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世界 2023年12月号

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【特集1 限界を生きる──超高齢社会の老後とは】
 日本の高齢化率が過去最高を記録──人口に占める65歳以上の割合は29%となり、75歳以上が2000万人を超えた。いまや10人に1人が80歳以上である。
 戦後日本は「男性稼ぎ主+女性によるケア」というセットによって成り立ってきた「家族」というかたちを、「当たり前のこと」としてきた。急速に進む超高齢化は、この「当たり前」に大きな転換を迫っている。
 にもかかわらず、日本社会は変化に対応しきれていない。その結果、「家族」をベースに作られてきた社会保障制度や、住まい、人間関係は、限界点に達してしまっている。もはや私たちにとっては、介護サービスを受けることも、安心して暮らせる家も、気を許して相談できる仲間も、贅沢なものになってしまうのだろうか。
 社会をアップデートしない限り、この「限界」は変わらない。

【緊急特集 ガザ 極限の人道危機】
 10月7日、ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃は、世界に大きな衝撃をもたらした。
 近年、類を見ない規模での被害を受けたイスラエルは、反撃を開始。大規模な空爆に加え、パレスチナのガザ地区への電気、食料、水、ガスなどライフラインをストップさせた。無差別の爆撃にさらされ、多数の一般市民(その多くは子どもである)が命を落としている。
 ハマスが攻撃に至った背景にはあるのは、長期にわたる和平の失敗ではないか。イスラエルによる56年間もの軍事占領の間、ガザ、そしてヨルダン川西岸の人々は剥き出しの暴力に晒されつづけてきた。2007年のガザ封鎖後、イスラエルは4度もの大規模な軍事攻撃を行った。今年30年の節目を迎えたオスロ合意後も、イスラエル・パレスチナ問題の解決は遠い。
 地上侵攻はあってはならない。中東政治の複雑な変化とともに、問題の核心に改めて光を当てたい。失われた命を悼み、殺戮を阻止するために。歴史を指針に考える。


目次

┃特集 1┃限界を生きる──超高齢社会の老後とは
┗━━━╋…────────────────────────────────

〈ケアの視点〉
家族のアップデートはいかにして可能か
筒井淳也(立命館大学)

〈介護現場から〉
訪問ヘルパーがいなくなる──問題だらけの介護保険
小島美里(NPO法人「暮らしネット・えん」)

〈家がなくなる〉
深刻化する単身高齢者の住宅問題
葛西リサ
(追手門学院大学)

〈社会的課題〉
中高年者の孤立と孤独
小林江里香(東京都健康長寿医療センター)

┏━━━━┓
┃緊急特集┃ガザ 極限の人道危機
┗━━━━╋…────────────────────────────────

〈歴史を紐解く〉
ハマースはなぜイスラエル攻撃に至ったのか
臼杵陽(日本女子大学)

〈読書・観賞日記特別篇〉
人間を描く作品たち
酒井啓子(千葉大学)

〈「ハマスの背後」とは?〉
イランとアメリカ──中東政治の激震のなかで
中西久枝(同志社大学)

〈哲学者が問う〉
哀悼のコンパス──暴力を批判する
ジュディス・バトラー(カリフォルニア大学バークレー校)、訳・解説=清水知子

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◆注目記事
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〈女性と政治〉
政治とハラスメント──女性議員はなぜ増えないか
濵田真里(Stand by Women代表)

女性を「政治」から遠ざける日本というシステム
安藤優子(ジャーナリスト)

ふたつの「壁」──地方議会は変われるか
寺島渉(地域政策塾21)

「変わらない」を変える 第7回──政治家の性別と名前
三浦まり(上智大学)

〈漁業者の苦しみ〉
なぜ、海洋放出だったのか──遠ざけられる漁業復興
濱田武士(北海学園大学)

〈覚悟と提言〉
絶望からのメディア論──なぜ私は朝日を辞めたのか
南彰(琉球新報)

〈普遍的な課題〉
性加害とファン文化の不幸な関係──ジャニーズ問題とわたしたち
田中東子(東京大学)

〈困難な道のり〉
統一教会問題の解決とは何か──「解散命令」請求の限界
櫻井義秀(北海道大学)

〈大国の大罪〉
「蔑まれた地」の声──リビアから考える
福富満久(一橋大学)

〈ウクライナ侵攻一年半〉
プーチン「終わらない戦争」の深層
佐藤親賢(共同通信)

〈ヒトと大地の戦争〉
人新世の惑星政治学とはなにか
前田幸男(創価大学)

〈歴史からの展望〉
グリーン成長・脱成長・ポスト成長──何が異なり、どこへ向かうのか
枝廣淳子(環境ジャーナリスト)

〈治療の現場から〉
終わらないコロナ感染症と後遺症
平畑光一(ヒラハタクリニック)、聞き手=和田秀子

〈「分水嶺 II」番外編〉
次なる「想定外」に備えられるか──コロナ対策専門家の交代
河合香織(ノンフィクション作家)

〈致死処置をめぐって〉
動物の命をめぐる考察──人と動物の関係から
打越綾子(成城大学)

〈人はなぜ惹かれるか?〉
「占い」から社会をまなざす
鏡リュウジ(占星術研究家・翻訳家)


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◇世界の潮
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◇原告全員を水俣病と認めた大阪地裁判決の意味
高峰武

◇臨時国会召集先送り訴訟──「憲法の番人」の役割を放棄した最高裁
豊秀一

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◇SEKAI Review of Books
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◇「内なるアウトサイダー」の声は世界にこだまする──林晟一『在日韓国人になる』
森千香子(同志社大学)

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●連載
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〈リレー連載〉
隣のジャーナリズム──拍手のないパリコレ
宮智泉(マリ・クレールデジタル編集長)

〈好評連載〉
再録・大江健三郎のことば 第5回 戦後文学から今日の窮地まで
大江健三郎、解題=山本昭宏

ブラック・ミュージックの魂を求めて 第5回──変わりゆく同じもの
中村隆之(早稲田大学)

滅びゆく日本、再生への道 第3回──「大きな絵」描けぬ日本外交
星浩(ジャーナリスト)

●ボナエ・リテラエ──私の読書遍歴 第13回──『ローマ書』
森本あんり(東京女子大学長)

●脳力のレッスン(258)──二一世紀・未来圏の日本再生への構想(その1)
寺島実郎

●片山善博の「日本を診る」(169)──機関委任事務の亡霊が幅をきかす自治の現場
片山善博(大正大学)

●香港からの通信 第17回──閉ざされた大学キャンパス
鍾剣華(英サリー大学リサーチフェロー)

●気候再生のために 第19回──左右の対立を超えて
江守正多(東京大学)

●日本語のなかの何処かへ 第9回──思い出させる存在
温又柔(作家)

●沖縄(シマ)という窓──「静かな夜を返せ」──四十年越しの嘉手納基地爆音訴訟
親川志奈子(沖縄大学非常勤講師)

●ドキュメント激動の南北朝鮮 (316)──(23・9~10)
編集部

●民話採光
阿部海太(画家・絵本作家)

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○読者投句・岩波俳句
選・文=池田澄子(俳人)

○アムネスティ通信

○読者談話室

○デザイン
赤崎正一 + 佐野裕哉 (協力=国府台さくら)

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