児という典型的な道を歩まない非婚女性」という存在が立っており、かれらと出会ったことで私は、それまでの道をそれて、別の道に足を踏み入れることになった。その先で出会った世界は、より広く、より多彩な場所だった。そして、その世界で私は知った。家で家事を担当する人たちを見下す社会現象に問題意識をもつことは、母親たちだけでなく、父親たち、母親でない主婦たち、母親でも主婦でもない非婚女性たちにとっても必要なことだと。 これは女性問題に対する視点の転換へとつながった。女性問題とはすなわち男性問題であり、両者はイコールであるという考え。「男性」というは、均質的な仮想の敵軍ではなく、現実の中にいる私の息子であり、私の夫であり、私の父であり兄なのだという考えにたどり着いたのだ。 このように考え方が変化した過程をつまびらかにし、分類し、整理したのがこの本だ。変化の過程をお見せするするために、最初に抱いていた非常に単純で偏狭な考えも正直に書いた。旅路の途中で突然ぬっと現われ、それまでとは別の方向に目を向けるきかっけをくれた人たちに感謝する。人生において重要な局面はいつも偶然に、不意に訪れるという大事なことを教えていただいた。 著者プロフィール チョン・アウン (チョンアウン) (著/文) 1975年、全羅南道順天生まれ。世宗大学英語英文学科卒。外資系企業で通訳・翻訳の仕事をしたのち、ヘッドハンターとして活動。退職後、ビジネス書、エッセイなどの翻訳を手がけるかたわら、小説を執筆。2013年に『モダンハート』で第18回ハンギョレ文学賞受賞。長編小説に『その男の家に入った』、『ある日体の外に出た女』、『蚕室洞の人々』など、エッセイに『母親の読書』、『高い自尊感情の愛し方』など(いずれも未邦訳)がある。 生田 美保 (イクタ ミホ) (翻訳) 1977年、栃木県生まれ。東京女子大学現代文化学部、韓国放送通信大学国語国文科卒。韓国ソウルの法律事務所で勤務するかたわら文芸翻訳にたずさわる。訳書に、キム・ヘジン『中央駅』(彩流社)、イ・ミョンエ『いろのかけらのしま』(ポプラ社)、ダンシングスネイル『怠けてるのではなく、充電中です。』(CCCメディアハウス)などがある。 Kindle→https://amzn.to/3j7Dtnt
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自転車と女たちの世紀 革命は車輪に乗って
¥2,970
素晴らしい本だ──『ガーディアン』 魅惑的な……感動的な物語に満ちている──『オブザーバー』 自転車は女たちの「自由なマシン」── 19世紀、女たちはレンガや卵、腐った野菜などを投げつけられても自転車を漕ぐのを止めなかった。そしてそれが世界を変えた。英『ガーディアン』紙が2021年度のベスト・スポーツ・ブックに選んだ話題書が早くも翻訳刊行! ときは19世紀ヴィクトリア朝のイギリス、女が自由に移動することもズボンをはくこともまだタブーだった時代、しかし女性たちが自転車を漕ぎはじめる。煉瓦や卵を投げられても女性サイクリストの数は急増、そして新しい時代を切り拓くのだった。 アメリカのフェミニスト、スーザン・B・アンソニーは自転車を「自由の機械」と呼び、「世界の何よりも女性の解放に貢献した」と述べている。 本書は、いままで語られてこなかった「自転車と女たち」にまつわる長く感動的な実話集。それを支えた男たちの物語も忘れずに、著者は膨大な資料をもとにこの魅力的な歴史を語る。 著者プロフィール ハナ・ロス (ハナロス) (著/文) ハナ・ロス:ロンドンの出版社に勤務しながら編集と執筆をしている。それ以外は、たいてい自転車に乗っている。地元のサイクリングクラブに所属し、難民の女性たちが自転車に乗れるようになるためのチャリティー活動にも参加している。 坂本麻里子 (サカモトマリコ) (翻訳) 坂本麻里子:ロンドン在住。訳書に『バンドやめようぜ!』『アート セックス ミュージック』『エイフェックス・ツイン、自分だけのチルアウト・ルーム』『この灼けるほどの光、この太陽、そしてそれ以外の何もかも』『レイヴ・カルチャー』『ザ・レインコーツ』など多数。
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[再入荷待ち]甘さと権力 砂糖が語る近代史
¥1,650
SOLD OUT
われわれが生きている社会や文化は、どのようにして形成されてきたのだろうか。その問いに砂糖を素材にして明確に答えたのが本書だ。世界中の人々にとってなくてはならないものとなった砂糖は、世界最初期の工場生産物として生産され、その収益が産業革命を引き起こす大きな要因となり、かつまた労働者の栄養源ともなって工業化を支えた。それと同時に人々の嗜好はこの甘さによって大きく変わり、社会も劇的に変わっていく。しかしその一方で砂糖生産国は、世界商品となった砂糖に隷従する道を運命づけられることになる。モノを通して世界史を語る先駆けとなった世界的名著を、ついに文庫化。 目次 第1章 食物・社会性・砂糖(主食=中心と薬味=周辺 ヒトは甘党か?) 第2章 生産(砂糖はコーランに従う 新世界の先駆者スペイン ほか) 第3章 消費(砂糖の用途 特権階級の香料 ほか) 第4章 権力(消費の拡大と権力 砂糖をめぐる諸勢力 ほか) 第5章 食べることと生きること(現代社会の消費とアイデンティティ)
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さよなら肉食 いま、ビーガンを選ぶ理由
¥2,420
蛋白質革命が世界を変える。──いま、新たなる食の常識に乗れ! ---------------------- 旧来の経済モデルと生活習慣が機能不全に陥った今、求められる新しい「食の物語」とは? 人口増・気候変動・環境汚染に歯止めをかける “ビーガニズム” の合理性と未来を解き明かすオランダ発の注目ノンフィクション。 ---------------------- 肉食主義の神話に風穴をあけ、人を惑わすマーケティング戦略を見抜き、望ましい未来を生む食生活を実践する時がきた……。 蛋白質を得るのに「肉・卵・乳製品」は必要ない。 喫煙者が「白い目」で見られるようになったように、こう言える日がやがて訪れるにちがいない。 ──「かつて、そう遠くない昔、私たちは動物を食べていた」と。 目次 ■第一章………農家が世界を変えられるわけ ■第二章………善良な人々が悪い物語を信じるわけ ►間奏曲……何も分かっていなかった ■第三章………青白い怒りん坊からセクシーな美男美女へ ■第四章………金持ちのキリン肉、貧民の野菜、みんなの牛乳 ■第五章………恋人募集:二〇~四〇歳の格好良くてセクシーなビーガン男性 ■第六章………植物ざんまい ►間奏曲……屠殺場の学校見学 ■第七章………それが法律だ、間抜け! ■第八章………溶けゆく氷、壊れる堤防 ■もっと学びたい人のために 著者プロフィール ロアンヌ・ファン・フォーシュト (ロアンヌ ファン フォーシュト) (著/文) オランダの人類学者・文筆家。2014年にアムステルダム社会科学研究所(AISSR)でPhDを取得し、現在、デンマーク国際研究所(DIIS)に未来都市構想の研究顧問として勤務。人類の未来や持続可能な人間生活に関心を寄せ、聞き取り調査・文献調査・参与観察の手法と未来シナリオの作成を組み合わせた研究を行なう。オランダ未来協会、社会科学国際研究所(ハーグ)の会員。記事・論文・インタビュー多数(https://www.roannevanvoorst.com/publications.html)。著書にNatural Hazards, Risk and Vulnerabilityがある。 井上 太一 (イノウエ タイチ) (著/文) 翻訳家・執筆家。人間中心主義を超えた倫理を発展させるべく、執筆・講演活動ならびに関連文献の翻訳に従事。語学力を活かして国内外の動物擁護団体との連携活動も行なう。著書に『動物倫理の最前線』(人文書院、2022年)、訳書にディネシュ・J・ワディウェル『現代思想からの動物論』(人文書院、2019年)、ジェイシー・リース『肉食の終わり』(原書房、2021年)、トム・レーガン『動物の権利・人間の不正』(緑風出版、2022年)などがある。 ホームページ:「ペンと非暴力」 researchmap:https://researchmap.jp/vegan-oohime
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香川にモスクができるまで 在日ムスリム奮闘記
¥1,980
日本で暮らす移民は増え続けている。香川県には、2019年時点で約800人のインドネシア系ムスリムからなるコミュニティーが存在するが、信仰のための施設《モスク》はまだなかった──。 ムスリムにとってモスクとはどのような存在なのか? そもそもイスラム教とはどのようなものなのか? モスク建立に奔走する長渕剛好きのインドネシア人フィカルさんとの出会いから、著者は祖国を離れ地方都市で暮らす彼らのコミュニティーに深く関わるようになっていく──。 目次 プロローグ 第1話 出会いと介入 和室に響き渡るムスリムの祈り 第2話 ゆめタウン、フードコート集合 募金活動に密着 第3話 義理と人情の男 フィカルの波乱の人生 第4話 物件探しに見るフィカルさんのトラウマ 第5話 混迷の物件探し 差別と偏見のリアル 第6話 技能実習生とモスク 弟分のためのフィカルのカチコミ 第7話 モスク完成が目前に! 突然現れた、謎の富豪ムスリム 第8話 パンデミックが炙り出すムスリムの絆 第9話 危うい計画 無謀な挑戦の行方 第10話 突然翻られたパートナーの反旗 第11話 多様性の意義 ムスリムの世界観に救われる 第12話 娘たちへの不安 第13話 快進撃前夜 動画制作、涙の演奏会 第14話 ついに始動、インドネシア人コミュニティーの底力 第15話 70人のバス旅行 消えた友人と、私がムスリムを追う理由 第16話 モスク完成と聖なる出発点 著者プロフィール 岡内大三 (オカウチダイゾウ) (著/文) ライター/編集者。1982年生まれ。海外居住やバックパックでの旅を通じて、異文化に触れてきた。2011年に東京の出版社を退社し、フリーランスに。移民、少数民族、難民などを取材し、ノンフィクション記事を執筆。土着的な音楽や精神世界などにも興味を持ち、国内外で取材を続けている。近年は文章に軸足を置きつつ、リサーチをベースにした映像作品も制作。身体表現や生け花などのパフォーマンスをメディアと捉えなおし、ストーリーテリングの手法を模索している。 Kindle→https://amzn.to/3Y4soms
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イギリス近代と自由主義 近代の鏡は乱反射する
¥2,970
イギリス「近代」国家は、内には地方、外には植民地という「非近代的」な領域を組み入れながら、それらを食い潰していった。国内では財政均衡と「小さな政府」を追求し、国外では自由貿易を掲げたイギリスは、アジア・アフリカの非資本主義的な経済圏を、いかにして世界市場へと組み込んでいったのか?覇権国となる中で、「経済的自由主義」というイデオロギーは、いかなる役割を果たしたのか?これらの難問を実証的に解き明かし、戦後日本の社会科学を深く規定するイギリス近代像に再考を迫る! 目次 第1章 幼稚産業保護―インド対イギリス(産業革命とイギリス綿業保護政策;植民地体制再編と輸出向けインド綿業の破壊) 第2章 「安価な政府」と植民地財政―英印財政関係を中心にして(イギリス植民地財政の急膨張とインドの戦略的地位;「安価な政府」を支えたインド財政 ほか) 第3章 名誉革命体制とイギリス近代国家(「財政=軍事国家」論の登場;名誉革命体制と統治構造 ほか) 第4章 「自由主義」的行財政改革への転換(地主貴族政による経済的「自由主義」;一七八〇~八七年の「自由主義」的行財政改革 ほか) 第5章 イギリス近代国家における中央と地方(イギリス近代「自由主義」のアポリア;近代国家機構創出をめぐる相克 ほか) 著者 金子勝[カネコマサル] 1952年、東京都生まれ。経済学者。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。東京大学社会科学研究所助手、法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て、立教大学経済学研究科特任教授、慶應義塾大学名誉教授。財政学、地方財政論、制度経済学を専攻
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奇妙な国境や境界の世界地図
¥2,750
旧ユーゴスラヴィア(現セルビア)に生まれ、子供の頃から実際に書き換えられる国境や境界線を目の当たりにしてきた生粋の境界マニアによる、複雑で普通ではない、人間が引いた国境・境界を集めた世界地図集。飛地や複雑な境界線の見せ方に工夫を凝らしたカラー主題図と、簡にして要を得た解説で、世界各地約50か所の国境や境界を紹介。地理学・地図学はもちろん、現代の世界を知るうえで有益な知識や視点に満ちた異色の地図集。 目次 ★目次 イントロダクション ごく普通の(というわけでもない)地理学 異常な国境線 領内飛地、領外飛地、およびその他の現象 メジュルイェチェ(ボスニアヘルツェゴヴィナ|セルビア) リビア(フランス|スペイン) ブレゾヴィカ(クロアティア|スロヴェニア) カンピョーネ・ディターリア(イタリア|スイス) フェンバーン(ベルギー|ドイツ) ビュージンゲン・アム・ホッホライン(ドイツ|スイス) バールレ(ベルギー|オランダ) ユングホルツ(オーストリア|ドイツ) キプロスとその国境線 ロシアの飛地 中央アジアの飛地 マダとナワ(オマーン|アラブ首長国連邦) アルメニア-アゼルバイジャン国境 スレイマン・シャーの墓(シリア|トルコ) サンピエール=エ=ミクロン 川と湖の島嶼飛地 共同統治領 スペイン・モロッコ国境 フランス・オランダ国境 カナダ・合衆国国境 マーケット島(フィンランド|スウェーデン) ダイオミード諸島(ロシア|合衆国) 大陸から海ひとつ隔てたヨーロッパの国境 モロッコの砂壁(西サハラ) パスポート島(バーレーン|サウジアラビア) 北センチネル島(インド) 四国国境 国内の奇妙な国境線――アジア 国内の奇妙な国境線――北アメリカ 国内の奇妙な国境線――ヨーロッパ 国内の奇妙な国境線――オーストラリア 異常な首都 チャンディーガル(インド) トルニオとハパランダ(フィンランド|スウェーデン) ラ・キュール(フランス|スイス) ヴァルガとヴァルカ(エストニア|ラトヴィア) フランクフルト・アン・デア・オーダーとスウビツェ(ドイツ|ポーランド) ゴリツィアとノヴァ・ゴリツァ(イタリア|スロヴェニア) ヘルツォーゲンラートとケルクラーデ(ドイツ|オランダ) マルトランジュ(ベルギー|ルクセンブルク) イスタンブール(トルコ) ウラル川と2つの大陸に跨がる都市 ユダヤ自治州(ロシア) 英国王室属領 ドイツのグリーンベルト アンドラ公国 カプリヴィ回廊(ナミビア) ネフト・ダシュラリ(アゼルバイジャン) セルビア=クロアチア国境線上のノーマンズランド アトス山 用語集 地図表記・記号凡例 著者プロフィール ゾラン・ニコリッチ (ゾラン ニコリッチ) (著/文) まだ国名がユーゴスラビア時代の、現在のセルビアに生まれる。幼少より紛争や政争に巻き込まれ、政治的環境の変化が人々の生活に与える多大な影響を見て育ち、世界の国境や政治地理学への関心を高め、本書の執筆に至る。生活の糧は、再生可能エネルギーエンジニアとして得ている。 松田 和也 (マツダ カズヤ) (翻訳) 翻訳家。翻訳書多数。創元社刊の翻訳書として、フレッド・B・リクソン『暗号解読事典』、エイミー・ゴールドスタイン『ジェインズヴィルの悲劇』、ピーター・フェンウィック他『死後も生きる〈意識〉』、スコット・クリスチャンソン『図説 世界を変えた100の文書(ドキュメント)』などがある。 Kindle→https://amzn.to/3HUIQjF
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〈マイノリティ〉の政策実現戦略 SNSと「同性パートナーシップ制度」
¥2,530
当事者たちによるSNSでの意見表明がどのようにして、行政、一般の人々等を巻き込み、全国へと伝播し、同性パートナーシップ政策を成立させたのか。詳細な経緯記録とその分析をもとに、多数決により常に敗北するマイノリティの展望と希望に繋ぐ。 目次 はじめに 序章 第1節 本研究の背景と目的 第2節 先行研究の整理 【2―1】社会運動に関する先行研究 【2―1―①】現代の社会運動の特徴 【2―1―②】フレーミング理論 【2―1―③】フレーミングの成否と政治的機会構造 【2―2】自治体の政策過程に関する先行研究 【2―2―①】自治体の政策転換 【2―2―②】首長・議員・官僚の行動原理 【2―2―③】議会における意思決定過程 【2―2―④】政策波及モデル 第3節 研究の視点と学術的貢献 第4節 リサーチデザイン 【4―1】対象と手法 【4―2】調査の詳細 第5節 本稿の構成 第1章 新政策の採用――渋谷区 第1節 「同性パートナーシップ条例」の制定過程 【1―1】制度の提案に至る経緯 【1―2】庁内での議論の開始 【1―3】マスメディアによる争点形成 第2節 運動家によるフレーム形成 【2―1】ハッシュタグ運動 【2―2】インターネット署名活動 第3節 区長・議員・職員への影響 【3―1】区長や職員への影響 【3―2】自民党議員への影響 【3―3】公明党議員への影響 【3―4】SNSによる影響 第4節 本章のまとめ 第2章 波及元――世田谷区 第1節 「世田谷区パートナーシップ宣誓」の制定過程 【1―1】制度導入の訴え 【1―2】当事者の可視化 【1―3】要綱での導入 【1―4】SNSでの反応 第2節 制度の導入決定後に行われたフレーミング 第3節 本章のまとめ 第3章 政策波及――札幌市 第1節 「札幌市パートナーシップ宣誓制度」の導入過程 【1―1】運動の歴史 【1―2】世田谷区にならった団体の設立 【1―3】要望書の提出 【1―4】議会での審議開始 第2節 運動家によるフレーム形成 【2―1】LGBT当事者の住民票を集める運動 【2―2】ハッシュタグ運動 第3節 市長・議員・職員への影響 【3―1】市長や職員への影響、および自民党議員への影響 【3―2】SNSによる影響 第4節 本章のまとめ 第4章 政策波及――港区 第1節 「みなとマリアージュ」の導入過程と運動家によるフレーム形成 【1―1】個人による運動開始 【1―2】請願書の提出 【1―3】公明党の賛成 【1―4】制度導入の答弁 第2節 区長・議員・職員への影響 【2―1】議員への影響 【2―2】公明党議員、および区長、職員への影響 【2―3】SNSによる影響 第3節 本章のまとめ 終章 第1節 一連の政策波及におけるSNSを介したフレーム伝播 第2節 モデル化 第3節 社会運動によるSNSの活用が有効になる条件 第4節 波及過程における四自治体の位置付け 第5節 フレーム伝播による当事者、賛同者の可視化 第6節 残された課題 おわりに 付録 【付録1】同性パートナーシップ制度を導入した自治体の政策過程一覧 【付録2】同性パートナーシップ制度の波及過程に関する年表 参考文献一覧
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人新世の経済思想史 生・自然・環境をめぐるポリティカル・エコノミー
¥3,080
人間と自然をケアする思想 人間や自然に破局をもたらす経済学から、生を支える経済学へ――。産業革命期イギリスを舞台に、思想家たちの格闘がいまここに蘇る。人新世という危機の時代に応答する知の冒険。エコノミーとエコロジーを統合し、経済の根源に向かう思想史の道標。 [目次] はじめに 序章 エコノミーの脱自然化、人新世の起源 1 エコノミーの概念史 2 自然のエコノミー 3 経済秩序の脱自然化 4 自然からの解放、化石経済の出現 5 エコノミーの脱自然化に抗して 第1章 化石経済と熱力学の黙示録 1 ジェヴォンズと化石経済のディレンマ 2 ラスキンと雲の黙示録 3 エネルギー・エコノミー 4 自然のエコノミーの破綻 5 思想史における二つの痕跡 第2章 生命と富のオイコノミア 1 オイコノミア 2 生と富の科学 3 賢明な消費のわざ 4 統治としてのエコノミー 第3章 植物学者が見た生命都市(ビオポリス)のエコノミー 1 科学からラスキンを語りなおす 2 イギリス経済学方法論争 3 エコノミーの自然化 4 スラム化する世界――生の衰弱、環境の劣化 5 生命の法としての協同 6 産業改革 7 人間生態学としての都市学 第4章 富のエコノミー/負債の反エコノミー 1 原子力時代の曙光 2 貨幣改革の時代 3 富のエコノミー 4 負債の反エコノミー 5 穏やかな経済 終章 人間以上のエコノミーに向けて あとがき 参考文献 索引 [著者]桑田学(くわた・まなぶ) 1982年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。東京大学大学院総合文化研究科特任研究員などを経て、現在福山市立大学都市経営学部准教授。著書に『経済的思考の転回――世紀転換期の統治と科学をめぐる知の系譜』(以文社、2014年。経済学史学会研究奨励賞)、共著に、橋本努編『現代の経済思想』(勁草書房、2014年)、吉永明弘+福永真弓編『未来の環境倫理学』(勁草書房、2018年)、S. Egashira, M. Taishido, D. Wade Hands and U. M ä ki (eds.) A Genealogy of Self-Interest in Economics (Springer、2021年)他がある。