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ここちよい近さがまちを変える ケアとデジタルによる近接のデザイン
¥2,640
SOLD OUT
パンデミックによって現代の暮らしに生じた、大きな変化。オンラインサービスやリモートワークの普及で自分の家に閉じこもる生活スタイルも一般的になりましたが、“ふれあうこと”や“近くにいること”の大事さに世界中の誰もが気付かされました。そのアプローチとして大きな示唆を持つのが、「Livable proximity=ここちよい近さ(近接)」。イタリアのデザイン研究者でありソーシャルイノベーションとサスティナビリティデザインに関する第一人者エツィオ・マンズィーニが著してくれるこの視点は、国のボーダーを超えてこれからの時代の“まち、地域、都市、ケア、コミュニティ、デジタル、経済、デザイン”への見方を変えてゆくと考えてやみません。本書は彼が記した「Livable proximity -- ideas for the city that cares」の翻訳書として、ポストコロナにこそ意味を放つこの視点・考え方・アプローチを我が国に広く伝えることを目的に、日本版オリジナルコンテンツとして当文脈における意義深い日本の事例や解説も追加されています。人類が“今までの生き方で良かったのか?”問われているとも言えるこの時代に、新たなる希望の一歩を踏み出すためのマイルストーンともなりえる一冊です。 目次 はじめに 第1章 近接とは何か? 1.1 近接とは何か? 1.2 機能的近接と関係的近接 1.3 多様化した近接と専門化した近接 1.4 技術イノベーションとハイブリッドな近接 1.5 ソーシャルイノベーションと関係的近接 1.6 文化のイノベーションと「人間以上(モア・ザン・ヒューマン)の」近接 1.7 住みよい近接 第2章 近接の都市 2.1 コモンズとしての都市 2.2 距離の都市とその危機 2.3 競合するシナリオ 2.4 すべてを15分以内で、しかしそれだけではない 2.5 機能的近接と「最小生態学的ユニット」 2.6 関係的近接、ローカルネットワーク、コスモポリティズム 2.7 機能的近接と関係的近接の双方向のつながり 2.8 出会い、出会う場所、都市の微細な次元 2.9 ローカルコミュニティ、多様化した近接、レジリエンス 2.10 街路、広場、コモンズ、そして近接 第3章 ケアする都市 3.1 ケアと近接、ケアは近接である 3.2 ケアはケアワークでもある 3.3 ケアなき都市 3.4 コラボレーションを支えるサービス 3.5 ケアのコミュニティ 3.6 ケアする近接 3.7 ケア、コミュニティ、ハイブリッドな近接 3.8 ケアワークの再分配 3.9 新たな時間のエコロジー 3.10 密度と近接の経済 第4章 近づけるためのデザイン 4.1 機会のプラットフォームとしての技術的インフラと社会的インフラ 4.2 距離の都市から近接の都市へ 4.3 社会的会話の刺激とアトラクター 4.4 プロジェクトの織り成すコミュニティ 4.5 構築と再生 4.6 英雄的段階から変容する通常性へ 4.7 近接のデザインと近接のためのデザイン 4.8 コミュニティ、近接、プロジェクト 付録1 目の前に近づいている未来、近接の都市とデジタルプラットフォーム (イヴァナ・パイス 著) 付録1.1 デジタルプラットフォームの概念を定義する 付録1.2 住みよい近接のプラットフォームとガバナンスへの問い 付録1.3 デジタルプラットフォームの関係的な(ただし、それだけではない)側面 付録1.4 都市型プラットフォームとローカルルーツ 付録1.5 目の前に近づいている未来:新たな「地域コモンズ」としてのプラットフォーム? 付録2 日本語版解説と日本での事例 (安西洋之、本條晴一郎、澤谷由里子、森一貴、山﨑和彦、山縣正幸 著) 付録2.1 欧州のまちづくりの参考のしかた 付録2.2 複雑系としてのコミュニティとケアの倫理 付録2.3 近接の都市が描く世界 付録2.4 豊かな一時的近接からはじまるうねり。産業観光イベントRENEWの事例 付録2.5 近づけるためのデザイン(近接のデザイン)とすさみ町の事例 付録2.6 協同とそれを可能にする組織形態と八尾市の事例 著者、寄稿者、翻訳者、協力者 著者プロフィール エツィオ・マンズィーニ (エツィオ マンズィーニ) (著) イタリアのデザイン研究者であり、ソーシャル イノベーションとサステナビリティのためのデザインに関するリーダー。現在、ミラノ工科大学名誉教授、同済大学(上海)及び江南大学(無錫)客員教授。イノベーションとサスティナビリティのためのデザインに関する国際ネットワークであるDESIS の創設者。これまでに、エリサバ デザイン スクール アンド エンジニアリング(バルセロナ)やロンドン芸術大学(ロンドン)など世界各地の大学で教えてた。代表的な著書は、「日々の政治 ソーシャルイノベーションをもたらすデザイン文化」、「Design,When Everyone Designs」と最新著書として「Livable Proximity: Ideas for the City That Cares」など。
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Like the Wind 日本版 01
¥2,750
SOLD OUT
⚫︎UK発、美しいビジュアルと共にランニングカルチャーを語る雑誌が『Like the Wind』です。ランナー達が自然や都市、社会の中で困難に直面しながらも自分なりの希望や未来を見つけていくストーリーを発信してきました。この『Like the Wind』の日本版を木星社編集(協力・黒鳥社若林恵氏)でお届けします。「新しいランニング」をテーマに、800に及ぶ英語版の記事アーカイブからの翻訳セレクションと日本版独自記事をまとめた一冊です。 ⚫︎Like the Wind 日本版#01では、パンデミックを経た世界でいま走ることはどういうことなのか、具体的にどんな変化を多くの人にもたらしているのかということをまとめています。トレイルランニングやロード、トラックを問わず走る人/ランナーの声を、インタビューを通して。走る喜びやメンタルヘルス、歴史、人種、都市と格差、チャリティ、コミュニティをいったテーマを、レポートや論説記事で。古今東西のランナーのいまについて、随想やコラムで。各地のランナーやジャーナリスト、作家が自分のスタイルで走ることとその世界がどんなものなのかを表現しています。そこに描かれる「新しいランニング/NEW RUNNING」は、すでに私たちが知っていたことなのでしょうか、見たことのなかったものなのでしょうか。 ぜひ感想をお寄せください。 目次 ⚫︎エディターズ・レター ⚫︎ジョイ・オブ・ランニング 走ることはどんなことなのか ⚫︎世にも奇妙なトレイルランニングレース、バークレー・マラソンズの片鱗 ⚫︎バークレーを撮るということ アレクシス・バーグ ⚫︎走ることはつなぐこと ポストコロナ時代のランニングの風景 ・クルー・カルチャーの発祥といま/NYC ・チアゾーン魔法/ベルリン ・マイル21/ロンドン ・ポストパンデミックのコミュニティ/トロント ・ハックニーのキッズはどうやって機会を得るのか? ・マリリンに近づく一年 ・シャーロッツビルのランナーからの聞き書き ・ウルトラトレイルランナー、井原知一は何をつなできたのか? ⚫︎山のない国・リトアニアのチャンピオン ゲディミナス・グリニウスの旅 ⚫︎パンデミック・音楽・ランニング ジャイルス・ピーターソン ⚫︎ランニング随想:ランナーの憂鬱 走ることとメンタルヘルス ・世界7大陸最高峰を行く ・ルーシー・ベアトリクスのモデル時代といま ・見えているかしら?60歳の私も走るのよ ・ラブレター ・18本目のボトルを空けて 中毒者の回想 ・逃亡線 ⚫︎シリアスランナーになるための技術トップ20 ⚫︎RUN // CLICK フォトグラフィー ⚫︎湘南国際マラソンとマイボトル ザ・ノース・フェイスがつくる新たなスタンダード ⚫︎木星RC通信 ・ケニアにて 田中希実と過ごした午後 ・ランニングとカルチャーの交差点 LONO BRAZIL III ・Voices from Tokyo 桑原慶 ・Meet the Runnerスペシャル 京都編・上野洋路とリッキー・ゲイツ ・ブックガイド『アメリカを巡る旅 3,700マイルを走って見つけた、僕たちのこと。』 ⚫︎きっとあるはずのコミュニティ 若林恵
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LOCKET 06
¥2,200
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独立系旅雑誌『LOCKET』第6号は旅人のためのスキー特集です! 世界地図から空白部が消え、「秘境はなくなった」といわれてもなお、銀白部が存在します。白銀の世界に目を凝らせば、未知の国では普遍のスキーが見つかり、見知った国では未知が広がっていました。 イランとトルコで滑り、ノルウェーと韓国で歴史を遡り、台湾で廃墟を探します。久栖博季、石川直樹、マイク・エーブルソン、金本凜太朗、久保康友ほか豪華面々に協力いただきました。 今号もオフセット印刷は長野県松本市の藤原印刷による美しい「心刷」です。さらに一部ページは石川県金沢市の石引パブリックで自らリソグラフ印刷。 真っ当でいてオルタナティブなインディペンデントマガジンから、新たな視点を問いかけます。 目次 001 定年退職発、 マクドナルド経由、雪山行き 004 CONTENTS 006 鳥になりたかった!(久栖博季) 008 極地の移動手段(石川直樹) 010 イラン/ペルシャ雪を誰も知らない 034 イランからの手紙 036 トルコ/アナトリアのB面 060 体験を創造するスキーチェア(マイク・エーブルソン) 064 暇を持て余した神々の遊び 066 ノルウェー/原始のスキーヤー(塗木拓朗) 076 韓国/雪を駆けた馬 081 スキーヤーの肖像(宮村真一) 097 唄い踊るスキー、日本伝来の地で(高田民謡保存会) 102 猪熊弦一郎を見上げて(井上奈奈) 104 猪谷六合雄と汽水空港(モリテツヤ) 108 中谷宇吉郎の雪跡 116 台湾/南国にとけたスキー場(堤 大樹) 126 地球の滑り方 カザフスタン(稲村航平) 129 或るゲレンデ(金本凜太朗) 145 背骨の旅人 第6回 久保康友 152 INFORMATION 153 いまではないいつか 第2回 トルコ 160 まちがいさがし スキー篇(町田ヒロチカ) ●『LOCKET』 第6号 SKI ISSUE ●「地図の銀白部」イラン・トルコ・ノルウェー・韓国・台湾 ●2023年10月31日発売 ●本文160ページ・B5変型(h237 × w182mm) ●2,500部 ●2,200円(本体2,000円+税) ●編集発行人 内田洋介(編集・文・写真) ●デザイナー 大谷友之祐(Yunosuke) ●発行元 EDIT BY BODY
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ティンダー・レモンケーキ・エフェクト
¥1,980
SOLD OUT
わたしの日記を送ります。 あなたの日記を送ってください。 Tinder上で「日記」と名乗り、夜な夜な毎日、日記を送る。 日記を交換するうちに、ひとりの男性に恋をした。 二〇二二年二月から一〇月までの わたしの日記と、数日間の彼の日記。 マッチングアプリでの男性からの「ヤレるヤれないの評価軸」に消耗していた「わたし」。ちょっとしたイタズラと復讐のつもりで、ある日「日記」と 名乗り、マッチした男性に日記を送りはじめた。突如日記が送られてくるというゲリラ活動をおもしろがる人が現れ、多い時には 100 人あまりと日記を送りあう。やがてひとりの男性に恋をして ......恋、狂気、ユーモア、批評、さらに性を真正面から語る、自立した女性の痛快な日記。 2022年12月自費出版したZINEは評判を呼び、瞬く間に完売。待望の書籍化です! 二月九日(水) 明日は大雪らしい。明日は前にTinderで知り合った男性と会う約束をしている。バレンタインも近いし、チョコでも用意すべきか否かひととおり悩んだ末に用意した。一個三百円のTops のチョコレートブラウニー。かなり妥当だと思う。妥当な手土産選手権があったら、わたしはけっこういい線いける自信がある。 四月二十三日(土) カレーづくりと洗濯を無事終えて、六本木に向かう。あいかわらず、六本木は苦手だ。 歩いていると「マイク・ミルズを観ろ!」という啓示があり、おとなしくそれに従うことにした。 四月二十六日(火) Tinder上での日記は、そもそも対人間とのちまちましたチャットのやりとりや、セックスするしないのせせこましい駆け引きに疲弊してはじめたことだけど、いまは「日記を書く」こと自体に意味を見出しはじめている。そして日記を読む読まれるという ゆるやかなコミュニケーションに心地よさを感じている。 八月三十一日(水) セックスは最大限のコミュニケーションであるから、話が通じない人に自分の身を委ねることはない。男性と一対一になったら、女であるわたしはどうやったって勝つことはできない。だから、自分にいやなことはしないだろうという安心があるかどうかが、かなり重要なチェック項目になると思う。それにまともに会話もできないような人間が、相手に快楽を与えることはできないと思う。セックス、なめんな。 (本書より) 葉山莉子 はやま・りこ 1993年生まれ。東京生まれ東京育ち。2022年に『ティンダー・レモンケーキ・エフェクト』を発表し、ZINE制作を中心に執筆活動を開始。美術館によくいく。
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小山さんノート
¥2,640
SOLD OUT
「小山さん」と呼ばれた、ホームレスの女性が遺したノート。 時間の許される限り、私は私自身でありたいーー2013年に亡くなるまで公園で暮らし、膨大な文章を書きつづっていた小山さん。町を歩いて出会う物たち、喫茶店でノートを広げ書く時間、そして、頭のなかの思考や空想。満足していたわけではなくても、小山さんは生きるためにここにいた。 80冊を超えるノートからの抜粋とともに、手書きのノートを8年かけて「文字起こし」したワークショップメンバーによるそれぞれのエッセイも収録。 【小山さんのノートより】 働きに行きたくない。仕事がかみあわない。もう誰にも言えない。私は私なりに精いっぱい生きた。(…)私にとって、大事なものは皆、無価値になって押し流されていく。(1991年11月7日) 雨がやんでいたのに、またふってくる。もどろうか。もどるまい。黄色のカサが一本、公園のごみ捨て場に置いてあった。ぬれずにすんだ。ありがとう。今日の光のようだ。(2001年3月18日) 駅近くに、百円ちょうど落ちていた。うれしい。内面で叫ぶ。八十円のコーヒーで二、三時間の夜の時間を保つことができる。ありがとう。イスにすわっていると、痛みがない。ノート、音楽と共にやりきれない淋しさを忘れている。(2001年5月7~8日) 五月二十日、夜九時過ぎ、つかれを回復して夜の森にもどる。 にぎやかな音楽に包まれ、心ゆったりと軽い食事をする。タコ、つけもの、紅のカブ、ビスケット、サラミ少々つまみながら、にぎやかな踊りをながめ、今日も終わる。夜空輝く星を見つめ、新たな意識回復に、十時過ぎまで自由な時間に遊ぶ。合計五百十六円拾う。(2001年5月20日) ほっと一人ゆったりと歩く。のどがかわいた。水かコーヒーを飲みたい。こんな活気のない金曜の夜、三百円もち、何も買えない。人間の人生は生きてる方が不思議なくらいだ。(2001年6月22日) 一体、五十にもなって何をしているんだと、いい年をしてまだ本をもち、売れもしないもの書いて喫茶に通っているのか……と、怒り声が聞こえそうな時、私の体験の上、選んだ生き方だと、私の何ものかが怒る。(2001年6月14日) 私、今日フランスに行ってくるわ。夜の時間をゆっくり使いたいの……。美しい夕陽を見送り、顔が今日の夕陽のように赤く燃えている。(2001年6月27日) 2階カウンターの席にすわり、ノートと向かいあう。まるで飛行機に乗ったような空間。まだ3時過ぎだ。流れるメロディーに支えられ、フランスにいるような気持ちに意識を切り替える。(2002年2月21日) 一時間、何もかも忘れのびのびと終わるまで踊ることができた。明るいライトに照らされた足元に、一本のビンがあった。冷たい酒が二合ばかり入っている。大事にかかえ、夜、野菜と共に夜明けまでゆっくりと飲み、食べる。(2002年9月28日) 五時過ぎ、十八時間の飛行機に乗ったつもりで意識は日本を離れる。外出をやめ、強い風が吹き始めた天空、ゆらゆらゆれる大地、ビニールの音。 (2003年9月7~9日) 目次 「はじめに――小山さんノートとワークショップ」登 久希子 「小山さんが生きようとしたこと」いちむらみさこ 小山さんノート 序 章 1991年1月5日~2001年1月31日 第1章 2001年2月2日~4月28日 第2章 2001年5月7日~8月21日 第3章 2001年8月22日~2002年1月30日 第4章 「不思議なノート」 2002年9月3日~10月4日 第5章 2002年10月30日~2003年3月16日 第6章 2003年7月3日~2004年10月12日 小山さんノートワークショップエッセイ 「小山さんとノートを通じて出会い直す」吉田亜矢子 「決して自分を明け渡さない小山さん」さこうまさこ 「『ルーラ』と踊ること」花崎 攝 「小山さんの手書きの文字」藤本なほ子 「沈黙しているとみなされる者たちの世界」申 知瑛 著者プロフィール 小山さんノートワークショップ (コヤマサンノートワークショップ) (編) 2015 年3月から月1回ほどのペースで集まり、小山さんが遺した手書きのノートの文字起こしや、小山さんが歩いた道をノートに書かれたとおりにたどってみるフィールドワーク、路上朗読会、ノートとのかかわりを語りあう座談会などを行ってきた。野宿者、ひきこもり、非正規労働者、アーティスト、留学生、研究者など、様々なメンバーがゆるやかに入れ替わりながら継続している。
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差別する人の研究 変容する部落差別と現代のレイシズム
¥1,870
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差別の現れ方、正当化する言説は時代とともに変わっていく。例えば、部落差別はかつての結婚・就職ではなく、その土地に住むことに対する忌避が強く現れる。また、昨今は「社会的弱者であることをふりかざし、福祉に甘えている。逆差別だ」などという偏向した言説も目立つ。こうした差別の変容はなぜ、どのように起きるのか。現代的レイシズムを基点に、差別「される側」ではなく「する側」の構造をあきらかにする。 目次 1 差別とは何か? 差別の国際基準――差別は「する人(側)」の問題 アファーマティブアクションは差別にあたらない 「みなし差別」と「関連差別」 人種主義(レイシズム)と部落差別 歴史の中の、部落を「異化」するまなざし 2 社会構築主義はマイノリティを無化するものか? 「人種」は社会的構築物―では、人種差別はフィクションなのか? 部落差別の場合――“あるべからざる属性”という表現に対する問題提起 差別を無視・放置する論理―カラーブラインド・レイシズム 3 レイシズム研究に手がかりをもとめて―「逆差別」言説の研究を契機に なぜ現代の部落差別を研究するのに、レイシズム研究を参照するのか 私がレイシズム研究に関心を持ったわけ――「逆差別」意識への関心 90年代・日本の逆差別――同和対策事業に対して 2000年代以降の変化――「不当な特権」批判へ (コラム)同和対策事業とは 逆差別言説をどう見るか―アメリカのレイシズム研究への関心 「新しいレイシズム」のいくつかのパターン ①社会システムに埋めこまれた差別 ②変容する言説 部落差別と「新しいレイシズム」 4 社会システムに埋め込まれた差別――「土地差別」を考える 見えにくくなった部落差別?――兵庫県淡路市調査(2021) 差別を見聞きしなくなったのは「部落問題を知らない者が増えた」からではない! 部落差別の質的変化 「土地差別」は社会システムに組み込まれた差別――氷上町調査(2002) 「人」より「土地」に対して強く現れる忌避意識――大阪府堺市調査(2015, 2020) 部落の土地を避ける理由 インパーソナルな聞き方をした場合――兵庫県姫路市調査(2021) 市民意識調査に「土地差別」質問が入ったことこそ新しい 土地差別調査を規制する「大阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例」 つくられた差別の町 5 部落出身者判定の手がかりにされる部落の所在地情報(地名等) 1984年「人権展」の図録を手にして 戸籍による「系譜的」身元調査 戸籍の閲覧制度廃止へ (コラム)同和対策除籍等適正化事業 「属地的」判定に依拠する身元調査――部落地名総鑑事件(1975)が示すこと 市民意識調査に見る部落出身者の判定基準――大阪府調査(2010) (コラム)戸籍等の不正取得 6「全国部落調査」裁判――インターネットによる部落の所在地情報の拡散に向き合う 「全国部落調査」裁判とは 「全国部落調査裁判」の争点から見えるもの 部落の所在地情報の拡散がデジタル・ネイティブ世代に与える影響――大学生のレポートから 若者が「出会わない」部落・抽象化するイメージ アウティングという暴力 ソーシャルメディアと「参加型」の差別 判決―東京地方裁判所(2021年9月27日)・東京高等裁判所(2023年6月28日) 社会学からみた第一審判決 ①「プライバシー侵害」の限界 ②不十分にしか認定されなかった部落差別の「属地性」 ③認められなかった部落差別の「系譜性」 ④地裁判決の「現住所・現本籍地主義」は特定の原告にとって不利となる ⑤ 部落出身をカミングアウトしている者には認められなかったプライバシー侵害 第二審判決による進展 ①「差別されない権利」 ②認められた部落差別の系譜性 改めて法で「差別」に向き合うとは 7 ふたたび、言説の変容を考える――「現代的レイシズム」とインターネット 「現代的レイシズム」としての「特権言説」 在日コリアンに対するレイシズムの研究を手がかりに 部落関連ツイート(2018~19)の場合 「架空のこと」が事実のようになるネット世界 8 「現代的レイシズム」を強化するものは何か――大学生の意識調査から 最後の問い――「現代的レイシズム」を強化するものは何か 調査の概要 回答者の属性 歴史・政策等に関する知識 部落問題の認知経路 情報源は何か 部落差別は「不当な差別」だと知っているか 部落の「人」と「土地」に対する忌避意識のちがい 部落差別における「古典的レイシズム」「現代的レイシズム」の検討 「現代的レイシズム」「古典的レイシズム」と部落に対する忌避意識 「現代的差別」意識を形作るものは何か―自己責任志向とリベラルな政策への反発 大学生に「現代的レイシズム」がそれほど浸透していないわけ 9 終章―どこへ向かうのか 変容する現代社会の差別の特性 人権教育にも責任がある 「差別は、もう深刻な問題ではないのに…」と考えるマジョリティの心理 「自分たちこそ、見捨てられたマイノリティ」だと主張するマジョリティ 差別「する人(側)」研究から、その次へ おわりに
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なぜ男女の賃金に格差があるのか
¥3,740
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女性たちはどのように「家族」と「仕事」を選択してきたのか。 ウーマンリブ、「静かな革命」、リリー・レッドベター公平賃金法など、20世紀以降を振り返りながら、各職業のデータを経済分析し、女性の賃金の上昇を阻む原因を抉り出す。 アメリカのみならず世界の先進国の男女の「働き方」を見直すきっかけとなる一冊。 目次 第1章 キャリアと家庭の両立はなぜ難しいか─新しい「名前のない問題」 第2章 世代を越えてつなぐ「バトン」―─100年を5つに分ける 第3章 分岐点に立つ─―第1グループ 第4章 キャリアと家庭に橋をかける―─第2グループ 第5章 「新しい女性の時代」の予感─―第3グループ 第6章 静かな革命―─第4グループ 第7章 キャリアと家庭を両立させる―─第5グループ 第8章 それでも格差はなくならない―─出産による「ペナルティ」 第9章 職業別の格差の原因―─弁護士と薬剤師 第10章 仕事の時間と家族の時間 エピローグ 旅の終わり―─そしてこれから 著者プロフィール クラウディア・ゴールディン (クラウディア・ゴールディン) (著/文) ハーバード大学ヘンリー・リー経済学教授。経済史家であり労働経済学者。研究テーマは、女性の労働力、所得における男女格差、所得不平等、技術革新、教育、移民など多岐にわたる。2013 年にアメリカ経済学会会長、2000 年に経済史学会会長を務める。米国科学アカデミー会員。著書The Race between Education and Technology(L・カッツとの共著)で、2008 年R.R. ホーキンス賞を受賞。マサチューセッツ州ケンブリッジ在住。 鹿田昌美 (シカタマサミ) (翻訳) 国際基督教大学卒。翻訳書に、ドゥプケ&ジリボッティ『子育ての経済学─愛情・お金・育児スタイル』(慶應義塾大学出版会)、ドラッカーマン『フランスの子どもは夜泣きをしない』、アレキサンダー&サンダール『デンマークの親は子どもを褒めない』(集英社)、ドーナト『母親になって後悔してる』(新潮社)、など多数。翻訳経験と子育ての経験を生かした著書に『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語超自習法』(飛鳥新社)がある。 Kindle→https://amzn.to/3tP1Awe
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フェミニズムズ
¥3,850
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フェミニズムは長らくジェンダー正義を追求してきたが、そこにはしばしば対立も伴った。私たち一人ひとりは、この歴史にいかなる「使い道」を見出すべきか。普遍的な定義に依拠しないフェミニズムズの探求へと誘う、グローバル・ヒストリーの新たな挑戦。 目次 はじめに フェミニズムの「時」 なぜグローバル? 理論、アクティビズム、そして使い道 第1章 夢 レディランドとハーランド 偉大な愛 ユートピアの実現 夢の限界 差異を夢見て 第2章 アイディア――考え・概念・思想 女性、理性そして美徳 家父長制 「トルコ・コンプレックス」 男女(Nannü) 女性の解放と家父長制 「二重の危険」 家父長制と男性運動 第3章 空間 労働の空間 市場 フェミニズムのビジネス 礼拝の空間 自立の空間 第4章 物 フェミニズムのブランド化 フェミニストの身体 アフリカの代替策 抵抗と「世界を作る」物 第5章 ルック――装い・外見 美、ファッション、政治 合理的な衣服と異端のファッション 解放の装い 服装の規制 反体制的な自己装飾と階級がもたらす緊張 スカートをはいた男性 ヒジャビスタたち ベール、ナショナリズム、そして植民地へのまなざし 第6章 感情 フェミニストの怒り 愛情 母性 世界的なネットワーク 第7章 行動 石の主張 闘争性と形を変えた暴力 ストライキ ピケ 身体と裸 第8章 歌 女性参政権運動の音楽 ゴスペル、ブルース、そして人種排斥 音楽産業と「女性文化」 ハミングでの威嚇 ライオットガール 国際女性デーと国家フェミニズム おわりに――グローバル・フェミニズムズ 包摂と排除 過去は使えるか 次は? 謝辞 解題[井野瀬久美惠] さらなる読書のために 註 事項索引 人名索引 図版リスト 著者プロフィール ルーシー・デラップ (ルーシー デラップ) (著) ケンブリッジ大学教授。マレー・エドワーズ・カレッジ特別研究員。専門はイギリス近現代史で、ジェンダー史、フェミニズム史、労働史の研究に従事。著書に女性史ネットワーク賞を受賞したThe Feminist Avant-Garde (Cambridge University Press, 2007)、Knowing Their Place:Domestic Service in Twentieth Century Britain (Oxford University Press, 2011)、Men, Masculinities and Religious Change in Twentieth Century Britain (Palgrave Macmillan, 2013)などがある。2018年、イギリス王立歴史協会パブリック・ヒストリー賞を受賞。 幾島 幸子 (イクシマ サチコ) (訳) 早稲田大学政経学部卒業。翻訳家。訳書にスーザン・ブラウンミラー『レイプ・踏みにじられた意思』(勁草書房、2000)、エヴリン・F・ケラー『ジェンダーと科学』(共訳、工作舎、1993)、ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』(共訳、岩波書店、2011)『これがすべてを変える』(共訳、同、2017)、メイ・サートン『総決算のとき』(みすず書房、1998)『終盤戦 79歳の日記』(同、2023)、他多数。 井野瀬 久美惠 (イノセ クミエ) (解題) 甲南大学文学部教授。京都大学大学院文学研究科(西洋史学専攻)博士課程単位修得退学。博士(文学)。専門はイギリス近現代史、大英帝国史。著書に『大英帝国はミュージックホールから』(朝日選書、1990)、『女たちの大英帝国』(講談社、1998)、『植民地経験のゆくえ』(人文書院、2004)、『大英帝国という経験』(講談社、2007:講談社学術文庫、2017)、『「近代」とは何か』(かもがわ出版、2023)、他多数。
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ちいさなゾウ
¥1,650
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温室のすみっこに暮らす、ちいさなゾウ。このところ、クローバーの食べ過ぎで、マッチ箱の寝床がきゅうくつ。新しい寝床を探しに出かけることにしました。たどりついた部屋には、きれいな箱がいっぱいで、さあどれにしよう。毎日小学生新聞に連載された作品をもとに描いた、ちょっぴりシュールな、でもここちよいクリスマスの物語。独特の動物造形で人気を博す絵本作家・イラストレーターの庄野ナホコさん。最新作は、ちいさなちいさなゾウが主人公。寝床を求め、となりの部屋をめざしますが、ちいさなゾウにとっては、大冒険。じゅうたんの波をかきわけ、猫の視線をくぐりぬけ……。著者独特のシュールな世界が、リアリティのある絵に乗せられて、ぐいぐいひきつけられる展開。クリスマスの時期に読みたくなる不思議で楽しい絵本です。 Kindle→https://amzn.to/49cxEdw
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そんなこともしらないの?
¥1,760
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あか、き、あおなど色とりどりの小さなサカナたちが群れを作っているところに、「あかいサカナがかぜをひいてるってさ~」という声。それは、はらぺこアンコウが流したウソの情報。そうとはしらず、サカナたちは大パニック。うつったりしたらたいへん! 群れから追いだされたあかいサカナは、アンコウのお腹のなかへ。するとアンコウは、きいろいサカナもかぜをひいているといいだした。サカナたちはなんだか変だと思いつつ、きいろいサカナも群れから追いだして……。 お話は、ユーモラスなサカナたちの会話のみですすんでいく。なぜサカナたちはだまされてしまったのか? どうすればよかったのか? ソーシャルメディアの普及でだれもが情報を発信できる現代、まちがった情報やフェイクニュースが巷にあふれ、大きな社会問題にもなっている。この絵本を題材にして、ただ情報を鵜呑みにすることの危険性、情報の真偽を確かめることの大切さやその方法などを、子どもたちといっしょに考えてみてはどうだろうか。 原書が出版された韓国では、新型コロナウイルスの感染拡大後、もう一度読んでみる本として公立図書館で図書プログラムが組まれたという。かつてない情報化社会を生きる子どもたちに、ぜひとも読んでほしい一冊だ。
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&Premium(アンド プレミアム) 特集:毎日を気持ちよく過ごす、100のこと。
¥990
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no.120 December 2023 features 024 100 THINGS FOR BETTER LIFE 毎日を気持ちよく過ごす、100のこと。 026 MY LITTLE PLEASURE 私の、ささやかな暮らしの楽しみ。 中野有紗 滝沢カレン 堀込高樹 三浦透子 ほしよりこ 澤部 渡 按田優子 松田英子 生方美久 ヒコ 石川博子 清水ミチコ 安東弘樹 林 央子 松家仁之 アオイヤマダ 牧野里香 植本一子 玉置周啓 秀島史香 森岡督行 藤井 隆 イザベル・ボワノ 牧野伊三夫 夢眠ねむ 中村好文 042 FOR WEEKDAYS 平日の習慣を心地よくする、13のこと。 ルームシューズ/スパイス白湯/持ちのいい花/朝のレコード/パワー丼 サードプレイス/お香/服の手入れ/蒸し料理/おいしいドリップバッグ 夜の甘い口福/ロッキングチェア/眠る前に読む詩 060 FOR WEEKEND 週末をじっくり楽しむための、13のこと。 ごちそうの卵料理/冬のグリーン/出来たてのおやつ/サブスク別荘 景色のいい美術館/落ち葉/特別なジャム/ダーニング/本気のグラタン 選曲のいいラジオ/ホットジン/月の音楽/犬と猫の映画 083 【創刊10周年特別付録】 シロクマnanukの二十四節気入りカレンダー 084 Better Life 2024 ベターライフを叶える、1年間の予定表。 小林エリカ 平松洋子 小島 聖 三國万里子 坂本美雨 井上由美子 鴻巣友季子 東野翠れん 山崎ナオコーラ 宮田ナノ 山内マリコ 高山なおみ regulars 007 &days よい一日を、このアイテムと 018 &style 「Blowin’ in the Wind」 109 &selection THINGS for BETTER LIFE 〈バーバリー〉ほか 120 &TRIED IT オモムロニ。さんが使ってわかった これ、ここがいいよね。 〈ルーフェン/リブレ〉 121 nanuk & premium 「虹のこと」 122 &Paris パリに住む人の住まいと暮らし 「古き良き時代のパリとカフェを再現」ほか 128 &Taipei 片倉真理の台北漫遊指南 「台北車站 南側 2」ほか 134 &Kyoto 大和まこの京都さんぽ部 「御所西2」 140 &COOKING 渡辺有子の料理教室ノート 「里芋」 142 &NEKO だって、ねこだもん。 「ダイエットはのんびり派、れみ」 143 &CAR LIFE 私とクルマ。 「福地美帆×フォルクスワーゲン ボーラ V5」 144 &Beauty キレイの理屈 〈haru/コスメデコルテ〉 146 &food Pレミアム通信 「お茶の時間の楽しみ方」 150 &BOOKS 18 MILES OF BOOKS 果てしのない本の話 「わからなさの手触り」 151 &Lifelong Items これから20年、使いたい日用品。 「使い勝手のいいメジャー」 152 &NAOKO 大草直子の好きな時間、好きなもの。 「〈サンマルツァーノ〉のロゼ」 次号予告 Kindle→https://amzn.to/3QlfhuG
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クジラと話す方法
¥2,530
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「動物と話してみたい」 人類はその夢にどこまで近づいたのか? 巨大海獣とビッグデータが出会う最前線の旅へ――! ■あらすじ 2015年、ザトウクジラが海から飛び出し、私の上に落ちてきた。奇跡的に無傷で生還するも、知人の専門家に後日こう言われた。「助かったのは、クジラがぶつからないように配慮したからでしょう」。もちろん、なぜそうしたのと尋ねるなんて不可能ですが、という一言も添えて……。しかしその後、「動物用のグーグル翻訳」の開発を目指す二人の若者が私のもとを訪ねてきた。そもそもなぜ、クジラと人間は話せないのか? シリコンベースの知能が炭素ベースの生命に向けられたとき、動物と人間の関係はどう変化していくのか? ――本書は、国際的評価の高い映像作家である著者が、生物学の世界で起こる革命を丹念に追ったドキュメントであり、Amazon Books編集部が選ぶ「ベスト一般向け科学書2022」のTOP10、『ニューヨーカー』誌が選ぶ「必読書2022(ノンフィクション部門)」に選出された。このたびの日本語版では、71点の図版と2023年のペーパーバック版に加えられたロジャー・ペイン(ザトウクジラの歌を発見した海洋生物学者)への追悼文ともいえる「あとがき」を完全収録。人類と動物の幸福な未来、よりよいコミュニケーションのあり方を模索したいと願うすべての人に贈る一冊。 目次 序章 ファン・レーウェンフックの決断 第1章 登場、クジラに追われて 第2章 海の歌声 第3章 舌のおきて 第4章 クジラの喜び(ジョイ) 第5章 「体がでかいだけの間抜けな魚」 第6章 動物言語を探る 第7章 ディープマインド――クジラのカルチャークラブ 第8章 海にある耳 第9章 アニマルゴリズム 第10章 愛情深く優雅な機械 第11章 人間性否認 第12章 クジラと踊る あとがき 耳を傾けて 【著者略歴】 トム・マスティル〈Tom Mustill〉 生物学者から映画製作者兼作家に転身。人間と自然が出会う物語を専門とする。グレタ・トゥーンベリやデイヴィッド・アッテンボローといった著名な環境活動家や動物学者と共同で制作した作品により、数々の国際的な賞を受賞。それらの作品は、国連やCOP26(気候変動枠組条約第26回締約国会議)で上映されて話題になり、各国の首脳、WHO、ロックバンド「ガンズ・アンド・ローゼズ」にシェアされる。鯨類保護の取り組みが認められ、「世界クジラ目連盟」(World Cetacean Alliance)のアンバサダーにも選出。作家として初めての作品である本書は、Amazon Books編集部が選ぶ「ベスト一般向け科学書2022」のTOP10にランクイン。現在、妻のアニー、二人の娘のステラとアストリッドと一緒にロンドンで暮らしている。 【訳者略歴】 杉田 真〈すぎた・まこと〉 英語翻訳者。日本大学通信教育部文理学部卒業。訳書に、『世界滅亡国家史――消えた48か国で学ぶ世界史』(サンマーク出版)、『武器化する世界――ネット、フェイクニュースから金融、貿易、移民まであらゆるものが武器として使われている』(原書房)、『語り継がれる人類の「悲劇の記憶」百科図鑑――災害、戦争から民族、人権まで』(共訳、原書房)など。
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tattva vol.9 特集:それでも他人と生きていく、には。
¥2,200
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特集:それでも他人と生きていく、には。 言葉はわかるが話が通じない。どうやったって人はわかりあえない。たとえそうであったとしても、私生活でも仕事でも誰の手も借りず生きてなどいけないから、どうする!? 9号の特集テーマは「それでも他人と生きていく、には。」です。 現代は「個人の時代」とも「連帯の時代」とも語られる時代です。一見相反するこのふたつの言葉は、私たちが他人のいる世界にしか存在できず、他人とどう過ごすかが重要であることを示しているのではないでしょうか。ビジネスでプロジェクトを進めるときにもたった1人で行うことはまずありません。また誰かの助けを得なければ私たちは生きくことも不可能です。人との出会いや関わりの連なりが、人生を大きく左右する。だからこそ今、他人と生きていくにはどうするかを哲学、政治、建築、ビジネス、アート、数多な面から探る特集です。 ◎それでも他人と生きていく、には。 グループ・アイデンティティとは何か ジェイ・ヴァン・バヴェル クリエイティブ・ディレクションの未来について私たちが知っているいくつかのこと ビオール・エリオット × ハサン・ギュンドアン × ジャック・セルフ × カゼーム・クテイ ◎特集: 他者の心をめぐる哲学的探求 古田徹也 自由はつらいよ─PTAから学ぶ組織運営 岡田憲治 コモンズ(共有財)とはなにか─内と外、私と他者を繫ぐ小さな風景の考察から─ 乾 久美子 未来を所有する人々のために何ができるか─本音の地域再生論 木下 斉 なぜ今、有楽町にアートが必要か? 現在進行形のまちづくり「YAU」から考える YAUからなにが見えたか/見たくなったか 倉田 翠 × 中森葉月 アートアーバニズムは持続可能か 深井厚志 × 泉山塁威 米海軍精鋭部隊元司令官ジョッコ・ウィリンクに学ぶ、最強のチームづくり ジョッコ・ウィリンク 信頼、ゆるさ、自律性。個を活かす組織づくり 村井真子 前例のない「流域地図」のチームを作ったもの 岸 由二 家族って?─“暮らし” の実践を通じてわかったこと 四井真治 障害を越えて、共に過ごす時間が育む多様な関係性 アトリエ・エー ◎寄稿・連載: 武邑光裕/牧貴洋/内藤廣/清水祐介/草野庸子/石原まこちん/青柳文子/小谷美由/Licaxxx/チョーヒカル/曽我部恵一/トリメガ研究所/鈴木謙介 【tattvaについて】 tattva[タットヴァ]という誌名は、サンスクリット語で「それがそれとしてあること」を意味する「tattva」と、日本語の尊ぶ(たっとぶ)からとり、物事をゆっくりと見つめながら共生と共創を目指していきたいという想いを込めています。 人々の生活や価値観が多項的に存在するなかで、どのように社会と関係を築いていけばいいのか? いますぐには答えが出せないことに対峙するため、ビジネス/アート/テクノロジー/ポップカルチャーなど様々な切り口から多様な視点を100ページ以上のボリュームある特集と60ページ以上の連載で、お届けする雑誌です。
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クィアの民俗学 LGBTの日常をみつめる
¥2,200
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「奇妙な」「風変わりな」といった意味をもつクィア(Queer)。性的マイノリティたちが、自分たちを指し示す言葉として用いてきた。 民俗学の視点で、LGBTと呼ばれる人びとの日常的な営みを捉える七つの論考集。 目次 ◇第一部 民俗学史からクィアを考える 第一章 日本民俗学クィア研究史(辻本侑生) 一 知られざるクィア研究の系譜 二 北野博美―日本民俗学におけるクィア研究の先駆者 三 鹿児島「男色」研究史 四 「男巫女」研究史 五 クィアの現代民俗学に向けて 第二章 南方熊楠と岩田準一の「男色談義」(辻 晶子) 一 南方熊楠と岩田準一の性民俗研究 二 「男色談議」の研究史 三 男色研究の発表媒体 四 民俗学と男色研究 五 「男色談議」のその後 コラム1 『異態習俗考』――クィア民俗学の古典(島村恭則) ◇第二部 「いま・ここ」からクィアを見通す 第三章 大阪「LGBTの駆け込み寺」の実践(三上真央) 一 性善寺と調査者(私)の関係 二 性善寺に集う人々 三 セクシュアリティを見つめる場 第四章 ゲイバレーボールチームの現代民俗学(辻本侑生) 一 性的マイノリティとスポーツサークル 二 スポーツサークルと民俗学 三 雑誌『薔薇族』にみるスポーツサークル 四 スポーツサークルから捉えるゲイコミュニティ 第五章 長崎のマダムナンシー(大田由紀) 一 マダム南支 二 華僑二世として長崎で生きる 三 落地生根 ◇第三部 クィア民俗学の展開 第六章 性的マイノリティは差別を「笑い話」に変えるのか?(辻本侑生) 一 差別と笑い話 二 ハッシュタグと社会変革 三 事例分析 四 インターネット空間の多声性 第七章 異類/婚姻/境界/類縁(廣田龍平) 一 MCUのロキ、北欧神話のロキ 二 異類婚姻譚の概念をクィアにする 三 民間説話のクィア・リーディングによってできること コラム2 ディープ・フォークロアとクィア・アート(島村恭則) 著者プロフィール 辻本 侑生 (ツジモト ユウキ) (著/文 | 編集) 1992年生まれ。弘前大学地域創生本部助教。専門は現代民俗学、地域政策・地域社会論。共著に『津波のあいだ、生きられた村』(鹿島出版会、2019年)、共編著に『山口弥一郎のみた東北』(文化書房博文社、2022年)、『焼畑が地域を豊かにする』(実生社、2022年)、『生きづらさの民俗学』(2023年、明石書店)がある。 島村 恭則 (シマムラ タカノリ) (著/文 | 編集) 1967年生まれ。関西学院大学社会学部長、教授。専門は、現代民俗学、民俗学理論。著書に、『みんなの民俗学』(平凡社新書、2020年)、『民俗学を生きる』(晃洋書房、2020年)、『〈生きる方法〉の民俗誌』(関西学院大学出版会、2010年)などがある。
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人はいつ「死体」になるのか 生と死の社会学
¥3,080
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生 と 死 の境界線とは エンバーミング 生命維持装置 人体組織の闇取引 リヴィング・ウィル テクノロジーの進化は死をあいまいなものにした。科学的、医学的、法的な観点から「死んだ」とみなされるとき、あなたは自分の体をどうしてほしいのか。葬儀業を営む家に生まれ、現在も死について研究する著者による最新報告。 いつ体は死ぬのか? そして、死んだらいつ死体になるのか? 本書は、この問いに答えるために、死んだ人間の体とテクノロジーの関係を歴史と理論の両面から批判的に検討する。歴史的、理論的テクノロジーには、機械、政治的概念、人間の法、主権機関などが含まれる。人間は死体を制御するために、これらのテクノロジーを使って日々死体を分類し、秩序立て、再利用し、物理的に変容させている。 (本文より) ◇目次◇ 謝辞 まえがき 妹の死を見つめる 序章 人間の死体 湖の町/死の町 第一章 エンバーミングされた幻影 #二一.ジュリーに言う 第二章 ハッピー・デス・ムーヴメント もっと速く飛べ 第三章 HIV/AIDSの死体 #一九.ジュリーの葬儀 第四章 プラスティネーションの分類法 一〇分/一〇日 第五章 死、死にゆく過程、身体部位のグローバルな取引 搭乗口一一番 第六章 生政治、死政治、死体政治 空港 第七章 死を特許化する 今日は僕の誕生日 結びに 死の計画を立てる 最後のページ 訳者あとがき 参考文献 原注 ■著者■ ジョン・トロイヤー John Troyer 葬儀業を営む家に生まれ、現在はバース大学社会・政策科学部上級講師、死および社会研究センターのセンター長として、死について多角的に研究している。2006年、本書と同題の博士論文がミネソタ大学芸術・人文科学論文大賞を受賞。死に関するブログ記事を掲載するウェブサイト〈Death Reference Desk〉の共同設立者(http://www.deathreferencedesk.org/org/)。BBCのコメンテーターも務める。本書が初の著書。 ■訳者■ 藤沢町子 ふじさわ・まちこ 大阪府生まれ。京都大学総合人間学部卒業。翻訳専門校フェロー・アカデミーで出版翻訳を学ぶ。訳書に『原爆投下、米国人医師は何を見たか:マンハッタン計画から広島・長崎まで、隠蔽された真実』。
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宗教の起源 私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか
¥3,300
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進化心理学の巨人ダンバーが描く、人類と信仰の20万年。仏教、キリスト教、ヒンドゥー教、神道……世界の主要な宗教は、なぜ同じ時期に同じ気候帯で誕生したのか?カルト宗教はなぜ次々と生まれ、人々を惹きつけるのか?科学が隆盛を極める現代においても、宗教は衰えるどころかますます影響力を強めている。ときに国家間の戦争を引き起こすほど人々の心に深く根差した信仰心は、なぜ生まれたのか?そして、いかにして私たちが今日知る世界宗教へと進化したのか?「ダンバー数」で世界的に知られ、人類学のノーベル賞「トマス・ハクスリー記念賞」を受賞した著者が、人類学、心理学、神経科学など多彩な視点から「宗教とは何か」という根源的な問いに迫った、かつてないスケールの大著。待望の邦訳刊行。 ■ ■ ■集団内に協力行動を生みだす信仰心も、集団の外に対しては反社会的行動の原動力となる。宗教的アイデンティティが国家に利用されるとき、悲劇は起こる。――フィナンシャル・タイムズ 紙宗教と人間の生活のあり方は、かくも複雑なのである。本書は、その両方を進化的ないきさつから説明しようと、真に大きな考察を展開しようと試みる大作である。――長谷川眞理子(進化生物学者、総合研究大学院大学名誉教授/「解説」より)■ ■ ■ 目次 日本の読者へ はじめに 第1章 宗教をどう研究するか 第2章 神秘志向 第3章 信じる者はなぜ救われるのか? 第4章 共同体と信者集団 第5章 社会的な脳と宗教的な心 第6章 儀式と同調 第7章 先史時代の宗教 第8章 新石器時代に起きた危機 第9章 カルト、セクト、カリスマ 第10章 対立と分裂 謝辞 解説 ヒトの進化と宗教の起源――長谷川眞理子 註/参考文献/索引 著者について 【著者】 ロビン・ダンバー(Robin Dunbar) オックスフォード大学進化心理学名誉教授。 人類学者、進化心理学者。霊長類行動の世界的権威。 イギリス霊長類学会会長、オックスフォード大学認知・進化人類学研究所所長を歴任後、現在、英国学士院、王立人類学協会特別会員。世界最高峰の科学者だけが選ばれるフィンランド科学・文学アカデミー外国人会員でもある。1994年にオスマン・ヒル勲章を受賞、2015年には人類学における最高の栄誉で「人類学のノーベル賞」と称されるトマス・ハクスリー記念賞を受賞。人間にとって安定的な集団サイズの上限である「ダンバー数」を導き出したことで世界的に評価される。著書に『ことばの起源』『なぜ私たちは友だちをつくるのか』(以上、青土社)、『友達の数は何人?』『人類進化の謎を解き明かす』(以上、インターシフト)など。 【解説者】 長谷川眞理子(はせがわ・まりこ) 進化生物学者、総合研究大学院大学名誉教授。 総合研究大学院大学学長を退任後、現在、日本芸術文化振興会理事長。 日本動物行動学会会長、日本進化学会会長、日本人間行動進化学会会長を歴任。主著に、『進化とは何だろうか』『私が進化生物学者になった理由』(以上、岩波書店)、『生き物をめぐる4つの「なぜ」』(集英社)、『クジャクの雄はなぜ美しい? 増補改訂版』(紀伊國屋書店)、『人間の由来(上・下)』(訳、講談社)、『進化的人間考』『ヒトの原点を考える』(以上、東京大学出版会)ほか多数。 【訳者】 小田哲(おだ・さとし) 翻訳家。
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なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか
¥2,420
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バーンアウト文化への処方箋 「燃え尽き(バーンアウト)症候群」は仕事への不満やストレスを語るときの用語として流通しているが、その意味は正確に理解されておらず、激務の疲労や仕事への絶望に苦しむ労働者の役に立っていない。本書は、大学教授の仕事に燃え尽き、寿司職人やコインパーク管理人として生計を立てていた異色の経歴を持つ著者が、なぜ過酷な仕事に高い理想を持つのかを歴史的・心理学的に分析し、燃え尽きを解決できた個人やコミュニティーを明らかにする。 Kindle→https://amzn.to/40dSaX6
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古本屋 タンポポのあけくれ
¥2,860
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詩を愛する夫婦が1963年、高知に小さな古書店を開きました。 「タンポポ書店」です。 店には詩集も並んでいましたが、それ以上に雑本が並び、入り口には50円均一の棚もありました。 生まれてきた3人の子どもを養うため、夫は長距離トラックに乗り、妻は店舗だけでなく、催事場やスーパーでも古本を売ります。 夫が病死しした後も、妻の片岡千歳さんは2004年まで、ひとりで「タンポポ書店」を続けました。 本書は2004年に片岡千歳さんが自費出版した随筆集の復刊です。 古本好きには知られていた本ですが、発行部数が少なく、長いあいだ入手困難の一冊でした。 片岡さんの文章は生活に根ざした文章であり、あたたかみがあって、読む者の心を解きほぐします。 本書は現在ではなかなか見られない「貼り箱」をつかった、贅沢な仕様です。 一度といわず、何度でも読み返していただけたらうれしいです。
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曇る眼鏡を拭きながら
¥1,760
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ひとりでも拭けるけど、ふたりで拭けば、もっと、ずっと、視界がひろがる。 ノーベル文学賞受賞作家、J・M・クッツェーの訳者として名高いのぞみさん。 パク・ミンギュ『カステラ』以降、韓国文学ブームの立役者である真理子さん。 「ことば」に身をひたしてきた翻訳家どうしが交わす、知性と想像力にみちた往復書簡集。 生まれ育った地に降りつもる雪、息もたえだえの子育て期、藤本和子との出会い、出版界の女性たちの連帯、コロナ禍とウクライナ侵攻の混迷……丹念に紡がれた、記憶と記録のパッチワーク! 【著者略歴】 くぼたのぞみ 1950年北海道生まれ。翻訳家・詩人。主な訳書に、サンドラ・シスネロス『サンアントニオの青い月』、J・M・クッツェー『マイケル・K』『鉄の時代』『サマータイム、青年時代、少年時代』『ダスクランズ』『モラルの話』『ポーランドの人』、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』『アメリカーナ』などがある。詩集に『山羊にひかれて』『記憶のゆきを踏んで』など、著書に『鏡のなかのボードレール』『山羊と水葬』など。2022年、『J・M・クッツェーと真実』で第73回読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞。 斎藤真理子(さいとう・まりこ) 1960年新潟県生まれ。翻訳家。主な訳書に、チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』、ハン・ガン『すべての、白いものたちの』、チョン・セラン『フィフティ・ピープル』、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』、ファン・ジョンウン『ディディの傘』、パク・ソルメ『もう死んでいる十二人の女たちと』、ペ・スア『遠きにありて、ウルは遅れるだろう』など。著書に『韓国文学の中心にあるもの』『本の栞にぶら下がる』。2015年、パク・ミンギュ『カステラ』(ヒョン・ジェフンとの共訳)で第1回日本翻訳大賞受賞。 Kindle→https://amzn.to/471B0yk
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飛ぶ教室 75号 特集:図書館! 図書室!
¥1,100
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■特集■ 図書館! 図書室! 本を借りる場所、勉強する場所、 人との待ち合わせ場所、シェルターのような場所――。 図書館や図書室に来る理由は、人それぞれにあるのかも。 さあ、本日も図書館、図書室が開きます。 〔図書館で出会った本〕 昼田弥子/吉田明世/北澤平祐/長野ヒデ子 〔創作〕 「ほしのなまえ」深緑野分 「エマリとロネの魔女図書館」こまつあやこ 「チシキムシのひみつ」有賀拓郎 「長生きがしたい」小坂井大輔 〔わたしの図書館〕 「日野市立日野図書館」利用者・阿部結 〔図書館探訪〕 「みんなの小さな図書館 ひとハコBase」探訪者・如月かずさ ■『ココロノナカノノノ』刊行記念対談 戸森しるこ×河合二湖 ■連載 対談「本屋さん探訪(11)」千歳書店/探訪者・三浦しをん 偏愛映画コラム「子どもたちによろしく+(9)」長崎訓子 小論「言葉のちから――十歳の君へ、八通の手紙(最終回)」若松英輔 短編「逃げる田中(新連載)」石川宏千花/小鈴キリカ 絵 短編「今日も誰かの誕生日(3)」二宮敦人/中田いくみ 絵 マンガ「さんぱつやきょうこさん(74)」長谷川義史 ■BOOKS 〈絵本〉松田素子/〈児童書〉加藤純子/〈YA〉岡田貴久子/〈大人の本〉穂村弘 ■公募 第64回 作品募集結果発表 選者 石井睦美/川島誠 ■前号を読む まつむらまいこ ■表紙 カシワイ ■出版社からのコメント■ だれもが一度は訪れたことのある場所――図書館と図書室。 どんな思い出がありますか? 今回の特集では、図書館や図書室に纏わるあれこれを、創作をはじめインタビュー等でお届けします。 本屋さんを訪問するお馴染みのコーナー「本屋さん探訪」の探訪者は、作家・三浦しをんさん。自転車で颯爽と現れたその場所は、千歳船橋駅近くの「千歳書店」さん!
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映画と文学が好き! 人情編
¥1,100
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HIBIUTA AND COMPANYの映画好き・代表大東悠二と書肆室室長村田奈穂が、原作書籍のある映画のレビュー本を作りました! 大東は映画を見て、村田は本を読んで、それぞれの「好き!」や自分の経験をからめて語ります。 第一弾は人情編。 「このレビューでは、各映画の人情にパーセンテージをつけているが、そもそも人情とは何なのか」(大東) レビュアー当人が悩み始める人情とは……。 生粋の映画好きと、30代になってから映画に目覚めた文学好きによる、映画語りをお楽しみください。 B6サイズ/68ページ カバー付き/リソグラフ印刷 目次 まえがき レナードの朝 スモーク ビューティフル・マインド カッコーの巣の上で ショーシャンクの空に あとがき 著者略歴 大東 悠二【著】 ひびうた/HIBIUTA AND COMPANY代表。生きにくさを抱えた人の居場所と、違いのある人が共に過ごせる共有地を、福祉と文化の力でつくっている。母親の影響で小さい頃から映画が好きになり、中学生の頃に観た「タイタニック」に影響を受けて、自主制作映画をつくり始め、10年間で20作品ほどの作品を監督・脚本・撮影・編集する。高校生の頃に観た「ポンヌフの恋人」に衝撃を受けて、映画の舞台になったフランスのパリに単身渡航し、撮影現場を巡回する。これまでに約1000本の映画を鑑賞。好きな監督はレオス・カラックス。好きな俳優はレオナルド・ディカプリオ。これまでに最も影響を受けた映画はフェデリコ・フェリーニ監督の「8 1/2」。 村田 奈穂【著】 三重県津市(旧久居市)出身。2021年よりブックハウスひびうた管理者。2023年4月より日々詩書肆室室長。30歳を過ぎてから映画の面白さに目覚める。最近は全国各地のミニろぶアターに足を運び、週に1本は映画を見る日々を送っている。本でも映画でも古典的名作を好む傾向あり。好きな映画監督はスタンリー・キューブリック。好きな映画作曲家はエンニオ・モリコーネ。近年衝撃を受けた映画は鈴木清順監督の「ツィゴイネルワイゼン」。 岩﨑 美空【イラスト】 物心ついたときから絵を描きはじめる。 HIBIUTA AND COMPANYで2023年から日々詩意匠室で室長をつとめ、日々詩喫茶室のメニューなどのイラストを手掛ける。 好きな映画はロブ・ライナー監督の『最高の人生の見つけ方』、ブレタ・ガーウィグ監督の『ストーリー・オブ・ライフ』。 ミナミノアミ【イラスト】 三重県津市出身。電車は30分に1本、大きめのイオンに囲まれ、何不自由ない生活を送る。日々詩編集室専属イラストレーターとして、2023年3月から活動をはじめる。好きな食べ物はぬれせんべい。幼少期から図書館に通いつめ、絵本に親しむ。「かいけつゾロリ」シリーズを愛読。マイブームは、お風呂に浸かること。 「わかち合う時を求めて、わたしたちの共有地をつくる」をコンセプトにしている団体です。 聞こえない、聞こえてこない、聞いてくれない、聞かせられない、そんな小さな声を大切にした編集と出版を行います。 時間をかけて物語を本という形にしていきます。本を編むことが特別なことではなく、町に住む人と当たり前にできるようになる。そんな出版をつくることができたら嬉しいです。
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〈電子版〉映画と文学が好き! 人情編
¥1,100
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【電子書籍版です】 PDFデータが入っています。 HIBIUTA AND COMPANYの映画好き・代表大東悠二と書肆室室長村田奈穂が、原作書籍のある映画のレビュー本を作りました! 大東は映画を見て、村田は本を読んで、それぞれの「好き!」や自分の経験をからめて語ります。 第一弾は人情編。 「このレビューでは、各映画の人情にパーセンテージをつけているが、そもそも人情とは何なのか」(大東) レビュアー当人が悩み始める人情とは……。 生粋の映画好きと、30代になってから映画に目覚めた文学好きによる、映画語りをお楽しみください。 B6サイズ/68ページ カバー付き/リソグラフ印刷 目次 まえがき レナードの朝 スモーク ビューティフル・マインド カッコーの巣の上で ショーシャンクの空に あとがき 著者略歴 大東 悠二【著】 ひびうた/HIBIUTA AND COMPANY代表。生きにくさを抱えた人の居場所と、違いのある人が共に過ごせる共有地を、福祉と文化の力でつくっている。母親の影響で小さい頃から映画が好きになり、中学生の頃に観た「タイタニック」に影響を受けて、自主制作映画をつくり始め、10年間で20作品ほどの作品を監督・脚本・撮影・編集する。高校生の頃に観た「ポンヌフの恋人」に衝撃を受けて、映画の舞台になったフランスのパリに単身渡航し、撮影現場を巡回する。これまでに約1000本の映画を鑑賞。好きな監督はレオス・カラックス。好きな俳優はレオナルド・ディカプリオ。これまでに最も影響を受けた映画はフェデリコ・フェリーニ監督の「8 1/2」。 村田 奈穂【著】 三重県津市(旧久居市)出身。2021年よりブックハウスひびうた管理者。2023年4月より日々詩書肆室室長。30歳を過ぎてから映画の面白さに目覚める。最近は全国各地のミニろぶアターに足を運び、週に1本は映画を見る日々を送っている。本でも映画でも古典的名作を好む傾向あり。好きな映画監督はスタンリー・キューブリック。好きな映画作曲家はエンニオ・モリコーネ。近年衝撃を受けた映画は鈴木清順監督の「ツィゴイネルワイゼン」。 岩﨑 美空【イラスト】 物心ついたときから絵を描きはじめる。 HIBIUTA AND COMPANYで2023年から日々詩意匠室で室長をつとめ、日々詩喫茶室のメニューなどのイラストを手掛ける。 好きな映画はロブ・ライナー監督の『最高の人生の見つけ方』、ブレタ・ガーウィグ監督の『ストーリー・オブ・ライフ』。 ミナミノアミ【イラスト】 三重県津市出身。電車は30分に1本、大きめのイオンに囲まれ、何不自由ない生活を送る。日々詩編集室専属イラストレーターとして、2023年3月から活動をはじめる。好きな食べ物はぬれせんべい。幼少期から図書館に通いつめ、絵本に親しむ。「かいけつゾロリ」シリーズを愛読。マイブームは、お風呂に浸かること。 「わかち合う時を求めて、わたしたちの共有地をつくる」をコンセプトにしている団体です。 聞こえない、聞こえてこない、聞いてくれない、聞かせられない、そんな小さな声を大切にした編集と出版を行います。 時間をかけて物語を本という形にしていきます。本を編むことが特別なことではなく、町に住む人と当たり前にできるようになる。そんな出版をつくることができたら嬉しいです。
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WORKSIGHT 21号 特集:詩のことば Words of Poetry
¥1,980
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詩のことばは、わたしたちの社会のありようを、異なる方法で指し示す。韓国現代詩シーンの第一人者へのインタビュー、ノーベル文学賞に輝いた詩聖・タゴールが愛したベンガルの滞在記、ハンセン病療養所の詩人たちをめぐる新作詩と随筆、銀行員詩人だった石垣りんから考える生活詩、建築家が語る詩集のデザイン、ことばの哲学者・古田徹也の思案など。ページを開き、やがて閉じたとき、世界の手触りが変わっているかもしれない。 【目次】 巻頭言 詩を失った世界に希望はやってこない 文=山下正太郎(本誌編集長) 花も星も、沈みゆく船も、人ひとりの苦痛も 韓国詩壇の第一人者、チン・ウニョンが語る「詩の力」 ソウル、詩の生態系の現場より ユ・ヒギョンによる韓国現代詩ガイド そこがことばの国だから 韓国カルチャーはなぜ詩が好きなのか 語り手=原田里美 ベンガルに降る雨、土地の歌 佐々木美佳 詩聖タゴールをめぐるスケッチ 「言葉」という言葉も 大崎清夏 詩と随筆 ふたつの生活詩 石垣りんと吉岡実のことば 文=畑中章宏 紙の詩学 建築家・詩人、浅野言朗から見た詩集 詩人は翻訳する・編集する・読解する ことばと世界を探究する77冊 しっくりくることばを探して 古田徹也との対話・ウィトゲンシュタインと詩の理解 Kindle→https://amzn.to/3FA41pb
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キンドレッド グラフィックノベル版
¥4,180
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血縁をめぐる歴史が鞭となり、私の身体に新たな傷を刻み、血と涙を流させる―― 人種差別/奴隷制という負の歴史の否定が、己の実存を脅かすというパラドックス…… 19世紀初頭のアメリカ南部にタイム・スリップした主人公・デイナは、そこでの混沌と絶望に何を見いだし、何に引き裂かれたのか。 オクテイヴィア・E・バトラーが残した、人種とアイデンティティをめぐる“グリム・ファンタジー”の傑作が、グラフィック・ノベルにて登場。 2017年 ブラム・ストーカー賞受賞 2018年 アイズナー賞 最優秀翻案作品賞受賞 1976年のカリフォルニア。若い黒人女性デイナは、ある日突然謎の声に導かれ、南北戦争前のアメリカ南部へとタイムスリップをする。 そこでデイナは、メリーランドの農園近くの川で溺れている白人の少年を救出する。少年ルーファスはウェイリン・プランテーションの跡取り息子であった。 命の恩人であるはずのデイナは、ルーファスの父親が経営するプランテーションで奴隷として生きることになる――。 自身の命が危険に晒されると現代に、ルーファスの命が脅かされると過去へタイムスリップするデイナ。タイムスリップを繰り返すうちに、デイナは自分の血の中に流れている秘密に直面することになる。このふたりを結ぶ絆の意味とは――。 SF、ファンタジー分野における卓越したストーリーテラーとして知られ、フェミニズムやアフロフューチャリズムの文脈でも近年再評価の機運が高まる、アフリカ系アメリカ人作家オクテイヴィア・E・バトラー。 2006年に59歳でこの世を去ったバトラーだが、サラ・ピンスカーやN・K・ジェミシン、ンネディ・オコラフォーなど現代を代表するSF作家に大きな影響を与えている。 世界50万部発行のベストセラー小説『キンドレッド』が、著名な学者でありコミック・アーティストのダミアン・ダフィーとジョン・ジェニングズによって待望のグラフィック・ノベル化。バトラーの代表作として世界的に知られる本作は、奴隷制度がもたらした暴力と人間性の喪失を、SF的な仕掛けを用いたロマンス、歴史小説として巧みに描いている。 人種、性、権力、そして人間であることの意味をめぐる諸問題を探求するバトラーの視点は、刊行から40年以上経った今なお新たな読者を引きつけ続けている。 著者プロフィール オクテイヴィア・E.バトラー (原著) 1947年生まれ。アメリカのSF作家。「血を分けた子ども」でヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞を受賞。「話す音」でヒューゴー賞を受賞。95年にSF作家として初めてマッカーサー賞(天才賞)を、2000年にPEN生涯功労賞を受賞。ベストセラーとなった長編『キンドレッド』、短篇集『血を分けた子ども』のほか、シリーズ『Patternist』『Xenogenesis』、『Parable』がある。2006年に59歳で没後にも伝説的作家として世界的な読者をもつ。