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パピルスのなかの永遠 書物の歴史の物語
¥5,280 税込
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世界100万部の大ベストセラー
スペインでもっとも著名な作家のひとりである著者が贈る、書物の歴史のはじまりを綴った、壮大な一冊。
「今日の読者が来世にあるときもなお、この本は読み継がれゆくだろうという、絶対的な確信がある」――マリオ・バルガス=リョサ
「書物の発明は破壊に対する私たちの粘り強い戦いにおける、最大の偉業かもしれない」(本書より)
約三千年以上にわたる書物の歴史の黎明期にスポットを当て、口承から、巻物、冊子本(コデックス)に至るまでの書物とそれを受け継いできた人々の足跡、図書館の誕生やアルファベットによる革命、読書、書店など、本にまつわる事象をたどる。アリストパネスと喜劇作家に対する司法手続き、サッポーと文学における女性の声、ティトゥス・リウィウスとファン現象、セネカとポスト真実など、現代の社会現象や文学作品、映画にも言及しながら、エッセイの形式で書物の激動の旅が描かれる世界的ベストセラー。
本をつくり、受け継ぎ、守るために戦う――。
目次
プロローグ
第一部 未来に思いを馳せるギリシア
快楽と書物の都市
アレクサンドロス―あきたらぬ世界
マケドニアの友
深淵の縁の均衡――アレクサンドリアの大図書館とムセイオン
炎と暗渠の物語
書物の皮膚
探偵の任務
ホメロス、それは謎と衰退
失われた声の世界――こだまする音のタペストリー
アルファベットの穏やかな革命
雲間からとどく声、定まらぬ空もよう
影の読み方を学ぶこと
反抗的な言葉の勝利
最初の書物
移動書店
文化という信仰
驚くべき記憶力の男と前衛派の女性グループ
物語の織り子たち
私の物語を語るのは他者
笑いのドラマとゴミ捨て場の恩恵
言葉との情熱的な関係
書物の毒。書物の儚さ
アレクサンドリアの大図書館の三度の崩壊
救命ボートと黒い蝶
こうして私たちはこれほど奇妙ないきものとなった
第二部 ローマの街道
悪名高い都市
敗北の文学
奴隷化の見えない境界線
最初は木だった
貧しい著者、裕福な読者
うら若い一族
書店員――危険な仕事
ページのある書物の揺籃期と成功
湯の宮殿の公共図書館
二人のスペイン人――最初の熱狂者(ファン)と最初の熟練作家
ヘルクラネウム――破壊による保存
検閲と戦うオウィディウス
甘い惰性
書物の内側への旅路と名づけかた
古典(クラシック)とはなにか
正典(カノン)――水生植物の物語
女性の声の断片
永遠のものと信じられていたものは儚かった
あえて記憶にとどめること
エピローグ――忘れ去られた者たち、名もない者たち
謝辞
訳者あとがき
参考文献
註
索引
著者プロフィール
イレネ・バジェホ (イレネ バジェホ) (著/文)
(Irene Vallejo)1979年、スペインのアラゴン州サラゴサに生まれる。サラゴサ大学とフィレンツェ大学で古典文献学の博士号を取得。『エル・パイス』紙や『エラルド・デ・アラゴン』紙などでコラムを担当。小説、児童書、コラム集も出版されている。『パピルスのなかの永遠』(2019)は、世界100万部の大ベストセラーとなっている。本屋大賞ノンフィクション部門(2020)、国内最高峰の文学賞であるスペインエッセイ賞(2020)ほか多数を受賞。
見田 悠子 (ミタ ユウコ) (翻訳)
(みた・ゆうこ)ラテンアメリカ文学研究者、大学講師。専門はガルシア=マルケス。論文・論考に、「黄金郷の孤独」(『れにくさ』現代文芸論研究室、2013)、「いくつもの世界のひしめく文学」(『ユリイカ』青土社、2014)、「『眠れる森の美女』以降のガルシア゠マルケス」(『〈転生〉する川端康成』文学通信、2022)ほか。訳書に、ジョシュ『バイクとユニコーン』(東宣出版)、サマンタ・シュウェブリン『七つのからっぽな家』(河出書房新社)ほかがある。
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