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トランスジェンダー入門
¥1,056
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トランスジェンダーとはどのような人たちなのか。 性別を変えるには何をしなければならないのか。 トランスの人たちはどのような差別に苦しめられているのか。 そして、この社会には何が求められているのか。 これまで「LGBT」と一括りにされることが多かった「T=トランスジェンダー」について、さまざまなデータを用いて現状を明らかにすると共に、医療や法律をはじめその全体像をつかむことのできる、本邦初の入門書となる。 トランスジェンダーについて知りたい当事者およびその力になりたい人が、最初に手にしたい一冊。 ◆目次◆ 第1章 トランスジェンダーとは? 第2章 性別移行 第3章 差別 第4章 医療と健康 第5章 法律 第6章 フェミニズムと男性学 ◆著者略歴◆ 周司あきら(しゅうじ あきら) 主夫、作家。著書に『トランス男性による トランスジェンダー男性学』、共著に『埋没した世界 トランスジェンダーふたりの往復書簡』。 高井ゆと里(たかい ゆとり) 倫理学者、群馬大学准教授。訳書にショーン・フェイ『トランスジェンダー問題 議論は正義のために』、著書に『ハイデガー 世界内存在を生きる』。 Kindle→https://amzn.to/3O9SD8y
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われらはすでに共にある : 反トランス差別ブックレット
¥1,100
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【内容紹介】 2022年11月に刊行された反トランス差別ZINE『われらはすでに共にある』の増補版。ZINEの内容はほとんどそのまま、新たにエッセイを3本、ブックガイドを4本追加。 日に日に苛烈さを増すトランスジェンダーに対する差別・排除言説。現実に即さないトランスジェンダー像が広められ、恐怖と不安が煽られる。本書は、そうした現状に抵抗を示すべく刊行された。複雑で多様な個々人の声、現状に対する抵抗言説を、読みやすい長さで多数収録。巻末には映画・ブックガイドを掲載。トランスヘイトの嵐に抗うために、まず手に取りたい1冊。 〈われらはすでに共にある。共にある未来のために、共に生き続けるために、あなたは決してひとりではないのだと言うために、本書は作られている。他ならないあなたに届くことを、私は祈っている。〉(水上文「はじめに」より) 【目次】 ☆=増補分 はじめに 水上文 [エッセイ] ・三木那由他「くだらない話がしたい」 ・ただの沼「べつの言葉で」 ・青本柚紀「クィアな自認の時間性——あなたにそれが届くまで」 ・山中千瀬「言葉がほしい」 ・さとう渓「トランスジェンダーは難しくない」 ・水上文「シスジェンダーとは何か」 ・かがみ「「キラキラしたトランスジェンダリズム」ってなんですか?」 ・福永玄弥「わたし(たち)は忘れない」 ・高島鈴「その声には応答しない」 ・近藤銀河「シスターズへ」 ・堀田季何「メモ・ノワール」 ・榎本櫻湖「声について」 ・山内尚「熊で鹿で兎でそして」 ・呉樹直己「セックストイと自炊飯」 ・清水晶子「背を向けて、彼方を見つめて、向き合って」 ・岩川ありさ「雑踏の中でも見つけられる」 ☆釘宮もみじ「身体と知を売ることについて」 ☆吉野靫「ご機嫌いかがですか」 ☆周司あきら「共犯者」 ・児玉美月「世界のトランスジェンダー映画5選」 [共にあるためのブックガイド] ・水上文「私たちの問題——「トランスジェンダー問題」を捉え直す」 (ショーン・フェイ著/高井ゆと里訳『トランスジェンダー問題』) ・中村香住「トランスジェンダーとフェミニズムの共闘点」 (田中玲『トランスジェンダー・フェミニズム』) ・近藤銀河「ハンマーの共鳴音を探る」 (橋迫瑞穂『妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ』、李琴峰『生を祝う』) ・青本柚紀「割り当てられた性を出てゆく経験としてのトランス」 (エリス・ヤング著/上田勢子訳『ノンバイナリーがわかる本』) ☆青本柚紀「Aセクシュアル・Aロマンティック・Aジェンダー——こうしてあなたたちは疎外の夜をつくる」 (夜のそら「Aセク情報室」) ☆高島鈴「“自然”を語る新しい言葉」 (ジュリア・セラーノ 著/矢部文訳『ウィッピング・ガール』) ☆水上文「奪い返し、問い返す——「性同一性」をめぐって」 (針間克己『性別違和・性別不合へ』、五月あかり・周司あきら『埋没した世界』) ☆周司あきら「トランスジェンダーの仲間と再会する」 (虎井まさ衛編著『語り継ぐトランスジェンダー史』)
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結晶するプリズム 翻訳クィアSFアンソロジー
¥2,200
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*クラファン支援者には出版元より500円割引のクーポンが配布されます *使用期限は2023年8月15日(23:59)までです *クーポンに関するお問い合わせは出版元までお願いします→https://www.instagram.com/queersf2023/ *店頭での購入時にもクーポンはご利用可能です 「クィア」をテーマに、北米・アフリカ・アジア・ヨーロッパ・カリブ海と世界の5つの地域から集めたSF短編小説を収録しています。 アセクシュアル/デミロマンティックの狼男の物語や父権主義社会を打倒しようと立ち上がるレジスタンスたちの話、体に浮き上がる模様によって物語を語り継ぐツースピリット(北米先住民コミュニティ内のシスジェンダー異性愛規範に当てはまらない人たち)の小説など、多様なクィアSF短編小説をお楽しみください。 目次 ジェニー・カッツォーラ「パーティトーク」(岸谷薄荷訳) イン・イーシェン「鰐の王子さま」(紅坂紫訳) ナディア・ションヴィル「ガラスの天井(トワティアンヴェア)」(善本知香訳) ワニニ・キメミア「夕焼けのブルース」(村上さつき訳) ゲイブ・アタグウェウィヌ・カルデロン「ANDWÀNIKÀDJIGAN(アンドワニカドジガン)」(吉田育未訳) あとがき 編者・翻訳者らプロフィール 編者:井上彼方、紅坂紫 刊行:『結晶するプリズム 翻訳クィアSFアンソロジー』編集部
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兵役拒否の問い 韓国における反戦平和運動の経験と思索
¥2,860
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韓国における兵役拒否者であり平和活動家でもあるイ・ヨンソクが、自身の兵役拒否体験をもとにその意義や平和運動のあり方、そして平和運動が直面してきた諸問題を考察し、代替服務制度を勝ち取るまで──そしてその後の葛藤まで──を綴る。「兵役」というテーマをとおして、韓国社会を「内側」から考える、ひいては私たちの社会をも問い返さざるをえない、迫真の書。 「かれらの行動には、冷笑を吹き飛ばす力がある。明確な解答を提示するのではなく、明確さという暴力をかき乱す「問い」がつまった本だ。平和に対する渇望と疑心を同時に抱いたあらゆる人びとに本書を勧める」 ──キム・チョヨプ(『わたしたちが光の速さで進めないなら』著者) 目次 日本語版序文 プロローグ 1、軍隊を拒否できるって? 2、兵役拒否にも系譜がある 3、良心を問われて 4、平和と非暴力を想像する 5、二等兵が打ち上げた小さな平和 6、多様な「臆病者」の登場 7、父は朴露子を読みはじめた 8、兵役拒否者の賢い(?)監房生活 9、兵役拒否を断念するということ 10、兵役を拒否できるひとがほかにいるだろうか? 11、失敗が道となるように 12、「お前らには銃弾を使うのももったいないから包丁で刺し殺してやる」 13、監獄へいく男、差し入れする女? 14、戦争受益者を止めろ! 15、難民を選択する人びと 16、「兵役法」の変化 17、代替服務制が導入されるまで 18、批判を超え、代案を語る 19、「偽」兵役拒否者、「偽」難民、「偽」トランスジェンダー? 20、代替服務という出発点 エピローグ 原注 訳者解説 森田和樹 著者プロフィール イ・ヨンソク (イ ヨンソク) (著/文) 1980年生まれ。韓国の兵役拒否者。平和運動団体「戦争なき世界」のアクティビスト。 森田和樹 (モリタカズキ) (翻訳) 1994年生まれ。同志社大学大学院社会学研究科博士後期課程所属。専攻は歴史社会学、朝鮮現代史。
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断絶
¥3,520
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恋愛とその破局、愛する人の不在、家族との訣別、出産と生誕、怪我による身体変容、アルツハイマー病による人格変容……。存在の脆弱さ、壊れやすさに対する繊細な配慮が、常識的な期待や希望の言説に抗して、いかに人間存在が脆く、容易に破局から回復しえないのかを見極める。それでもなお、挫折を「肯定する」のでもなく、別離から「立ち直る」のでもなく、私たちはいかにして生き延びることができるか。 目次 序 章 人生はいくつもの別れでできている 第1章 自分自身に、そして他者に忠実であり続けることの不可能性 第2章 愛する人との別れ 第3章 自分自身になる 第4章 散逸の喜び 第5章 事故に遭った人 第6章 誕生と別れ 第7章 家族と別れる 第8章 消失 第9章 断絶の性 第10章 夜を渡る 第11章 契約の破綻 訳者あとがき 参考文献 著者プロフィール クレール・マラン (マラン クレール) (著) クレール・マラン(Claire Marin) 1974年、パリに生まれる。2003年にパリ第四大学(ソルボンヌ)で哲学の博士号を取得。「現代フランス哲学研究国際センター」のメンバーを務めるとともに、セルジー=ポントワーズのリセ、アルフレッド・カストレ校のグランゼコール準備クラスで教鞭をとる哲学者である。自らが多発性の関節炎をともなう自己免疫疾患に苦しめられ、厳しい治療生活を送ってきた患者(当事者)でもあり、その経験を起点として、「病い」と「医療」に関する哲学的な省察へと歩みを進め、精力的な著作活動を続けている。著書に、『熱のない人間――――治癒せざるものの治療のために』(鈴木智之訳、法政大学出版局、2016年)、『病い、内なる破局』(鈴木智之訳、法政大学出版局、2021年)、自らの経験を小説として綴った作品『私の外で――――自己免疫疾患を生きる』(鈴木智之訳、ゆみる出版、2015年)などがある。 鈴木 智之 (スズキ トモユキ) (訳) 鈴木 智之 1962年生まれ。法政大学社会学部教授。著書に、『村上春樹と物語の条件――――『ノルウェイの森』から『ねじまき鳥クロニクル』へ』(青弓社、2009年)、『眼の奥に突き立てられた言葉の銛――目取真俊の〈文学〉と沖縄戦の記憶』(晶文社、2013年)、『死者の土地における文学――大城貞俊と沖縄の記憶』(めるくまーる、2016年)、『郊外の記憶――文学とともに東京の縁を歩く』(青弓社、2021年)、『ケアとサポートの社会学』(共編著、法政大学出版局、2007年)、『ケアのリアリティ――境界を問いなおす』(共編著、法政大学出版局、2012年)、『不確かさの軌跡――――先天性心疾患とともに生きる人々の生活史と社会生活』(共著、ゆみる出版、2022年)など。訳書に、A・W・フランク『傷ついた物語の語り手――身体・病い・倫理』(ゆみる出版、2002年)、B・ライール『複数的人間――行為のさまざまな原動力』(法政大学出版局、2013年)、M・アルヴァックス『記憶の社会的枠組み』(青弓社、2018年)、C・マラブー『偶発事の存在論――破壊的可塑性についての試論』(法政大学出版局、2020年)などがある。
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アミナ
¥3,190
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マレーシアを代表する女性作家による英国PEN翻訳賞受賞作 1970年マレーシア生まれの中国語で創作する女性作家による初の短篇小説集。同時代のマレーシアを舞台に、女性の視点から語られる11篇。各作品を貫くのは、〝境界〟というテーマである。 多民族・多言語国家であるマレーシアの人口は主にマレー人、華人、インド人で構成される。その多数を占めるマレー人はムスリムであり、二重に敷かれた法制度のうちイスラーム法が適用される。ムスリムと非ムスリムとの婚姻は認められていない。 国境・民族・宗教などの境界線で区切られた男性優位の社会の中で、ささいな衝突を通じて、制度から抜け出そうともがく女性たち。一方で、人間の強烈な欲望や逃れられない運命を描きながら、近年加速するマレーシアのイスラーム化にともなう女性の現実的な問題に切り込み、権力が個人の暮らしに容赦なく踏み込んでくることへの文学的挑戦を試みていることに欧米も注目する。性暴力をはじめ様々な暴力の影が忍び寄るのを常に感じながら成長する少女の姿や、現在の社会の中で生きるよりどころを見出そうとする女性の心理が繊細に、ときに幻想的に描き出される。英国PEN翻訳賞受賞、Warwick Prize for Women in Translation 最終候補作。 [目次] 湖面は鏡のように 壁 男の子のように黒い 箱 夏のつむじ風 ラジオドラマ 十月 小さな町の三月 Aminah 風がパイナップルの葉とプルメリアの花を吹き抜けた フックのついたチャチャチャ 訳者あとがき [著者略歴] 賀淑芳 Ho Sok Fong(が・しゅくほう) 1970年、マレーシア・クダ州生まれ。マレーシア理科大学(UTM)応用物理学科を卒業後、エンジニアとして働き、2000年、マレーシアの華字紙『南洋商報』に転職、文芸欄の特集を担当する。04年に離職し、奨学金を得て台湾に留学。政治大学中国文学部で08年に修士号を取得した後、マレーシアに帰国し、トゥンク・アブドゥル・ラーマン大学(UTAR)中国文学科で3年間講師を務めた。その後、シンガポール・南洋理工大学(NTU)の奨学金を得て博士課程に学び、17年、同大中国文学科で博士号を取得。20年までマレーシアの小さな街で執筆に専念した。20年夏に台湾に渡り、台北芸術大学准教授を務め、23年8月、マレーシアに帰国。 2002年、短篇小説「別再提起」で中国時報文学賞審査員賞、08年、「夏のつむじ風」で台湾聯合報小説賞を受賞。12年、短篇小説集『迷宮毯子』、14年、短篇小説集『湖面は鏡のように』(本書)を台湾の宝瓶文化から刊行。15年、「初始与沙」で九歌小説選年度賞を受賞。 19年、短篇小説集 『湖面は鏡のように』の英訳がGrantaより刊行され、英国PEN翻訳賞を受賞、Warwick Prize for Women in Translation 2020 の最終候補作となり、世界の注目を集めた。23年8月、初の長篇小説『蛻』を刊行。本書が初の邦訳書となる。 [訳者略歴] 及川茜(おいかわ・あかね) 専門は中国語圏文学。訳書に、李永平『吉陵鎮ものがたり』(共訳、人文書院)、唐捐『誰かが家から吐きすてられた――唐捐詩集』(思潮社)、鯨向海『Aな夢――鯨向海詩集』(思潮社)、『郝景芳短篇集』(白水社)など。編訳書に『サイノフォン1――華語文学の新しい風』(白水社)がある。
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みんな知ってる、みんな知らない
¥1,760
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1995年6月4日、奇しくも同じ日に起こった“事件”により、9歳の二人の少女は49日間、一人きりでの軟禁を余儀なくされた。奇跡的に生還を果たして20年後、封印してきた記憶を二人が徐々に取り戻すとき、再び事態が動き出す! 韓国人女性作家の新星による、スリルに満ちたサスペンスの傑作。 著者プロフィール チョン・ミジン (チョンミジン) (著/文) 1983年生まれ。韓国の名門国立大学、慶北大学校で国語国文学を専攻。卒業後、アニメーションや映画の脚本家として頭角を現した。子供向け絵本作品でキャリアを積んで評価を得て、作品は中国や台湾、フランスで翻訳出版されている。現在はチェコ共和国の首都プラハで、大人向けのミステリーを中心に作家活動に取り組んでいる。『切った爪』『おやすみ、ココ』といった絵本の他、写真小説『骨』といった作品がある。 ピョン・ヨングン (ピョンヨングン) (イラスト) 1983年生まれ。台詞のないグラフィック・ノベルを自費出版で製作するところからキャリアをスタートさせた。水彩絵の具を使った手描きによって、現実の一瞬を静謐に写し取る技法に特徴がある。挿画やポスターの他、日本人アーティストのCDジャケットなど、活躍の場を広げている。2019年にはアーティスト・イン・レジデンスでインドに滞在。現在は日本に拠点を移している。近年の作品にグラフィック・ノベル『ゆるりと流れる:Flowing Slowly』がある。 カン・バンファ (カンバンファ) (翻訳) 岡山県倉敷市生まれ。高麗大学文芸創作科博士課程修了。翻訳・日本語講師。日訳書にチョン・ユジョン『七年の夜』、同『種の起源』、ピョン・ヘヨン『ホール』、ペク・スリン『惨憺たる光』、コン・ソノク『私の生のアリバイ』などがある。韓訳書に五味太郎『正しい暮し方読本』、古田足日『ロボット・カミイ』、岸本真一『はるになたらいく』など児童書多数。共著に『일본어 번역 스킬(日本語翻訳スキル)』がある。 Kindle→https://amzn.to/3LPlvkZ Audible→https://amzn.to/46G88M1
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コンビニエンス・ラブ
¥990
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「アーティストであって、アイドルじゃない」 5人組ダンスグループGAME BREAKERSに所属する成瀬愛生(通称:アッキー)はそんなプライドを持っている。 しかしファンから聞こえてくる声は、イケメンであるとか、メンバー同士のカップリングを楽しむものとか。 ある日、メンバーの灰人が噂レベルのゴシップで炎上すると、より一層、推されることの現実と理想のちがいに悩むことに。 そんな折、自宅近くのコンビニに勤める青木マユと知り合い、素のまま付き合える彼女に徐々に惹かれていき…。 著者プロフィール 吉川 トリコ (ヨシカワ トリコ) (著) 1977年生まれ。2004年「ねむりひめ」で<女による女のためのR-18文学賞>第三回大賞および読者賞を受賞、同作収録の『しゃぼん』でデビュー。著書に『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『マリー・アントワネットの日記 Rose』『女優の娘』『夢で逢えたら』『あわのまにまに』など多数。2022年『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。エッセイ『おんなのじかん』所収「流産あるあるすごく言いたい」で第1回PEPジャーナリズム大賞2021オピニオン部門受賞。 Kindle→https://amzn.to/3RT8HO2
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いまここ
¥2,750
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『いまここ』は谷川俊太郎の詩に、川内倫子が写真を合わせた写真絵本。 日本科学未来館で上映されたプラネタリウム「暗やみの色」から生まれた、原田郁子の楽曲「いまここ」の谷川の詩から生まれた一冊です。原田の楽曲「いまここ」は、今年発売された15年ぶりのソロアルバム「いま」に収録されている、0歳から91歳までの声、谷川自身の朗読、呼吸音、心音、rei harakamiのサウンドをフューチャーした11分半におよぶ大作となります。楽曲制作時に原田が川内の写真展「M/E 球体の上 無限の連なり」を訪れたことから、「本」としてのプロジェクトが動き出しました。言葉と写真が呼応するように川内自身が構成した写真絵本『いまここ』では、アートディレクター・サイトヲヒデユキのデザインによって、言葉自体もリズムを持ちながらページが流れていきます。自分の存在について問いながらも、さまざまな受け取り方ができる「いまここ」という根源的な詩。それが静けさの中に自然の息づかいを感じる瑞々しい写真と重なり合うことで、寄り添いながらも、時空を超えた旅へと連れて行ってくれるでしょう。包まれるような囁きを聞きながら、深く遠くまで浸ることができる楽曲「いまここ」と連なり合う、言葉と写真で紡がれる『いまここ』の扉を、ページをめくりながら開いてみてください。
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実母と義母
¥1,650
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逃げたい夜もあった。妻であることから、母親であることから……。夫を亡くしたあと、癌で逝った実母と、高齢の夫と暮らす認知症急速進行中の義母。「ふたりの母」の生きざまを通してままならない家族関係を活写するエッセイ。 婚約者として挨拶した日に、義母から投げかけられた衝撃の言葉(「義母のことが怖かった」)、実母と対面したあとの義母の態度が一気に軟化した理由(「結婚式をめぐる嫁姑の一騎打ち」)、喫茶店を経営し働き通しだった実母の本音(「祖父の代から続くアルコールの歴史」)、出産時期と子どもの人数を義父母に問われ続ける戸惑い(「最大級のトラウマは出産と産後」)、義母の習い事教室の後継を強いられる苦痛(「兄の遺品は四十五年前に母が描いた油絵」)など全14章で構成。 義父や義母の介護をしながら時折居心地の悪い気持になることがある。実母に対して何もしてあげられなかったのに、あれだけ長年私を悩ませた義父母の介護をするなんて、これ以上の皮肉はあるだろうか。(本書「結婚式をめぐる嫁姑の一騎打ち」より抜粋) Kindle→https://amzn.to/3LNLFVk
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私は日本狼アレルギーかもしれないがもう分からない
¥1,980
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この歌集には、普通の人にはまず思いつかないような奇想が充ちている。 怖いからスルーしたい。でも、できない。怖いくせに、いや、怖いからこそ、立ち止まって正体を知りたくなる。その奥にとても大切なものが隠されているように感じるのだ。――穂村弘 奇想に充ちた短歌で「日経歌壇(穂村弘 選)」に100首以上掲載、年間の秀歌にも多数選出のスター歌人として知られる田中有芽子。2019年に刊行し話題を呼んだオンデマンド歌集に、新作「りからん」を加えた新装版。穂村弘による解説も収録。 〈収録短歌より〉 ガラス越し新生児らの歳を足すみんな合わせて56日 ぎっしりとセミの抜け殻詰め込んだ軽いトランク持って野を行く 奇数本入りのパックが並んでる鳥手羽先の奇数奇数奇数 「共用スペースでは必ず犬を抱くこと」買いに行かなきゃ、犬を。 あのアゲハ小さい頃から何回もおんなじやつに会ってるのかも 100年に一言喋る力持つテディ・ベアそっと抱けば「暑イ」と すれ違い多き夫よ何回も帰ってくるが行くのを見ない 海と陸出会うはずない命たち一皿に盛ってシーフードサラダ 君たちは名誉レッサーパンダだよ雨の日の午後通知が届く お母さんはあんたよりもっと殺してる巣に水を入れたりもした 目次 私は日本狼アレルギーかもしれないがもう分からない 【あ】行 【か】行 【さ】行 【た】行 【な】行 【は】行 【ま】行 【や】行 【ら】行 【わ】行 【を】のかわりに 解説 穂村弘 【ん】のかわりに あとがき りからん 最後に 著者 田中有芽子 (タナカ・ウメコ) 札幌生まれの埼玉育ち。東京在住。二〇〇九年より短歌を作り始め、歌人集団「かばんの会」に所属。二〇一〇年より日本経済新聞の歌壇に投稿、穂村弘選として一〇〇首以上掲載され、年間の秀歌にも多数選出。二〇一九年三月『BBレポート』、同年六月、オンデマンド版歌集『私は日本狼アレルギーかもしれないがもう分からない』刊行。 X(旧Twitter):@umenohanasaku1
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迷彩色の男
¥1,760
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ブラックボックス化した小さな事件がトリガーとなり、混沌を増す日常、醸成される屈折した怒り。快楽、恐怖、差別、暴力。折り重なる感情と衝動が色鮮やかに疾走する圧巻のクライム・スリラー。 文藝賞受賞第一作。 **** あまりにも他人事ではなく、渦巻いた怒りが読者の脳天に突き刺さる。 ――山﨑修平さん(週刊読書人8月11日号) 著者にしか生み出せない会話と、差別/ヘイトを逆手にとった痛み伴う"復讐劇"は、『ジャクソンひとり』に続き圧巻。 ――金春喜さん@chu_ni_kim 鮮やかで眩しいくらいの赤と青。光と闇。クルージングスポットの臭いと鉄臭が、物語の中へと一気に引き込んだ。 この色とにおいは、かなりの中毒性がある。 ――未来屋書店明石店 大田原牧さん 静謐で美しく切ない青春小説。夢へ向かう航路のような物語に心地よい心の揺らめきが湧き起こる。 ――紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん **** 〈怒りは屈折する〉。――都内のクルージングスポットで26歳の男が暴行された姿で発見される。事件の背後に浮かびあがる”迷彩色の男”とは。デビュー作『ジャクソンひとり』が芥川賞候補となった、いま最注目の作家による、才気ほとばしる第二作。 著者 安堂 ホセ (アンドウ ホセ) 1994年、東京都生まれ。『ジャクソンひとり』で第59回文藝賞を受賞しデビュー、同作で第168回芥川賞候補。 Kindle→https://amzn.to/3EViKdN
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スピン 第5号
¥330
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[新連載] ・中村文則 彼の左手は蛇 [短篇] ・斉藤壮馬 よみのあな [エッセイ] ・三島邦弘 出版界の光と闇 [連載小説] ・一穂ミチ ハイランド美星ヶ丘(第5回) ・大森美香 花と葉(第4回) ・尾崎世界観 すべる愛(第5回) ・恩田陸 そして金魚鉢の溢れ出す午後に、(第5回) ・佐原ひかり リデルハウスの子どもたち(第4回) ・鈴木涼美 典雅な調べに色は娘(第5回) ・堂場瞬一 連作 罪と罪(第5回) ・藤沢周 利休残照(第5回) [連載詩] ・最果タヒ 第2回 キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる――宝石の国詩集 [歌詞の話] ・ピノキオピー 第2回 歌詞 ノンブレス・オブリージュ/エッセイ 息ができる場所 [連載往復書簡] ・最果タヒ ときには恋への招待状 ――詩人からさまざまな方へ、宝塚公演へのおさそいの記録。(第3回)ゲスト=末次由紀 [紙の話] 特別編 ・原研哉 白い紙は、人間の創造性を挑発し続ける(インタビュー・構成=原田優輝) [詩歌の話/詩歌の楽園 地獄の詩歌] ・渡辺祐真 第5回 俳句と短歌って何が違うのだろう? [本の話] ・大久保明子 「私は紙の本を憎んでいた。目が見えること、本が持てること、ページがめくれること、読書姿勢が保てること、書店へ自由に買いに 行けること、……」(『ハンチバック』より) [連載書評/絶版本書店 手に入りにくいけどすごい本] ・後藤護 サイキック・カリフォルニア ・小林紀晴 熱量の度合い ・土井善晴 私たちはどのような心で生きてきたのだろうか [連載エッセイ/書を買おう、街へ出よう。] ・斉藤壮馬 第5回「水にまつわる随想」 [コラム 日々] ・たなかみさき へそが鳴る [紙のなまえ]
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八重歯が見たい
¥1,980
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「私は彼を9回も殺した。いつも違うやり方で! 〈チョン・セラン〉ワールド全開! 笑いに満ちあふれながらも、ちょっぴり背中が凍りつくロマンチック・スリラー。 --------- かつての恋人たちを夢中にさせた八重歯の持ち主「ジェファ」。 エンタメ作家の彼女は、執筆中の短編集の中で元カレのヨンギを殺した。しかも9回も。 すると作品を発表するたびに、ヨンギの体にはジェファの文章がタトゥーのように浮き出るという不思議な現象が! そんな時、ジェファの背後にストーカーの影が忍び寄り……。 目次 ■ジェファ……時空の龍と十五人の恋人たち ■ヨンギ………バニラとピスタチオ ■ジェファ……オオカミの森に腕を忘れてきた ■ヨンギ………八重歯だけがリアルだった ■ジェファ……ハッピー・マリリン ■ヨンギ………ガス銃を触ってみてもいいですか ■ジェファ……ラブ・オブ・ツンドラ ■ヨンギ………ファッキュー・ファッキュー・ファッキュー ■ジェファ……鶏もみじは窓辺にて ■ヨンギ………巨大なさつまいもの夢を見た ■ジェファ……魚王子の伝説 ■ヨンギ………五発入りのロシアン・ルーレットのように ■ジェファ……航海士、船長になる ■ヨンギ………地球が記憶するラブストーリー ■ジェファ……私と勝負してみる? ■ヨンギ………誰も死なない話を書いたら? ■ジェファ……最後のキスを更新すべきだった ■ヨンギ………切断面がきれいじゃないとくっつけられないんだよ ■ジェファ……三分二十六秒前だった ■ヨンギ………勇気ある者がジェファを得る ■あとがき ■訳者あとがき 著者プロフィール チョン・セラン (チョン セラン) (著/文) 1984年ソウル生まれ。編集者として働いた後、2010年に雑誌『ファンタスティック』に「ドリーム、ドリーム、ドリーム」を発表してデビュー。13年『アンダー、サンダー、テンダー』(吉川凪訳、クオン)で第7回チャンビ長編小説賞、17年に『フィフティ・ピープル』(斎藤真理子訳、亜紀書房)で第50回韓国日報文学賞を受賞。純文学、SF、ファンタジー、ホラーなどジャンルを超えて多彩な作品を発表し、幅広い世代から愛され続けている。他の小説作品に『保健室のアン・ウニョン先生』(斎藤真理子訳)、『屋上で会いましょう』(すんみ訳)、『声をあげます』(斎藤真理子訳)、『シソンから、』(斎藤真理子訳)、『地球でハナだけ』(すんみ訳、以上、亜紀書房)などがある。 すんみ (スンミ) (翻訳) 翻訳家。早稲田大学文化構想学部卒業、同大学大学院文学研究科修士課程修了。訳書にチョン・セラン『屋上で会いましょう』『地球でハナだけ』(亜紀書房)、キム・グミ『あまりにも真昼の恋愛』(晶文社)、ユン・ウンジュ他『女の子だから、男の子だからをなくす本』(エトセトラブックス)、ウン・ソホル他『5番レーン』(鈴木出版)、キム・サングン『星をつるよる』(パイ インターナショナル)、共訳書にチョ・ナムジュ『彼女の名前は』『私たちが記したもの』(筑摩書房)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』(タバブックス)などがある。
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母がゼロになるまで
¥1,837
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風呂に入らないのも、ゴミ屋敷になるのも、お金を借りまくるのも、支援を拒否するのも、母なりの訳があったーー。"困っていた母" と "困らされた私" が格闘した、2年間の生の記録。 Kindle→https://amzn.to/3REIcf9
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母を失うこと 大西洋奴隷航路をたどる旅
¥3,080
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「歴史が個人の物語になるとき、ソウルを揺さぶる一冊になる」──ブレイディみかこ ブラックスタディーズの作家・研究者、サイディヤ・ハートマンが、かつて奴隷が旅をした大西洋奴隷航路を遡り、ガーナへと旅をする思索の物語。奴隷になるとはいかなることか? そして、奴隷制の後を生きるとはいかなることか? ガーナでの人々との出会い、途絶えた家族の系譜、奴隷貿易の悲惨な記録などから、歴史を剝ぎ取られ母を失った人々の声を時を超えてよみがえらせる、現代ブラック・スタディーズの古典的作品にして、紀行文学の傑作。"わたしは、消滅した人々の残余を発見するという目的とともに、ガーナに降り立った。(…)奴隷制という試練がいかにして始まったのか、理解したかった。いかにしてひとりの少年が綿布二メートル半やラム酒一本と、そしてひとりの女性がかご一杯の宝貝と等価になったのかを、了解したかった。類縁と他者を隔てる境界を越えたかった。名のない人々の物語を語りたかった──奴隷制の餌食となった人々や、捕囚を免れるために辺鄙な、荒漠とした土地へと追い込まれた人々の物語を。(「プロローグ」より)" 目次 プロローグ よそ者の道 第一章 アフロトピア 第二章 市場と殉教者 第三章 家族のロマンス 第四章 子よ、行け、帰れ 第五章 中間航路の部族 第六章 いくつもの地下牢 第七章 死者の書 第八章 母を失うこと 第九章 暗闇の日々 第十章 満たされぬ道 第十一章 血の宝貝 第十二章 逃亡者の夢 訳者あとがきにかえて──『母を失うこと』についてのノート 著者 サイディヤ・ハートマン 作家、研究者、思想家。コロンビア大学教授。専門はアフリカン・アメリカン研究、フェミニスト・クィア理論、パフォーマンス・スタディーズなど。2019年、マッカーサー・ジーニアス賞受賞。奴隷制の暴力、またそれに対する黒人の抵抗についての語りを一変させたScenes of Subjection: Terror, Slavery, and Self-Making in Nineteenth-Century America(1997)でデビュー。最新作はWayward Lives, Beautiful Experiments: Intimate Histories of Riotous Black Girls, Troublesome Women, and Queer Radicals (2019)。 榎本空(えのもと・そら) 翻訳 1988年、滋賀県生まれ。沖縄県伊江島で育つ。同志社大学神学部修士課程修了。台湾・長栄大学留学中、C・S・ソンに師事。米・ユニオン神学校S. T. M 修了。現在、ノースカロライナ大学チャペルヒル校人類学専攻博士課程に在籍し、伊江島の土地闘争とその記憶について研究している。著書に『それで君の声はどこにあるんだ?』(岩波書店)が、翻訳書にジェイムズ・H・コーン『誰にも言わないと言ったけれど――黒人神学と私』(新教出版社)がある。 Kindle→https://amzn.to/3EUjf8f
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触法精神障害者 医療観察法をめぐって
¥1,980
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2001年の池田小事件をきっかけに、05年に施行された「医療観察法」。この法律では、殺人、傷害、放火、強盗、強制性交、強制わいせつを行い、刑法第三九条の規定によって、心神喪失者または心神耗弱者とされ、無罪、あるいは執行猶予、不起訴、起訴猶予になった人を、「加害者」という代わりに「対象者」とする。対象者は精神科病院での鑑定入院を経て、地方裁判所で医療観察法の処遇を受けるかどうかの審判を受ける。医療観察法が適用されるとなった場合、医療観察法病棟のような指定入院医療機関への入院か、指定通院医療機関への通院が決定する。全国に35施設ある医療観察法病棟では、どのような治療が行われているのか? 対象者はどのような過程を経て、社会に復帰するのか? 病棟内を取材し、現場で働く医療者、退院者、被害者遺族、法律に反対する人など、さまざまな立場の人を訪ね、制度のあるべき姿を考えるルポルタージュ。 【目次より】 第一章 「対象者」 第二章 医療観察法病棟 第三章 医療観察法の誕生 第四章 医療観察法病棟の内側から 第五章 医療観察法病棟立ち上げのエキスパート 第六章 医療観察法に異を唱える人たち 第七章 元対象者が感じる負の刻印 第八章 医療観察法反対運動の源流としての社会運動 第九章 被害者の悲痛な思い 第十章 医療観察法と社会復帰 著者 里中高志 1977年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、週刊誌記者などをしながら、大正大学大学院宗教学科修了。精神障害者のための地域活動支援センターで働き、精神保健福祉士の資格を取得。メンタルヘルス、宗教などのほか、さまざまな分野で取材、執筆活動を行う。著書に『精神障害者枠で働く』(中央法規出版)『栗本薫と中島梓世界最長の物語を書いた人』(早川書房) がある。 Kindle→https://amzn.to/45drxm2
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謝罪論 謝るとは何をすることなのか
¥1,980
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「すみません」では済まないとき、何をすれば謝ったことになる?責任、償い、約束、赦し、後悔、誠意への懐疑――謝罪の機能や不適切な謝罪の特徴を解き明かし、学際的な知を総動員して、「謝罪の全体像」に迫る! 【本書の内容】 親はある時期から、悪さをした子どもを叱る際、そういうときは「ごめんなさい」と言うんだ、と教え始める。すると、子どもはやがて、「ごめんなさい」と言うことはできるようになる。けれども今度は、場を取り繕おうと「ごめんなさい、ごめんなさい……」と言い続けたり、「もう『ごめんなさい』と言ったよ!」と逆ギレをし始めたりする。「違う違う! ただ『ごめんなさい』と言えばいいってもんじゃないんだよ」――そう言った後の説明が本当に難しい。「すみません」で済むときもあるが、それでは済まないときも往々にしてあるからだ。「すみません」といった言葉を発したり、頭を下げたりするだけでは駄目なのだとしたら、何をすれば謝ったことになるのだろうか。声や態度に表すだけではなく、ちゃんと申し訳ないと思い、責任を感じることだろうか。しかし、「申し訳ないと思う」とか「責任を感じる」とはどういうことなのだろうか。そして、そのような思いや感覚を相手に伝えるだけで、果たして良いのだろうか。結局のところ、「謝る」とは何をすることなのだろうか?本書では、満員電車のなかで意図せず他人の足を踏んでしまったときの謝罪から、強盗の加害者による被害者への謝罪、さらには、差別的言動や医療過誤、戦後責任などをめぐる謝罪に至るまで、多様な事例を具体的に取り上げながら、「責任」「後悔」「償い」「赦し」「当事者」「誠実さ」といった、謝罪をとりまく重要な概念同士の関係を丹念に解き明かしていく。そして、謝罪という行為の全体像を描き取ることを通して、「謝るとは何をすることなのか」という問いに対する十全な回答を提供する。本書のこうした道行きは、不適切な謝罪と不必要な謝罪がともに蔓延するいまの日本の社会状況に対して、これを批判的に分析するという要素も併せ持つだろう。この社会で他者とともに生きていくための手がかりをさぐる、実践的探究の書。 目次 プロローグ 第1章 謝罪の分析の足場をつくる 第1節 〈軽い謝罪〉と〈重い謝罪〉――J. L. オースティンの議論をめぐって 第2節 マナーから〈軽い謝罪〉、そして〈重い謝罪〉へ――和辻哲郎の議論をめぐって 第3節 謝罪にまつわる言葉の文化間比較 第2章 〈重い謝罪〉の典型的な役割を分析する 第1節 責任、償い、人間関係の修復――「花瓶事例」をめぐって 第2節 被害者の精神的な損害の修復――「強盗事例」をめぐって① 第3節 社会の修復、加害者の修復――「強盗事例」をめぐって② 第3章 謝罪の諸側面に分け入る 第1節 謝罪を定義する試みとその限界 第2節 謝罪の「非本質的」かつ重要な諸特徴 第3節 誠実さの要請と、謝罪をめぐる懐疑論 第4章 謝罪の全体像に到達する 第1節 非典型的な謝罪は何を意味しうるのか 第2節 謝罪とは誰が誰に対して行うことなのか 第3節 マニュアル化の何が問題なのか――「Sorry Works! 運動」をめぐって エピローグ 註 文献表 あとがき 索引
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逃げ道
¥2,750
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母親と再婚相手がわかってくれないと嘆く夢見がちな男の子、新婚の妻の理解不能な一面を知ってしまった夫、悩みをまったく分かち合えない恋人たち。不器用な人々が抱くさみしさを、温かな眼差しと幻想的な表現で描く、イギリス文学界の新星による傑作短篇集! Kindle→https://amzn.to/46xbG33
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容疑者の夜行列車
¥1,760
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戦慄と陶酔の夢十三夜。旅人のあなたを待ち受ける奇妙な乗客と残酷な歓待。宙返りする言葉を武器にして、あなたは国境を越えてゆけるか。――稀代の物語作者による傑作長編小説。現代の都市空間における人間の本質を描いた作品として、話題沸騰。
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「好き」を育てるマンガ術 少女マンガ編集者が答える「伝わる」作品の描き方
¥2,200
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どうしたらキャラが立つ? 物語の膨らませ方は? 読者をキュンとさせるにはどうしたらいい? スランプの解消法は? 担当作の累計発行部数4000万部超えの 敏腕編集者が、あなたの創作のお悩みに答えます! 森下suuインタビュー、編集者座談会も収録 『好きっていいなよ。』、『となりの怪物くん』、『ゆびさきと恋々』、『うるわしの宵の月』……約30年間ヒット作を連発してきたマンガ編集者が、実際にマンガ家やマンガ家志望者から寄せられたよりすぐりの質問に答えます! 「少女まんが勉強会」や「まんが相談会」といったマンガ家の悩みに答える会を開催してきた著者が、インプットの仕方から、キャラクターや物語の作り方、ネームや原稿のブラッシュアップ、プロデビューの方法、マンガ家としてのあるべき姿勢まで、長年の編集者人生で受けてきた数多くの相談を、55のトピックに分けて丁寧に回答していきます。 著者が代表を務めるマンガ家のマネジメント会社・スピカワークスに所属する森下suu(『日々蝶々』、『ショートケーキケーキ』、『ゆびさきと恋々』)のインタビューも掲載。マンガ家デビューの経緯や創作するうえで心がけていること、編集者との関係など、著者の回答(本文)と響き合う思いや考えが語られています。 巻末には、マンガ編集者たちによる座談会を掲載。著者が、冨澤絵美(講談社/『ちはやふる』、『昭和元禄落語心中』ほか立ち上げ)、鈴木海斗(一迅社/『ヲタクに恋は難しい』、『先輩がうざい後輩の話』ほか担当)とともに、マンガ家および志望者に向けた実践的なアドバイスから、業界の直面している課題まで多彩なトピックについて意見を交わしています。 すでにマンガ家としてデビューしている方から、まだ描いたことのない方まで、「好き」という気持ちを育て、それを読者に「伝える」ための、現役の編集者ならではの超実践的なアドバイスが詰まっています。 装画:森下suu 描き下ろし 目次 はじめに――編集者の僕が質問に答えるわけ ●第1部 少女マンガとは 問1 少女マンガを描く際、最も大切にすべきことってなんですか? 問2 そもそも少女マンガは、少年マンガや青年マンガとどう違うんですか? 問3 少女マンガと女性マンガやラブコメとの違いはなんですか? 問4 最近売れている少女マンガの傾向や共通点が知りたいです ●第2部 構想/資料収集 問5 インプットが大事と聞きますが、そもそも何をすればいいんでしょうか? 問6 「自分」のマンガのアイディアを出すためのおすすめの方法を教えてください 問7 何を描くかどうやって決めればいいですか? 問8 ときめくシーンやシチュエーションはどうやったら思いつきますか? 問9 どうすれば自分の好きな作品からの影響を自分のものにできますか? 問10 物語や作画の資料は、現場に行かずネットで探すだけでも大丈夫でしょうか? ●第3部 キャラクター 問11 少女マンガの主人公に大切なものってなんですか? 問12 キャラを立てるにはどうしたらいいですか? 問13 「イケメンじゃないと許されないよね」と言われてしまいました 問14 恋愛関係だけじゃなくて、魅力的な友達や家族も描きたいです 問15 登場人物が自分に似てしまいます。描けるキャラクターのタイプを広げたいです 問16 「キャラは勝手に動く」って本当ですか? 全然動いてくれないのですが 問17 物語から作っていくとき、登場人物を魅力的にするにはどうすればいいですか? ●第4部 物語/構成 問18 少女マンガの物語で一番大切にすべきことってなんですか? 問19 物語が地味になっちゃいます。物語はどう膨らませればいいですか? 問20 「ありきたり」、「意外性がない」と言われないためにどうしたらいいですか? 問21 読者をキュンとさせるエピソードはどうやったら作れますか? 問22 物語に必要なものとそうではないものは、どうやったら判断できますか? 問23 友達や家族との関わりを描きたいです。少女マンガは絶対に恋愛を描かなきゃダメですか? ●第5部 ネーム 問24 ネームを描くとき、一番気をつけるべきことを教えてください 問25 ネームに時間がかかっちゃいます。どうすれば早くなるでしょうか? 問26 モノローグを入れるのが苦手です。少女マンガでは、モノローグは必須ですか? 問27 セリフやモノローグをグッとくるものにするにはどうしたらいいですか? 問28 読者がときめくシーンや胸キュンなシチュエーションは、どうしたら描けますか? 問29 ネームをブラッシュアップしたいのですが、具体的にはどうしたらいいですか? 問30 コマ割りを決めるとき、コマのかたちは、どう考えればいいでしょうか? 問31 初めて長編にチャレンジします。短編のネームを描くときと違いはありますか? ●第6部 原稿 問32 少女マンガにとって「絵がうまい」、「絵がへた」はどこで判断するのでしょうか? 問33 作画に時間がかかってしまいます。早く描くためのいい方法はありますか? 問34 絵が苦手で、自分の絵が嫌いです。どうしたら楽しく描けるようになりますか? 問35 背景はどれくらい描き込めばいいですか? 背景を白や黒にする場合のコツは? 問36 「絵が古い」と言われてしまいました……どう対処したらいいでしょうか? ●第7部 持ち込み/デビュー/デビュー後 問37 どの媒体に持ち込めばいいか迷っています。どうやって判断すればいいですか? 問38 持ち込みの際、準備すべきことはありますか? 編集者は持ち込み作品の何を見ていますか? 問39 担当がつく基準はありますか? 投稿者の人にできるようになってほしいことはなんですか? 問40 新人さんで「この人つかめたな」と思う瞬間はありますか? 問41 プロデビューはどう決まるんですか? 読み切りから連載へのステップアップの決め手は? 問42 連載で読者をあきさせないためにどう工夫したらいいですか? 問43 連載が決まった場合、読者アンケートや単行本の売れ行きは意識したほうがいいですか? 問44 自分の描きたいものと編集さんが求めているものが違います。どうすればいいでしょうか? 問45 ウェブやアプリ掲載の場合、気をつけたほうがいいことはありますか? ●第8部 マンガ家としての姿勢 問46 「読者を大切に」ってよく聞きますが、それってどういうことですか? 問47 担当の編集者さんとうまく付き合っていくにはどうすればいいですか? 問48 マンガ家さんの仕事はハードな印象です。スケジュール管理のコツってありますか? 問49 スランプにはまったとき、脱出のきっかけはどんなことですか? 問50 前の連載が終わってからなかなか新しい連載を始められません。作風を変えるべきでしょうか? 問51 読者からいい評価をもらえず、自分の感覚を信じられなくなりました。どうしたらいいですか? 問52 長くマンガ家を続けたいです。ずっと現役のマンガ家さんに共通していることってありますか? 問53 少女マンガ家はデビューが早い印象があります。年齢が高くなるとデビューは難しくなりますか? 問54 読者を待たせることになりますが、出産や育児のために長い休みを取ってもいいのでしょうか? 問55 SNSはやったほうがいいのでしょうか? その場合、どのように活用するべきですか? ●森下suuインタビュー――挑戦するために必要なこと ●編集者座談会――変わる環境の中、対等であるために(鈴木重毅×冨澤絵美×鈴木海斗) ●おわりに ▲ PROFILE 鈴木重毅(すずき・しげき) マンガ編集者。1996年、講談社に入社し、同年『週刊少年マガジン』編集部に配属される。1998年『デザート』編集部に異動。2013年より同誌編集長に。2019年、講談社を退社し、マンガ家のマネジメント会社スピカワークスを設立。主な担当作に『好きっていいなよ。』(葉月かなえ)、『となりの怪物くん』(ろびこ)、『ライアー×ライアー』(金田一蓮十郎)、『たいようのいえ』(タアモ)、『春待つ僕ら』(あなしん)、『ゆびさきと恋々』(森下suu)、『うるわしの宵の月』(やまもり三香)、『恋せよまやかし天使ども』(卯月ココ)などがある。マンガ家や志望者向けのオンラインイベント「少女まんが勉強会」や、マンガ編集者のためのサークル活動「まんが編集の会」などを実施している。「しーげる」の愛称で知られる。
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庭のかたちが生まれるとき
¥2,860
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徹底的に庭を見よ! 作庭現場のフィールドワークから、庭の造形を考え、庭師の生態を観察し、庭のなりたちを記述していく、新感覚の庭園論がここに誕生! 庭師であり美学者でもあるというユニークなバックグラウンドを持つ注目の研究者・山内朋樹の待望の初単著。 庭を見るとき、わたしたちはなにを見ているのか? 庭をつくるとき、庭師たちはなにをしているのか? そもそも、庭のかたちはなぜこうなっているのか? 本書は庭師であり美学研究者でもある山内朋樹が、 京都福知山の観音寺を訪ね、その大聖院庭園作庭工事のフィールドワークをもとに、庭のつくられ方を記録した「令和・作庭記」である。 庭について、石組について、植栽について、空間について、流れについて、部分と全体について…… 制作のプロセスを徹底的に観察するとともに、その造形(かたち・構造)の論理を分析し、「制作されるもの」と「制作するもの」の間に起きていることを思考する。ミクロの視点で時間軸を引き伸ばしながら、かたちが生まれるその瞬間を丹念に解読していく、他に類を見ない新しい「制作論」。 本書を読んだ後には、これまで見ていた庭や、木々や、石や、そして景色の見え方が変わって見える! ------------------------------------------------------------------------------------------------- 千葉雅也氏(哲学者・作家)推薦! 庭の見方をガラリと変えてくれる画期的な庭園論であり、すごく応用の利く本だと思う。「ひとつ石を置き、もうひとつをどう置くか」というのは、絵画の話でもあるし、音楽でも料理でも、会話術でもビジネス術でもあるからだ。 ------------------------------------------------------------------------------------------------- 庭は石や植物や地形といった、さまざまな物体が配置された姿かたちとしてそこにあり、すべてはあからさまに見えている。しかし庭はすでに完成しているのだから、なぜ石がこのように置かれているのか、なぜ木があのように生えているのか、なぜこれらの物体の配置がこうなっているのか、その判断のひとつひとつの機微を理解するのは難しい。 たしかに見えているものから推測するのも面白い。とはいえ目の前の庭を丹念に見つめてもなおこう言うことができる。この石はなぜこの姿で置かれたのか? なぜこの配置になっているのか? この根拠への遡行を止めるために必要なのはおそらく、物体の配置の理由それ自体を、物体の配置そのもののなかに見ること、あるいは物体の配置の生成プロセスのなかに見ることだ。「浅めることでも理解する」とはそういうことだ。 もちろんかたちの生成は複雑な意図や図像的な解釈や歴史的経緯とも絡みあっている。それらを捨て去るわけではない。しかしその奥へと理由をかき分けていくのではなく、それらをもう一度この浅さの上にもたらすことだ。身も蓋もないこの浅さに、あるいは浅はかさに。 (「はじめに」より) 目次 はじめに——ぼくが庭のフィールドワークに出る理由 第1章 石の求めるところにしたがって〈庭園の詩学①〉 1 ただの石から見られる石へ 2 つくる行為をうながすもの 3 他性の濁流をおさめる 第2章 集団制作の現場から〈庭師の知恵①〉 1 不確かさのなかでともに働く 2 設計図とはなにをしているのか? 第3章 徹底的にかたちを見よ〈庭園の詩学②〉 1 石と石とが結びつくとき 2 意図しないものの蓄積とパターン 3 あってないような庭とありてある庭 第4章 物と者の共同性を縫い上げる〈庭師の知恵②〉 1 バラバラの物をDIYで結びつけよ 2 庭師の知恵と物騒な共存 3 物と踊る技術 第5章 庭をかたちづくるもの〈庭園の詩学③〉 1 造形的達成はどこからやってくる? 2 石をかたづけるときに起こること 3 質的飛躍と作庭の終わり おわりに——フィールドワークは終わらない ▲ PROFILE 山内朋樹(やまうち・ともき) 1978年兵庫県生まれ。京都教育大学教員、庭師。専門は美学。在学中に庭師のアルバイトをはじめ研究の傍ら独立。庭のかたちの論理を物体の配置や作庭プロセスの分析から明らかにするフィールドワークをおこなっている。共著に『ライティングの哲学』(星海社、2021年)、訳書にジル・クレマン『動いている庭』(みすず書房、2015年)。
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細部から読みとく西洋美術
¥4,180
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神は細部に宿る── ボッティチェリ、ミケランジェロ、カラヴァッジョ、 フェルメール、モネ、クリムト、ピカソ、ウォーホル… ルネサンスから現代まで、 あの有名絵画もクローズアップすれば 新たな発見に満ちている! 「もっとよく見たい」すべての美術ファンの 好奇心に応える充実のビジュアルブック オールカラー、675の拡大図版で名作100点に迫る! 作品と対話しているかのような、新たな鑑賞体験を。 作家の生きた時代や作品の背景、モチーフの象徴的意味、細かな技法に込められている意図まで……全体を概観しているだけではわからないポイントを詳細に解説。細部に着目することで、より深いレベルでの鑑賞を叶え、西洋美術の名作に新たな見方が広がります。 それぞれの作品に関連する参考作品も掲載されており、西洋美術史を通じた相互の影響関係についても理解が深まります。あの有名作品も、もう一度観てみたくなる──そんな知識が満載の一冊です。 【こんな方へおすすめ!】 ◎まずは代表作を押さえて西洋美術の流れを知りたい方 ◎個々の作品についてもっと深く知りたいという方 ◎もう一度西洋美術について学んでみたい方 ◎好きな作品の隅々までじっくり鑑賞したい方 ◎美術関連のお仕事をされている方、将来的にしたいと考えている方 ◎美術好きのご家族、ご友人へのプレゼントに 目次 はじめに 1500年以前 ジョット・ディ・ボンドーネ《東方三博士の礼拝》/マザッチオ《聖三位一体と聖母マリア、聖ヨハネと寄進者たち》/ヤン・ファン・エイク《アルノルフィーニ夫妻の肖像》/ロヒール・ファン・デル・ウェイデン《十字架降架》/パオロ・ウッチェロ《サン・ロマーノの戦い》/フラ・アンジェリコ《受胎告知》/アンドレア・マンテーニャ《ゲッセマネの祈り》/ベノッツォ・ゴッツォリ《東方三博士の行列》/ピエロ・デラ・フランチェスカ《聖母子と諸聖人》/フーゴー・ファン・デル・グース《ポルティナーリ祭壇画》/サンドロ・ボッティチェリ《春(プリマヴェーラ)》 16世紀 ヒエロニムス・ボス《快楽の園》/レオナルド・ダ・ヴィンチ《モナ・リザ》/アルブレヒト・デューラー《東方三博士の礼拝》/ジョヴァンニ・ベッリーニ《サン・ザッカリア祭壇画》/ミケランジェロ《システィーナ礼拝堂の天井画》/ラファエロ《アテネの学堂》/マティアス・グリューネヴァルト《イーゼンハイム祭壇画》/ティツィアーノ《バッカスとアリアドネ》/ハンス・ホルバイン(子)《大使たち》/ピーテル・ブリューゲル1世《ネーデルラントの諺》/パオロ・ヴェロネーゼ《カナの婚礼》/ティントレット《磔刑》/エル・グレコ《オルガス伯の埋葬》 17世紀 カラヴァッジョ《エマオの晩餐》/ペーテル・パウル・ルーベンス《十字架昇架》/アルテミジア・ジェンティレスキ《ホロフェルネスの首を斬るユディト》/フランス・ハルス《笑う騎士》/ニコラ・プッサン《黄金の仔牛の礼拝》/レンブラント・ファン・レイン《夜警》/ジョルジュ・ド・ラ・トゥール《大工の聖ヨセフ》/ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ《聖テレジアの法悦》/クロード・ロラン《港、シバの女王の乗船》/ディエゴ・ベラスケス《ラス・メニーナス》/ヤン・フェルメール《ギターを弾く女》 18世紀 アントワーヌ・ヴァトー《ヴェネツィアの祝宴》/カナレット《ヴェネツィアに到着したフランス大使の歓迎》/ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ《モーセの発見》/ジャン゠バティスト゠シメオン・シャルダン《シャボン玉》/ウィリアム・ホガース《当世風結婚I、婚約万端整って》/ジャン゠オノレ・フラゴナール《音楽コンテスト》/ジャック゠ルイ・ダヴィッド《ホラティウス兄弟の誓い》/アンゲリカ・カウフマン《グラックス兄弟の母コルネリア》 19世紀 ジャン゠オーギュスト゠ドミニク・アングル《玉座のナポレオン1世》/フランシスコ・デ・ゴヤ《マドリード、1808年5月3日の処刑》/テオドール・ジェリコー《メデューズ号の筏》/カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ《海上の月の出》/ジョン・コンスタブル《チェーン桟橋、ブライトン》/ウジェーヌ・ドラクロワ《十字軍のコンスタンティノープル占領》/J・M・W・ターナー《雨、蒸気、速度——グレート・ウェスタン鉄道》/ジョン・エヴァレット・ミレイ《オフィーリア》/ウィリアム・ホルマン・ハント《良心の目覚め》/ギュスターヴ・クールベ《画家のアトリエ》/ジャン゠フランソワ・ミレー《落ち穂拾い》/エドゥアール・マネ《草上の昼食》/クロード・モネ《秋の効果、アルジャントゥイユ》/ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー《黒と金色のノクターン——落下する花火》/ピエール゠オーギュスト・ルノワール《陽光の中の裸婦(エチュード──トルソ、光の効果)》/メアリー・スティーヴンソン・カサット《お茶の時間》/ジョルジュ゠ピエール・スーラ《アニエールの水浴》/ポール・ゴーガン《説教のあとの幻影》/フィンセント・ファン・ゴッホ《パイプが置かれた椅子》/エドガー・ドガ《入浴後、身体を拭く女性》/アンリ・ルソー《熱帯嵐の中のトラ(不意打ち!)》/アンリ・ド・トゥールーズ゠ロートレック《ムーラン・ルージュにて》/エドヴァルド・ムンク《叫び》/ポール・セザンヌ《キューピッドの石膏像のある静物》/カミーユ・ピサロ《夜のモンマルトル大通り》 1900年以降 アンリ・マティス《アンドレ・ドランの肖像》/グスタフ・クリムト《接吻》/エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー《モーリッツブルクの水浴者たち》/ワシリー・カンディンスキー《コサック》/マルク・シャガール《私と村》/ジョルジュ・ブラック《ギターをもつ男》/ウンベルト・ボッチョーニ《空間における連続性の唯一の形態》/ジョルジョ・デ・キリコ《愛の歌》/カジミール・マレーヴィチ《シュプレマティスムのコンポジション──飛翔する飛行機》/ジョージ・グロス《自死》/フェルナン・レジェ《ビアマグのある静物》/ジョアン・ミロ《狩人(カタルーニャの風景)》/エドワード・ホッパー《線路わきの家》/ジョージア・オキーフ《オリエンタル・ポピー(オニゲシ)》/タマラ・ド・レンピッカ《イラ・Pの肖像》/パウル・クレー《パルナッソス山へ》/ルネ・マグリット《人間の条件》/サルバドール・ダリ《ナルキッソスの変容》/パブロ・ピカソ《ゲルニカ》/ピート・モンドリアン《黄、青、赤のコンポジション》/フリーダ・カーロ《荊の首飾りとハチドリの自画像》/マックス・エルンスト《ヴォックス・アンジェリカ(天使の歌声)》/ジャクソン・ポロック《秋のリズム》/ヘレン・フランケンサーラー《山と海》/フランシス・ベーコン《ベラスケス作〈教皇インノケンティウス10世の肖像〉に基づく習作》/アンディ・ウォーホル《マリリンの二連画》/ロイ・リキテンスタイン《WHAAM!》/リチャード・エステス《電話ボックス》/ルシアン・フロイド《眠る労災保険管理官》/ルイーズ・ブルジョワ《ママン》/アンゼルム・キーファー《黒い切片》/ポーラ・レゴ《国王の死》 用語集 100の名作索引 索引(事項/人名) ▲ PROFILE 【著者】 スージー・ホッジ(Susie Hodge) 美術史家、作家、アーティスト、ジャーナリスト、英国王立技芸協会フェロー。美術史、実用美術、歴史に関する100冊以上の著書がある。邦訳書に『世界をゆるがしたアート─クールべからバンクシーまで、タブーを打ち破った挑戦者たち』(青幻舎)、『5歳の子どもにできそうでできないアート─現代美術100の読み解き』(東京美術)、『美術ってなあに?─ “なぜ”から広がるアートの世界』(河出書房新社)。雑誌記事、美術館やギャラリーのウェブ用の資料も執筆しており、世界中の学校、大学、美術館、ギャラリー、企業、芸術祭、美術団体などのためにワークショップや講義を主宰・提供している。ラジオやテレビのニュース番組、ドキュメンタリー番組の常連コメンテーターであり、『インディペンデント』紙のNo.1アートライターに2度選出された。 【訳者】 中山ゆかり(なかやま・ゆかり) 翻訳家。慶應義塾大学法学部卒業。英国イースト・アングリア大学にて、美術・建築史学科大学院ディプロマを取得。訳書に、フック『印象派はこうして世界を征服した』、ソールズベリー/スジョ『偽りの来歴─ 20世紀最大の絵画詐欺事件』、ネアン『美術品はなぜ盗まれるのか─ターナーを取り戻した学芸員の静かな闘い』、バトラー『ロダン 天才のかたち』(共訳)(以上、白水社)、フック『サザビーズで朝食を─競売人が明かす美とお金の物語』『ならず者たちのギャラリー─誰が「名画」をつくりだしたのか?』、エヴァニア『ジャック・カービー アメコミの“キング”と呼ばれた男』、クリーグ『目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙』、シンプソン『色のコードを読む─なぜ「怒り」は赤で「憂鬱」はブルーなのか』(以上、フィルムアート社)など。
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本の栞にぶら下がる
¥1,980
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『82年生まれ、キム・ジヨン』など、数々の話題作の翻訳を手がける著者が綴った、珠玉の読書エッセイ。文学に刻まれた朝鮮と日本の歴史をたどり、埋もれた詩人や作家に光を当て、人間が疫病や戦争に向き合ってきた経験をひもとくなど、韓国文学に止まらない古今の本を取り上げながら、その普遍性を今に開く25篇。 目次 黄色い本のあった場所――「チボー家」と私たち 1 黄色い本のあった場所――「チボー家」と私たち 2 いぬいとみこさんのこと 結核をめぐる二つの物語――林芙美子と郷静子 多摩川沿いの工場で――「土堤」を読む 1 多摩川沿いの工場で――「土堤」を読む 2 「かるた」と「ふりかけ」――鶴見俊輔の「断片」の味 翻訳詩アンソロジーの楽しみ 杏の枝と七夕の夜――後藤郁子と茨木のり子 炭鉱町から来た人 詩人・仲村渠の路地をたどる 一九一六年、漱石と李光洙 旧正月の李箱の手紙 脱北者が読むジョージ・オーウェル 元山中学の同級生――後藤明生と李浩哲 長璋吉が描いた朝鮮語の風景 物語に吹く風 朝鮮短篇小説選 堀田善衞と「ジョー」の肖像 「やさしみ」のやりとり 森村桂という作家がいた マダム・マサコの洋裁店 編み物に向く読書 三人の女性の「敗戦日記」 中村きい子の激しさに打たれる 本の栞にぶら下がる あとがき